店頭まで行かないと買えない謎の電子書籍
いや、100%ポッカレモンだ。このトリブログのテーマとして、時事ネタに手を出さないというポリシーがありました。が、今回ばかりは開いた口が塞がらないを通りこして、ポカーンです。
ここ数日「ジャパゾン」という名称が独り歩きしてますが、国内の大手書店、電子書店、取次13社が業界団体を作り、電子書籍事業に共同で取り組むことを発表しました。(ちなみにジャパゾンは、朝日新聞社の記者がそう揶揄しただけで、当人が名乗っているわけではないようです。)
店頭で買う電子書籍という矛盾!ジャパゾンという名称の謎。
そう、このまとめを見てもらうと分かるのですが、店頭まで行かないと電子書籍を買えない仕組みなのです。何ですか、その仕組み・・・。
この3連休、欲しい書籍を求めて書店を3店舗くらい周りながら、未来について思いをはせていました。amazonで買えばすぐに届くことは分かっていましたが、わざわざ手間ひまをかけて書店で探していました。その間、3日ほどインターネット断ちしていて、昨日このニュースを見てしまいました。これってこのトリブログで幾度となく書いてきた既得権益の悪いところをギュっと濃縮したようなケースですね。ということで、過去のエントリを引っ張り抱いて突っ込んでいきたいと思います。
過去のエントリを引っ張りだしてツッコミたい5つのポイント
1.勝ちパターンを探すとか、競合を意識するとかって顧客を無視した姿勢だと思うんですよね。「勝ちパターンを探すという顧客無視の姿勢」
2.で、実際にそのサービスを自分で使いますか?わざわざ書店に出かけて、電子書籍を買いますか?
「とりあえず「自分だったらどうするか」考えてみよう」
3.アマゾンのCEO、ジェフ・ベゾスが起こしたイノベーションとは書店へ行くという行程を省いたことです。むしろこの手間を増やして何がしたいんですかね?
「イノベーションとは、面倒くさい手間を省くこと」
4.さらに、この取組を「ダメでしょ、誰も使わないよ」って言う人いなかったんですかね。組織内の空気を読みすぎですよね。
「ミもフタもないことを言えない、空気を読む日本人」
5.最後に、自分たちの組織を守ろうとするあまり、顧客に最適解が示せなかったことなんだと思います。
「組織への所属意識が強いと、顧客に最適解を示せないという話」
顧客にとって良いことは、泥くさくて時間がかかる
アマゾンのジェフ・ベゾスCEOが来日してインタビューを受けた際、アマゾンは徹底した顧客主義の会社であると言っていました。ベゾス:「地上で最も顧客中心の会社」が私たちのビジョンです。そして、望んでいるのは、まったく異なる業界からもアマゾンが手本にされるようになること。「あのような卓越した顧客経験を我々の産業でも実現したい」と言われるようになりたいですね。
そして、顧客中心と言いつつ、実際は自分たちの利益を考えている会社は、競合他社について言及する傾向があると述べています。
顧客を中心に考えていると言い張る会社の行動を見て下さい。実際に何を言っているのか、何をしているのかを見れば、決して顧客中心でないことが分かるでしょう。メディアに対して最大の競合他社の名前を挙げる。これは競争相手中心であることの明らかな兆候です。
国内の業界団体で13社でタッグを組む時点で、アマゾン(競合)を意識しまくりですよね。
アマゾンは創業当時、ただのWEBショップであって在庫を持っていませんでした。競合にも、在庫を持っている会社なんて一社もありませんでした。それがWEB上で展開する新興ECコマースの強みであると思われていたからです。しかし、ジェフ・ベゾスは在庫を持たなければ顧客により早いスピードで求める商品を提供出来ないという根本的な課題にぶちあたり、巨大な倉庫を持ちます。その際、もちろん投資家や競合他社からは、冷ややかな目で見られ、累積赤字は日本円にして1兆円に及びました。
顧客にとって良いことは、基本的にシンプルなことであるけれど、それをやるにはお金と時間がかかることが多いのです。それを無視して、小手先の政治的囲い込みでなんとかやろうとする一連の動きを見ていると、茫然の一言しかありません・・・。
▼累積赤字1兆円になったAmazonの経営についての過去エントリ
Amazonが最強な理由は「待てる経営」だから
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