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世界に比べて、インスタグラムが日本で普及しない理由

インスタグラムの世界での利用者4億人突破!でも日本は?

一見インスタグラムが日本でも流行っているように見えるんですが、実は世界に比べると全然普及してないらしいです。世界では4億人を越えているのに日本での利用者数は810万人だと言います。

これは「ピンタレスト」や「ソーシャルコマース」が日本でイマイチ流行らなかった理由とイコールだと思うのですが、日本人って文脈が大好きで、文脈に則ってない物を受け入れづらいんですよね。文脈というのは単語と単語や、文章と文章の繋がりに何らかの意味を見いだすことです。

例えば夏目漱石が「I love you」を「月が綺麗ですね」と訳したというエピソードがありますが、「月が綺麗ですね」からそんな意訳をするなんてスーパー文脈読めるわけです。さらに江戸時代には俳句なんていうものもありまして、松尾芭蕉のこの俳句を読んで何を思うでしょうか。

秋深き 隣(となり)は何を する人ぞ

これは秋がますます深まってきて、野山などが寂しく感じられると、人恋しくなって隣の人の事も気になってくる。という意味らしいんですね。寂しいなんて言葉は何一つ書いていないのに、この一説から「寂しさ」を読み取ることが出来るのも、スーパー文脈力と言えるでしょう。
ちなみに平安時代の恋のやり取りは主に文で歌のやりとりによって行なわれたそうで、ここでもスーパー文脈力が発揮されています。

明けぬれば 暮るるものとは 知りながら
なほ恨めしき あさぼらけかな
藤原道信朝臣
→夜になればまたあなたに会えると分かっていても、それでも夜明けが恨めしい

ということで、全然「会いたい!」という言葉は入っていないけれど、文脈で「あなたにずっと会いたいです」って言ってるんですね。ちょっと話は変わりますが、2ちゃんねるを見てても空気を読む力が凄くて、実際に「空気嫁(よめ)」というコメントもけっこう行き交っていたりします。

「バルス」祭りは、空気読む日本人ならではの現象

前に2ちゃんねるの板で

「このスレ、全員ビッグダディ」
というタイトルのスレッドがあり、コメントの一番目に
「俺はこういう人間だ。だからこのクソスレを立てた。」
って書いてあったのですが、2番名以降のコメントも
「俺はこういう人間だ.だからこのクソスレにコメントした。」
という感じで暗黙の了解が出来て、ルールに則っているのです。この空気と文脈を読んでコンテンツを形成してしまう力とかは、日本独自なのではないかなと思います。「バルス!」みたいに暗黙ルールを作ってそれに習うというのは、日本人の習性ですよね。

ということで、インスタグラムに話を戻すと、特に文脈はなくてきれいな写真の連続なんですね。こういうきれいな写真が連なってるサービス(ピンタレストやFANCY他のソーシャルコマース)は、海外である程度流行っていても日本だとそんなに…という状況になっています。
しかし、世界から遅れを取っているものの、インスタグラムはこれからも伸長すると思います。こちらのブログに詳しくは書いたのですが、SNSとは自分の自我(ego)に近い自身(self→自分の食べた物、行ったところ等。)を拡散するものであり、インスタグラムはこれに則ったプラットフォームなので投稿意欲が湧くからです。さらに、Facebookと違って投稿物にクオリティが求められるため、作品群としても見ることが出来ます。

さらに日本でも一定の層から下の人たちは、あまり文脈を必要としないカルチャーで育ったが故に、特に文脈のない、きれいな写真群をコンテンツとして楽しむ素養が出来ている気がします。