2018年現在において、ヒマであることの希少性

ヒマであるということは、小さな可能性に触れる機会が多いということ


2018年現在、だいたいの人は忙しいと思うんですね。その上で、ヒマであることは恥ずかしいと感じていると思うんですね。
さらに言うと、忙しいことがひとつのアイデンティティになっているケースも多いと思います。特に男性の場合は、会社への精神的なコミット具合が高いので、コミットメントを図るひとつの指標としての忙しさがあります。ゆえに忙しいということは、会社組織へのコミットメントが充足しているという状況だからです。

しかし、2018年現在においてヒマであるということは、実は希少性が高くて良いことなんじゃないでしょうか。

ヒマであることの第一のメリットとして、自分が興味を持った何かにふらっとコミットしやすいという点があります。誰かからライブに行こうとか何か誘われたとして「平日は電車あるうちに帰れないから無理」と断る必要がないので、ふらっと誘いに応じやすいのです。ヒマであるということは、自分がまだ出会っていない小さな可能性に触れられる前提状況を作っていることになります。
ライブに出かけてみて運命の音楽との出会いがあるかもしれませんし、日常に落ちている小さな可能性みたいなものをキャッチできる機会が多いんですね。

ヒマであることの第二のメリットとして、時間があるから自分への投資だったり好きなことに使う時間があるということがあります。忙しいと思索の時間が取れませんが、ヒマな場合は考えにふける時間が取れるので、今までの振り返りをしたり、これからのことを考える余裕があります。ヒマだったら、本を読む時間も確保できるでしょう。

ということで、ヒマであることはけっこうメリットがあると思っているのですが、タイトルを「2018年現在において」とわざわざつけているのは、ヒマであることに希少性があるのは、今だけなのではないかと思っているからです。
有史以来、人類は生きるために忙しい生活を送ってきたのだと思いますが、AIなどの到来によりAIが人の仕事を代替するなどと言われており、いよいよ総人類ヒマ社会というものが到来しそうな予感です。


ヒマ社会の到来と、ヒマ下手な日本人


そう遠くない将来に、人類がみなヒマになる時代が来るような気がしていますが、日本人はとてもヒマ下手なのではないかと思います。先ほどの組織へのコミットメントが強い云々のくだりもあり、ヒマであることに罪悪感すら感じてしまうからです。欧米にはバカンスといって長期的にぼーっとする、まさにヒマを作りにいく休暇制度がありますが、日本人は数日の有給休暇の取得すら罪悪感を感じてしまうのではないでしょうか。

ヒマになった人たちは何をするかといえば、ロシアの文豪の小説にそのヒントがあるように思います。トルストイの「アンナカレーニナ」を読むと、主人公の一人であるリョーヴィンは貴族の生まれなので、親族はみな有閑貴族です。貴族たちは毎日お茶をしながら、本を読んで哲学やらなんやらの高尚な議論をしています。
しかし、この本に登場する有閑貴族は、お金があり、かつ小さいころから高等な教育を受けてきたので哲学などを論争する下地があるのです。つまり、ロシア文学に登場するような貴族は、幼いころからヒマになるための準備をしてきたとも言えます。

そんな中、もし現代の日本人がヒマになったら、どうして良いか分からなくなるでしょう。さらに、ヒマになったことにより忙しさという心のよりどころが失われて、アイデンティティの危機を迎える人もいるかもしれません。
という状況の到来から逆算すると、2018年現在においてヒマであるということは、すでにその時代を迎える準備が出来ており、自分のアイデンティティの要となりそうな小さな可能性にリソースを渡せる状況にあるということになります。

ということで2018年現在の今、ヒマな人は希少性が高いとともに、時代を先取りしているとも言えます。人間、突然ヒマになってしまうと延々とインターネットを見つづけたり、ヒマを上手く扱うことが困難になるでしょう。来るべきヒマ時代に向けて、ヒマになる訓練をしておくべきなのかもしれません。

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