「ONE PIECE」は年間1千万部も売れてる!?書籍のジャンル別売上を調べてみた

紙の本が売れない中、売れてる本ってどのくらい売れている?

発行部数が減少していると言われる紙の本ですが、いったいどのジャンルが人気なのか、なかなか分かりづらいですよね。先日読んだブログで「ビジネス書は売れているけど、コラムは全く売れない」という文言を目にして、売れ筋ジャンルの本を調べてみました。

まず「日本の出版統計」を見てみると、書籍の売上は96年の1兆数百億円をピークに下がり続けており、2013年には8,000億円を割っています。16年間で2,000億円以上縮小しているのが分かります。

01 出典:http://www.ajpea.or.jp/statistics/

では2015年のジャンル別売上ベスト5を見てみます。オリコンの「文芸(小説)ランキング 1位~10位」のベスト5をグラフにしてみると「火花/又吉直樹」がダントツの223万部を売り上げていますが、2位以下を見るとだいたい20万部前半から後半であることが分かります。

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では次に、売れているビジネス書がどのくらいのレンジが見てみます。紀伊国屋書店の「2015年の政治、経済書籍の売上ランキング」に入った本のうち、発行部数をグラフにしたものがこちらです。

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発行部数が2015年前半時点なので、もう少し伸びている可能性はありますが、7万部から15万部のレンジになっています。ビジネス書は文芸に比べて半分以下しか売れていないように見えますが、ビジネス書を購入する人の1年あたりの購入册数は文芸書よりも高いことが想定されます。つまり、購入者の母数は少ないけれど、購入回数は多いというソーシャルゲーム的な購入者の構造になっていることが想定されるので、ビジネス書全体で見ると文芸書にひけをとらないのかもしれません。

そして、「ライトノベル」というランキングがあったので見てみると、けっこうすごい結果になっています。上位5位の部数が25万部〜32万部のレンジとなっており、なんと文芸書籍よりも売れているんですね。ここまで「ラノベ」市場が大きいことを知っていましたか?

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伊坂幸太郎や池井戸潤よりも、売れている作家がいた!

ちなみに、文庫の作家別売上というものもあったので、こちらをグラフにしてみました。

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黄色い色がついている方が、ライトノベル作家と推定される方々ですが、なんと一般的な知名度はダントツだと思われる伊坂光太郎さんより売れている作家が3人もいるのです。そのうちの2名は、湊かなえさんより売れており、そのうちの1名は「下町ロケット」の池井戸潤さんよりも売れているのですね。伊坂光太郎も湊かなえも池井戸潤も、一般的には人気作家として認知されてますし、著書が何作も映画化・ドラマ化されています。しかし、一般的な知名度はなくとも、彼らより売れているライトベル作家が存在するのです。
これもまた、先ほどの「ビジネス・経済書」と同じく「購入者数の母数は少ないけれど、購入回数は多い」という構造になっていることが想定されます。さらに、ライトノベルはシリーズ物になっている物が多く、1年のうちに同シリーズの本が2〜3冊以上出版されるようなので、一度ファンになると同シリーズをずっと購入し続けるという構造になります。それ故、一般的な知名度が高い作家さんより、ライトノベル作家の方が発行部数でいうと上になるのですね。

ライトノベルと同様に、シリーズモノで年に2〜3冊以上発行される仕組みを持った書籍といえば、コミックです。コミックの売上ベスト5を見るとこのようになっています。

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最早これはコミックの売上ベスト5ではなく「ONE PIECE」の売上ベスト5になっています。「ONE PIECE」が1巻出版されると、300万部前後売れるということですね。よく「ONE PIECE」の発売日の早朝に、店舗の外に特設コーナーを作って手売りしている書店員の姿を見かけますが、こんだけ売れるんだったらやるよねという話です。

以前、作者の尾田栄一郎先生が、ストーリーのキリが悪いので12話分を1巻に掲載したいと集英社に依頼をしたところ、巻末にて「集英社からは今後はもう二度とないと思えと怒られました」と明かしています。(それまでは、1巻10話程度と思われる。)
確かにこの売れ方を見ると、話を1巻分に詰め込んでしまうと、コミックの出版册数が減るわけで、出版社的には「もう二度とやるな」なのかもしれません…。

