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「気をつけろ、上から来るぞ!」的なマーケティングの世界

上から来るぞ

スマートフォンに市場を食われたハードウェアたち

よくニコニコ動画のゲーム実況とかを見ていると「気をつけろ、上から来るぞ!」というコメントが見られます。これは、ゲームに登場するキャラクターの視界外から敵が降ってきたりすることに対しての揶揄です。

で、2000年代以降のマーケィングの世界もこれと同じことが起こっているかなぁと思っています。

・デジタルカメラ
・ノートブック
・音楽再生プレイヤー
・コンソールゲーム機
・カーナビゲーション

これらは、スマートフォンの普及に伴って市場を食われたと言われる業種です。これらの企業が提供してきた機能は、スマートフォンというたった1台のデジタル端末に全て集約されてしまいました。おそらくiPhoneが普及しだした2008年においても、それから数年でここまで市場が食われてしまうとは思わなかったでしょう。
スマフォに市場食われた
米国の名だたるマーケターや識者もそう言っていましたし、日本においてはガラケー文化が強すぎて絶対流行らない、と言われてました。

日本の通信キャリアもプラットフォームを持っていかれる

気づいたら、先述のハードウェア市場は次々とスマフォに市場を食われてしまい、デジタルカメラに関してはコダックが破たんしており、コンソールゲーム機においても任天堂の業績が不調だったりと、目に見える形で次々影響が出ています。しかもハードウェアの分野のみならず、ガラケー時代は通信キャリアが担っていたソフトウェアのプラットフォーマーとしての立ち位置も、根こそぎ持っていかれようとしています。スマフォを入手した人たちは、GoogleplayかAppstoreをメインで使うからです。

と、いうことで、iPhoneからはじまったスマートフォンの爆発的普及は誰にも予測できなかったし、いくらマーケティングしてもスマートフォンを「競合」として位置付けるのは難しかったでしょう。目に見えない競合が気づいたら目の前に現れるという、「気をつけろ!上から来るぞ!」の時代に入っているわけです。

GREEのブラウザ注力は、プラットフォームに挑むということ?

gree


AppstoreとGoogleplayに全てを握られた現状

先日の決算発表で減収減益となったGREEは「選択と集中」を掲げていて、ネイティブアプリについては開発タイトルを絞り、ブラウザに注力するそうです。

現在、ソーシャルゲームに限らずスマフォのサービスは、ほとんどネイティブアプリが主戦場です。LINEもパズドラもFacebookもTwitterも、スマフォのネイティブアプリで使われているのが実態です。アプリの方がスムーズに動いてUXやUIが設計しやすいというのもありますが、それ以上にappstoreとgoogleplayという2つのプラットフォーマーが存在するがゆえに、そこに乗っかってアプリを出すより選択肢がないという状況の方が大きいです。

両者のストアはランキングを持っているため、サービスさえよければ一気にランキングの上位に上がって拡散します。ファッションコラージュサービスのIQCNなども、WEBのみで展開していたときは全くスケールしなかったけれど、アプリを出したら一気に利用者が拡散したようです。
WEBという広大な土地では道しるべがありませんが、アプリマーケットという閉じられたプラットフォームであればランキングという判断指標があるため、良いものであれば人が集まりやすいのです。

その中で、あえてGREEがブラウザに注力するということは、広大な土地を一から耕して自らが再び巨大なプラットフォーマーになるという意思表示でしょうか。(まさか、外側だけアプリで中身は全てブラウザで作られた、俗に言う“ガワネイティブ”のゲームを指してブラウザと呼んでいるということではないですよね。)

さっきも書きましたが、サービスが優れていれば、閉じられたプラットフォームに出した方がサービスは早く普及する可能性が高いです。しかし、それを絞ってブラウザに注力するというのは結構な決断だと思います。

プラットフォーマーの横暴という言葉がありますが、プラットフォーマーはそのプレイス全体を支配しているため、圧倒的においしい立場です。そして、そこで商売している人たちの運命は、プラットフォーマーに握られています。致命的な規約変更を行い、サービスを出せなくなるというケースも十分想定されるわけです。

プラットフォーマーが出現する時

今までプラットフォーマーが現れたケースは、以下のケースしかないと思います。

1.圧倒的なデバイス普及
2.中毒性・実用性のあるシステム(ゲーム)
3.怪物なみのキラーコンテンツ
4.価格競争

1.圧倒的なデバイス普及
これは携帯端末普及に伴うimodeプラットフォームの拡大を指します。もちろん、スマートフォン普及に伴うappsore、googleplayの拡大も同じことです。これが最大のプラットフォーマーのポジションだと思います。

2.中毒性・実用性のあるシステム(ゲーム)
オンラインゲームなど、中毒性のある仕組みを作ってユーザーを囲いこむプラットフォーマーです。ソーシャルゲームもこれにあたりますが、実用性のあるシステムとしてはクックパッドがこれにあたると思います。もはや生活にコミットし過ぎててコレがないと困るレベルなのです。このプラットフォーマーは、1に比べると規模は小さくなります。

3.怪物なみのキラーコンテンツ
パズドラがそうですが、突出した素晴らしいコンテンツ自体が、プラットフォームになる例です。

4.価格競争
フィーチャーフォン時代におけるモバゲー、GREEはコレだと思っています。当時はimode、ezwebといった通信キャリアのコンテンツマーケットが力を持っていたのですが、サービスはほとんど有料でゲームコンテンツは月額300~500円程度の利用料が必要でした。そこにモバゲーが「無料ゲーム数百タイトル」みたいなキャッチコピーを掲げ、一気にユーザーを集客したのです。その後のSNSへの繋ぎこみも非常に上手かったため、キャリアのコンテンツプラットフォームに負けないプラットフォームへと成長しました。

GREEはどういった戦略を取るのか考えると、「1.圧倒的なデバイス普及」は無理ですよね。で、appstore、googleplayは基本無料なので「4.価格競争」をしかけることも出来ません。すると、「2.中毒性・実用性のあるシステム(ゲーム)」か「3.怪物なみのキラーコンテンツ」になるのですが、2は今更ゲーム以外に手を出すかという疑問と、3はものすごい頑張ってバズドラレベルです。3並みのタイトルを連発してGREE会員に登録しないとPLAY出来ないみたいなことでプラットフォームの成長戦略を考えているのでしょうか。

どなたか、これ以外にプラットフォーマーになれる条件が思いついたら、是非教えていただきたいです。

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