女性誌のウソばかりと、小悪魔agehaの誠実さ

ageha1306

ウソはついてないけど、本当のことも言ってない

雑誌を立ち読みするのが好きなので、週に2回は本屋さんに行きます。そして、女性誌やら男性誌やら経済誌やらを節操なく上から下へと手にとってパラパラしてみるのですが、雑誌を見ていると、ウソとは言わないまでも本当のことではないことが結構載っています。

例えば、あるコーディネイトが載っていました。ベージュのタイトスカートに白いシャツ、白い靴下にベージュのラウンドトゥのパンプスを履いている写真です。そこに、ショッキングピンクのカーデを羽織って、ビビッドな指し色の着こなしみたいなことになってました。しかし、最近はもう暑いので、シャツを着ていたらカーディガンを着るのは無理だと思うのです。しかし、ピンクのカーデを抜いてしまうと、ベージュと白で構成されたぼんやりしたコーデだと思うんですよ。(これをまたペールトーンコーデとか言っちゃうわけですが、似合うのは細身のスタイルよい人限定だったり・・・)
ということは、ファッションのために我慢してカーディガンを着るか、肩に巻くかですが、ちょっと年齢層が高めの場合は肩巻きは危険かと思うのです。

ということで、ウソとは言わないけれど、それって実用なのかというのが結構あります。

雑誌の誠実が試されるヘアアレンジ特集

一番多いのがヘアアレンジ。何故かと言えば、紙面のスペースが限られているので、よく見ると行程を省略したなというのが割とたくさんあるんですね。例えば、前髪付近のサイドの髪を垂らした無造作なポニーテールヘアがあったのですが、前髪付近のサイドをあらかじめ選り分けておく行程が載っていません。ヘアアレンジに慣れた人なら完成図を見れば推測できますが、初心者は「なんでこの通りやったのに、こうならないんだろう」現象が起こります。

こういうのって、10人が同じ誌面を見ても9人はほとんど気づかないのです。ヘアアレンジも、実際にやってみようと思った人だけが気づいてしまう。でも、紙面を作ってる側は、確実に分かっててやってると思うんですよね。かくいう私も経験があります。バレンタイン特集と称して、ハート形のチョコレートケーキのレシピを載せました。しかし、実際やってみると、ハートの型から外すのが存外に難しい。そのへんに置いてあったヘラみたいな物を駆使して外したのですが、ヘラでこそげとる写真は、絵的に美しくない。だから、掲載用にスムーズにそのまま外れている写真を撮るわけです。

見ている人に対して丁寧に説明するのであれば、ここは外れやすいから注意!みたいな注意書きを加えて、実際にどう外せば良いかを注釈するべきなのです。
メディアを編集している人は「この説明を入れないと分かりにくいけど、まあいいや」となってしまった経験があるのではないでしょうか。

逆に、すごく手抜きをしていなくてスゴいなと思った雑誌がありました。廃刊してしまいましたが「小悪魔ageha」です。雑誌が雑誌だけに、ヘアアレンジなどはコテを駆使するすごく複雑なものなのですが、行程を省かずに丁寧に説明してあるなと思いました。全盛期には月間30万部を誇ったそうですが、名物編集長としてフィーチャーされていた中條さんのインタビューを見ても、ああ、本当に雑誌を作るのが好きなんだなぁと思いました。

「小悪魔ageha」が売れた時、その要因をマーケティング的に分析した記事をいくつか見た気がしますが、実際は「誠実にちゃんとやってるから」という、それに帰結する気がします。

この誠実な紙面作りが、見てくれてる読者との信頼関係を築くのです。成功しているメディアを語る時、ニッチなターゲットがいたとか、外部要因に論拠を求めがちなのですが、土台はこの誠実さにつきるのではないでしょうか。NHKの「プロフェッショナル仕事の流儀を」見てても思うのですが、プロとアマの境界線って、パッと見分からないその1%に気持ちを入れられるかということだと思います。自戒も込めてですが。

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