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伊坂幸太郎や池井戸潤より売れている!?あなたの知らないラノベの世界

伊坂幸太郎や池井戸潤よりも売れている、ライトノベル作家がいた

書籍のジャンル別売上ランキングを調べていて気づいたのですがライトノベルは日本の売れている文芸小説よりも全然売れています。作家別の年間売上を見るとこのようになっており、この黄色い色がついている方々はラノベの作家の方々なのです。

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一般的には知名度がある伊坂幸太郎や池井戸潤よりも、大森藤ノというラノベ作家さんの方が書籍の売上的には上なんですね。
ということで、予想外にライトノベルの市場が大きかったことにびっくりしたので深堀りしてみたところ、意外とライトノベルが身近だということが判明しました。
ライトノベルを読んだことはなくても、ドラマ「ビブリア古書堂の事件手帖」や「掟上今日子の備忘録」などの名前は知っていますよね?実はこれ、全て原作がライトノベルなのです。他にも「涼宮ハルヒ」というタイトルは皆さん聞いたことあると思いますが、アニメ作品だと思っていたら、原作はライトノベルでその後アニメ化されていたのです。
ライトノベルを積極的に読まない層にとっては「ドラマ」や「アニメ」作品として認知されている作品の原作は、ライトノベルであることが多いようです。まさにメディアミックスというやつですね。(ちなみにアニメからスタートしてライトノベル化される例も。)

このように、ライトノベルから始まり、その後ドラマやアニメに展開するなどして市場が成長してきたようですが、実はここに来てラノベ市場がシュリンクしていると言います。

本当はむしろ拡大しているライトノベル市場

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「Matsuの日記」 よりグラフ引用
http://d.hatena.ne.jp/Matsu23/20150420/p1

こちらは、出版月報 2015年3月号「特集 2014年文庫本マーケットレポート」より作成したというグラフのようですが、確かに2012年の284億円を頂点にして下降気味になっています。
色々なネットの情報を見ると「ライトノベルが似たような話ばかりになり、質の薄いコンテンツが量産された」というコメントもありましたが、紙から電子書籍にシフトしているのが要因だと思います。

この記事によると、2012年度時点で角川グループ運営する電子書籍サイト「BookWalker」ではライトノベルの売上比率が50%と発表されており、角川グループ全体の電子書籍売上は24億円に登る見込みだとあります。

角川グループの電子書籍ビジネス、年間24億円規模に(2012年度)
http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1304/25/news086.html

さらに2014年時点の以下記事には、角川グループの電子書籍の売上についてこんな記述があります。

大きな成長を見せたのはネット・デジタル関連部門である。売上高は216億400万円と29.7%と高い伸びとなった。電子書籍配信の「BookWalker」の売上げが前年の3倍になるなど、電子書籍事業の成長が牽引した。
出典:http://www.animeanime.biz/archives/19854

2012年度から2014年の2年あまりで電子書籍の売上規模が10倍近くに膨らみ、ライトノベルの扱い比率が高い「BookWalker」も倍以上の速度で成長していることが分かります。このライトノベルの2015年度の売上ランキングを見てもトップ10のうち7作品を角川のレーベル(電撃文庫、角川ビーンズ文庫、メディアワークス文庫)が占めているため、角川の電子書籍のラノベが急伸しているということは、ライトノベル全体が急伸しているということになります。

ということで、ライトノベルの販売が伸び悩んでいるというグラフに戻ると2012年の284億円が2014年に225億円にヘコんでいる(その差59億円)のですが、角川の電子書籍の伸びを見ると、紙でライトノベル買っていた層が電子書籍に移っているだけで、むしろその層はさらに拡大しているように思えます。

ということで、電子書籍を含めてライトノベル市場はまだまだ拡大しているように見えるのですが、結論としては角川グループがすごいということでした。電子化も上手くいっているので、ラノベについてはこの先10年は安泰なのではないでしょうか。

※角川は正式名称カドカワ株式会社ですが、耳慣れないので角川と表記しています。