「ニンテンドーSwitch」は売れないと思った。ロジックが事実に反するとき。

事業の戦略や戦術練りは、会議室でロジックが練られるものですが、そこで出たロジックが往々にして事実に反することがあります。
前回のブログに引き続き任天堂の例になりますが「ニンテンドーSwitch」が大きく売れている中、何かのインタビューでポケモンの会社の偉い人(うろ覚えですいません)が「絶対売れないと思ってた。」と言っているのが印象的でした。
その方がなぜ売れないと思ったかというと「スマートフォンみたいな超小型端末がゲーム機として機能していて、みなそれを持ち歩いているのに、あんな鞄の大半を占拠するようなゲーム機を持ち歩く人はいない」という理由でした。

これは、ロジックとしてはしごくまともで、もし「ニンテンドーSwitch」の発売前にこの論は正しいかと人に問えば、たいていの人は「そう思う」と答えていたでしょう。
しかし、この方は発売後にSwitchを使ってみて、実際にSwitchを持ち歩くようになったといいます。それは、あまりにもゲームソフト(ゼルダの伝説)が面白すぎたからです。

机上で考えたロジックは「スマートフォンの何倍も大きなモニタごとゲーム端末を持ち歩く人はいない」というものでしたが、事実は「コンテンツが面白ければ、人は何だってやる(モニタも持ち歩く)」だったわけです。

このように事実がロジックに反する例は枚挙にいとまがなく、たいてい会議室で時間をかけすぎて出た案が、事実と異なるため結局使われないというケースをたくさん見てきたため、あまりロジックに時間を費やすのは適切ではないと思います。

ちなみにこの現象は、自分が対象顧客層でない場合は起こりやすくなります。対象となる顧客の気持ちを想像するしかないので、ロジックが占める領域が多いからです。その場合、いかに顧客の気持ちを想像出来て話を聞けるかという点が重要になりますが、ユーザーインタビューもやり方によってはもろはの剣です。なぜならば人は無意識に嘘をつくからです。

「ニンテンドーSwitch」の発売前に、端末の性能や発売されるソフトなどを説明した上で「これを持ち歩くか?」とユーザー調査をしたら、ほとんどが「持ち歩かない」と答えるでしょう。しかし、実際ゲームをプレイしてみて、ハマってしまうとモニターを持ち歩くようになるわけです。ユーザーインタビューで大切なことは、まだここにないプロダクトの説明をする意向調査にはあまり意味がないということです。むしろ、プロトタイプを作って、使ってもらうしか確認する術はありません。

また、事実がロジックに反する事象が頻発するのは、人が忘れやすい生き物だからです。「ニンテンドーSwitch」の例でいえば、ゲームはハードではなくてソフトで決まるというのはゲーム機登場以降延々言われて続けてきたことであり、さきほどの方がゲーム会社の関係者である以上、これまでも寝食を忘れてゲームにハマった経験があるはずですが、ロジックを考える時に、そういった前提の体験を忘れていることが多いのです。

ということで、ヒットするサービスやプロダクトを生み出せる人は、人間の心理行動をプリミティブな形で把握することに長けていると思います。(逆に、ロジックで考えている多くの人は、人間の心理行動に沿わずに「こう使って欲しい」という形でユーザーに提示してしまうケースが多いように思います。)

ちなみに、これがとても上手いのはサイバーエージェントの藤田社長なのではないかと思います。「AbemaTV」のオプションの一つとして、フロー型のコンテンツではなくてストック型のコンテンツにするという案もあったはずですが人間は能動的ではなく受動的な生き物であるという普遍の事実に基づいて、今の番組を流すフロー型のコンテンツにたどりついたといいます。
その他にも、人間の心理導線をかなりとらえていると思われるスキームの例として、マンガアプリ(特にピッコマ)や、秋元康さんがプロデュースするアイドルもかなり人間の心理導線に基づいて設計されていると思っています。


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