Think Simpleなジョブズ、複雑さを好む人々

thinksimple

徹底した、容赦のないシンプルさ

ジョブズ関係の書籍で一番良かったのが「Think Simple―アップルを生みだす熱狂的哲学」です。iMacを命名したクリエイティブ・ディレクターが書いた本なのですが、ジョブズ、そしてアップルが様々な局面でいかにシンプルだったかを書いています。

シンプルとは何か。

それは人間関係、マーケティング、プロモーション、プロダクトの作り方など、すべてにおいて共通する通念です。

例えばジョブズがアップルに復帰した際、アップルの社内ではありとあらゆるプロダクトが作られており、商品ラインナップは複雑を極めていました。ジョブズはマトリックス図を書き、

・ノート-プロ仕様
・ノート-一般仕様
・デスクトップ-プロ仕様
・デスクトップ-一般仕様

の4種に商品ラインナップを絞って、他は全部切り捨てることを進言します。おかげで、私たちはMacのノートPCを買いたいと思ったときには、ほんの2種類の選択をするだけ済みます。Airにするか、Proにするかです。
他のメーカーでパソコンを買おうとすると、なんちゃらC-2000とか、なんちゃらD-3000-proとか、何の違いがあって何がすごいのかよく分かりません。

人間関係についてもシンプルさを求めます。ある会議においてジョブズは、室内に座っていた見慣れぬメンバー(同席した他のメンバーから出席するように言われた人物)に対して、部屋を出て行くように言いました。会議に出席する人数を限定してシンプルにしたのです。

さらにアップルストアを作る際、長い時間をかけてプロトタイプの店舗を作り、いよいよオープン日を迎えようとしていたさなか、担当者が致命的なミスに気づきます。現状の店舗は、製品のラインナップ別にレイアウトを考えていました。しかし、アップルブランドをリアル店舗で扱うのであれば、消費者の生活導線別にレイアウトするべきなのです。この間違いを正そうとすれば、今までに時間をかけて築いてきたものを0にしてやり直すことになります。担当者は真っ青になりながらジョブズに報告し激しい叱責をうけますが、やはりジョブズも0に戻して作り直すことを決断します。

シンプルに出来るかどうかは、経営者の裁量

本書にもあるように、世の中の人々は複雑さを好みます。放っておけばどんどん複雑になっていき、シンプルの杖をふるうまでブロックを積み上げようとするのです。

たとえば、Macの製品をたった4つのラインナップに絞ったアップルと比較して、docomoのガラケーは全体を把握できないほどラインナップがありました。docomoはラインナップをそのままにして、STYLEとかPROなどのカテゴリ分けをしたのです。(おかげで、STYLEがどういうカテゴリなのかという、カテゴリ自体も認識しなければならなくなりました。)

つまり、複雑なブロックをそのままにして、さらに上にブロックを積み上げたのです。

会議についても、世の中にはたいてい「なんとかPT」という会議帯があります。部署を横断して20~30人程度の人間をあつめて皆で話し合おうという会議です。会議には部署ごとのメンツや事情などが持ち込まれ、積み上げ続けられる複雑さというブロックによって、特に収穫もないまま会議ごと瓦解していきます。

よくミもフタもない。という意見を聞きますが、物事の本質や解決方法はミもフタもないものだったります。問題を突き詰めると構造的な問題であることが多く、

・0から作り直す
・止める

の選択肢しかない場合がけっこうあります。
そのミもフタもない手段が取れるということが、シンプルに考えるということです。普通はその複雑さの上に、さらに複雑なブロックを乗せます。今まで費やした時間・費用がサンクコストになってしまったり、上から怒られるのが怖いからです。

故に、徹底的に経営層がシンプルの杖を振り続けない限り、現場はどんどん複雑になっていきます。私は、たまに意見を求められて、突き詰めた結論がミもフタもない意見だったとしても、それが正解であると思えば口にしますが、たいてい相手は怒り出します。たいていこんな感じです。

「じゃあ、今までやってたことが無駄だっていうの?」
「そんなの、上に報告したら怒られるに決まってる」

ということで、シンプルな考え方は最高決定権を持っている人の考え方に依存するわけです。一番上の人がミもフタもない意見でも正解だと思って採用する度量があれば、組織はシンプルな方に開ける思考性を身に着けるかもしれません。



レシピット人気の簡単レシピや、料理のコツを聞ける!
iPhoneアプリ/無料 

ダウンロードする

style="display:block"
data-ad-client="ca-pub-7155255220444757"
data-ad-slot="7868272623"
data-ad-format="rectangle">


style="display:block"
data-ad-client="ca-pub-7155255220444757"
data-ad-slot="9345005825"
data-ad-format="rectangle">



▼ソーシャルマーケティングやオウンドメディア企画支援を承っております。
お問い合わせはこちらから。
https://torino-inc.jp/
▼良かったらTwitterをフォローしてください
https://twitter.com/toriaezutorisan

Bookmark this on Google Bookmarks
Pocket

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です