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新規サービスの評価は、右脳でしてもらおう

kaiwa

「いいね、もっとこういう機能を追加しよう。」っていう人は、実際使ってくれない

「成功はすべてコンセプトからはじまる」木谷 哲夫著という本が自分的にヒットすぎて、Kindleでアンダーラインを引いたところを繰り返し見返しています。実体験と合わせて「うん、うん。そうだよね。」と首を傾げながら思ったのが以下の箇所。

(顧客の需要を)確認する方法はただ一つ、「顧客に合って、直接聞く」以外にありません。

「いらない」「興味ない」という冷たい反応がたくさん帰ってくるはずです。むしろ「へぇ、いいね。こういう機能を追加してくれたらもっといいけど」という反応には要注意です。そういうことを言う人は、まず買ってくれません。

しかし、50人100人を意見を聞いていくうちに、「これこそ僕の欲しかったものだ!」という人が2人3人、出てくるかもしれません。それが、最上の状態です。

ほとんどの人は興味も感心もないが、一部の人は熱狂的に支持してくれる。そういう商品やサービスが最強なのです。なぜなら、それが「対象顧客セグメント」の発見と、「提供価値」の特定につながるからです。

新規事業を起こす人は読んでおくべき「リーン・スタートアップ」と「アントレプレナー」の教科書を読んで、顧客開発モデルで事業を起こすべきだなと思った私は、この1年内でたくさんの人たちに「こういうサービスあり?」という質問をしてきました。

もちろん大半は、ここに記述されたように「いらない」「興味ない」という反応、あるいは反応すら返ってこなかったりします。
しかし、最も注意しなければならないのは「へぇ、いいね。」という答えなのです。たいていこう答えてくれた人はこの後にこう続きます。

「ここの機能は、ユーザー的に嬉しいから、飽きないようにもっとこういう機能を盛った方がいいよ。」

このコメントは、第三者的にサービスを評価しており、俯瞰した状態から機能追加を提案しているのです。こういう人は、実際にサービスが形になっても100%使わないです。
50人100人に意見を聞くというのは、本来の対象顧客以外をスクリーニングするという作業でもあります。たったの数人の強烈な需要をとらえるために、どんどんスクリーニングしていくのです。つまり、その作業が一番最後に書いてある

なぜなら、それが「対象顧客セグメント」の発見と、「提供価値」の特定につながるからです。

に帰結します。

評論家ではなくて、本当の顧客を探そう

サービスの評論家を探すのではなく、本当の顧客とその顧客が求める価値を見つけるのが狙いなのです。評論家の場合は、間違いなく機能追加を提案してきますが、本来の顧客が求める提供価値は、最小の機能ではじめるべきななのです。

ならびに、インタビューする際に難しいのは、人は左脳で論理的に考えてしまう傾向があるということです。先ほどの「へぇ、いいね。こういう機能追加した方が・・・」という人は、左脳でロジカルに考えて答えを出しています。
じゃあ、実際に使う側になるとどうやって使うのかって、たいてい感覚で右脳的に操作してるんですよね。なので、私はユーザーインタビューする時は、ポンチ絵で良いのでモックを作って実際に触ってもらいながら、思ったことをその場で言ってもらう方式をとっています。そうすれば、右脳的な直感で判断した反応がかえってくるからです。

ちなみにLINEのスタンプなどは、出た当時は「絶対こんなの誰も使わないよー」という声がチラホラ聞こえました。スタンプを使わないで、左脳で分析しているとこういう結論になります。でも、スタンプを送る時って深く考えてないというか、感覚でポンポン送ってますよね。

しかし、なんといてっても重要なのは、100人に話を聞かないといけないということです。例えば、NAVERまとめというサービスを作る際の顧客は、まとめを作ってくれる人になるので、「まとめ作ってみたい?」と聞いてみないといけません。
しかし、100人のうち95人くらいまでは「作らないし、興味ない」と答えると思います。残りの5人が「何それ!面白そう。作りたい!」って熱狂的になれるかどうかにかかっているということで、そこに至るまでは90人以上の無反応を地蔵のように通り過ぎないといけないのです。