ちなみにコミックのランキングの5位以降は「進撃の巨人15、16、17」が並び、その下に「NARUTO-ナルト- 72」、「東京喰種トーキョーグール:re 1」、「暗殺教室 12」となっており、ベスト10より上位はいずれも100万部を越えています。

各ジャンルの平均値を比べると分かる、マンガ大国日本

ということで、ここまで出て来た各ジャンルの上位平均を比較したグラフがこちらです。(文芸の「花火」とコミックの「ONE PIECE」は抜いて平均値を出しています。)

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こうやって見ると本当にコミックが強い。日本って本当にマンガ大国だなーと思います。マンガ雑誌(コミック誌)と単行本(コミックス)を比較してもこのようになっています。

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出典:http://www.ajpea.or.jp/statistics/

これを見ると、マンガ雑誌(コミック誌)の売上は減少していますが、単行本(コミックス)の売上は2000億円ちょいで横ばいになっているのです。単行本(コミックス)に関しては、まだまだ紙の本を定期的に購入する流れが続いていることになります。しかしコミックランキングの1位〜4位までが「ONE PIECE」で、5〜7位までが「進撃の巨人」であることを考えると、めちゃくちゃ売れている作品と全く売れない作品の2極化が進んでいることが想定されます。

ということで、まとめるとこのような形です。

・書籍の売上は減少し続けている(96年あたりの1兆数百億円をピークに2013年には8,000億円を割る)
・下がった母数の中でも一部の超ヒット作品とそうでない作品の2極化が続く
・ライトノベル市場が意外と大きそう
・単行本(コミック)においては横ばい傾向なので、定期的に紙の単行本を買う習慣がある
・購入者は少数でも、購入回数が多くなるジャンルは有利(さらにそれがシリーズ物だと年間の購入単価が上昇する)
・単行本(コミック)は、2〜3ヶ月に1回は新刊が出る上に購入者のパイも大きいので、最も年間の売上数が大きくなる
(・が、上記により漫画家は手塚治虫先生の時代より過酷な労働になっているため、健康が心配。尾田栄一郎先生はあのスケジュールのまま健康を維持出来るのだろうか。もうちょっと冨樫義博先生のスタイルを取り入れてもいいのかもしれない。)

個人的には、エッセイがすごく好きなのですが、これを見る限りきっとエッセイは売れても数万部、中には数千部というのもザラなのでしょう。書籍の話に限らず、全体のパイが縮小する中で、一部大勝ちするコンテンツとその他大勢に別れているというのは、全てのコンテンツに共通するテーマなのかなと思いました。

ちなみに、最近マンガ系のスマートフォンアプリが多いのも、これを見ると頷ける結果ですがライトノベル系のスマートフォンアプリってあるんでしょうか。ターゲットが若年層で、かつ一度購入するとサブスクリプションモデルで提供し続けられそうなので、ライトノベルをアプリで定期購入型にするというのは良いプランかもしれないなと思いました。
テキストのみでいうと、かつてエブリスタとかもありましたが、ライトノベルは文章と同様に絵師も重視されると思います。スマートフォンになって表示領域も拡張しているので、リッチなイラストとテキストをパッケージにして有料課金してもいけそうですね。

※グラフはオリコンの2015年 年間本ランキングと推定部数を参考にしています。
※「政治」「経済」は 紀伊国屋年間ベストセラーを参考に、部数を調べて推定値を掲載しています。

出典一覧
http://www.oricon.co.jp/special/48458/13/ http://www.oricon.co.jp/special/48458/14/ http://www.oricon.co.jp/special/48458/10/ http://www.oricon.co.jp/special/48458/5/ https://www.kinokuniya.co.jp/c/20151201123023.html http://www.niigata-nippo.co.jp/sp/more-ct/blog/enjoy-winter/045839.html http://qbiz.jp/article/54265/1/ http://www.kadokawa.co.jp/company/release/detail.html?id=2016202139 https://www.atpress.ne.jp/news/75073 http://mediadata.diamond.ne.jp/static/admin/wp/wp-content/uploads/2010/10/DiamondNEWS_vol6.pdf http://fukui.keizai.biz/headline/95/ http://www.j-magazine.or.jp/magadata/index.php?module=list&action=list&cat1cd=2&cat3cd=20&period_cd=1

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