良いプロダクトだけではダメ?「Path」2年半で1000万DLの背景

path

LINEは1億ダウンロードまで2年


家族や仲の良い友達だけでコミュニケーションを楽しむクローズドSNS「Path」が全世界でユーザー1000万を突破しているようです。
マネタイズに踏み切るようですが、このニュースを見て色々と複雑な気持ちになりました。

まず、1000万を超えるために2年と2カ月を要したということですが、これは現状の他サービスを比較すると明らかに遅いです。
以前にメインフレームコンピュータが出来てから今にいたるまでを年表でまとめてみたことがあります。


この年表によると、Facebookが一般に公開されてから5億人を突破するまでに僅か4年しかかかっていません。
スマートフォン発売以降はさらにこの流れが加速し、写真加工アプリのInstagramは1年で1000万ユーザー、LINEも1億人ユーザーに達するまでわずか2年です。

ねずみ算式の構造を備えたサービスか?


これは明らかにクローズドSNSの特性によるものです。「Path」は繋がれる友達数を50人に限定していました。つまり、1人入会した場合、そのユーザーがサービスに友だちを連れてこれる数は50人になります。しかし、Facebookは友達の数は無限であるため、1人入会してもその人の友達が多ければ数百人が入会してくれるかもしれません。
この構造的な特性により、クローズドSNSは成長率が普通のSNSに比べて当然鈍くなるのです。成長率の鈍さに気づいたPathは、50人に限定していた友達数を150人に拡大しました。
ここで大きな矛盾が生まれるのですが、クローズドSNSは「Facebook」などの繋がりすぎるSNSに嫌気がさした人たちが使いだしたものです。
気の置けない友人たちと心地よいコミュニケーションを図るためのソリューションであったのに、友達数を150人に拡大するということは、Facebookとなんら変わりないSNSになってしまったということです。

一連の現象を、Pathの構造上のデメリットより普及が遅かったと見ることも出来るのですが、果たしてどうなのでしょうか。普通に考えたら2年と2カ月で1000万ユーザーを抱えるってとても速いことですよね。逆に考えると、「Path」の普及が遅すぎたわけではなく、その他のサービスが早すぎたとも言えます。
コンピューターの歴史をもう一度見ると、デバイスやプラットフォームの普及までに要する時間がどんどん短くなっています。

つまり、マジョリティのサービスになるためには、良いプロダクトであるというだけでなくFacebookのように急速に拡大できる「ねずみ算」的構造を持っている必要があります。
変化のスピードが速すぎて淘汰される自然界の現象のようです。

それとともに、マーケットの変化も急激になっており、インターネット界隈のサービスはそれについていくのに必死ですし、むしろついていけない会社の方が多い。ソーシャルゲームも半年先のヒットは読めず、今までのセオリーに従ったゲームを開発していたらパズドラみたいな黒船が登場するという状況になっています。

いずれは製造業にも波及


この急激なスピードは、いずれ製造にも波及するでしょう。パソコンの普及に比べてスマートフォンの普及が早かったのは、OSが完成されていて、インターネット環境も整っていたからです。パソコンの時代は、ブロードバンドの整備とOS95の発売という通信インフラとデバイス側の条件が整うまで一般消費者に普及しづらい環境だったのです。

インフラとデバイスの条件が整って、デバイスの普及も一気に広がるようになった今日、次はこの急激なスピードはIT化を果たした製造にも波及することが想像できるのです。

良い製品を作っているだけではダメ。そういう時代がもう来ています。

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