日別アーカイブ: 2018年1月23日

映画を「監督」で選ぶと、今より100倍楽しめる

映画好きな人には、好きな監督がて、好きな監督の映画をチェックするという人が多いです。考えてみると、料理は料理人の腕に左右されますし、映画が面白いか否かも監督の腕に左右されるんですが、あまり重視されてない気がします。なぜかというと、監督によって映画の良しあしが分かるようになるには、相当量の映画の本数を見て、自分の中で好みのマッピングが出来ないと判断しづらいからなのです。

ということで、こういう好みの人には、この監督の映画がおススメというのをご紹介してみます。

大人のファンタジーやティム・バートン作品が好きな人に ~ウェス・アンダーソン~

作品に登場するカワイイホテルは、ミニチュアで作られたもの「グランド・ブダペスト・ホテル」

ティム・バートンの時点で監督名なのですが、ティム・バートンといえば「チャーリーとチョコレート工場」などヒット作品を多数輩出しているフィルムメイカーです。昔からファンタジー作品を多く扱ってきたのですが、このへんのファンタジーが好きな人に薦めたい監督がウェス・アンダーソンです。

「ダージリン急行」や「ムーンライズ・キングダム」あたりが有名ですが、彼が発表する映画の大半はファンタジーに彩られた映画でありつつ、かなりのブラックユーモアを含みます。しかし、映像がポップでカワイイキャンディカラーに彩られていたりと、映画美術にもこだわりがあるため、ブラックユーモアがどこかシニカルに映るんですね。終始クスっとしながらも、家族の問題だったり、映画内にちゃんとテーマがあるのがポイントです。
(そういえば、ティム・バートンも映画「ビッグ・フィッシュ」で、はじめて100%のファンタジーではなく、父親との確執というリアルな題材を取り入れています。)

映像がオシャレなので、かわいいオシャレ映画を観たい場合は「ムーンライズ・キングダム」や「グランド・ブダペスト・ホテル」あたりがおすすめです。

マカロンカラーのガールズムービーが観たい人に ~ソフィア・コッポラ~

岡崎京子好きにおすすめしたい「ヴァージン・スーサイズ」

ハリウッドの中でも、それほどメジャーではない映画のカテゴリとして、ガールズムービーというものがありました。今では、ほとんど見られなくなりましたが、女子による女子のための映画です。その中でも、サブカルに傾倒している女子向けなのがソフィア・コッポラの映画です。「マリー・アントワネット」は、マカロンタワーが登場するガールズムービーの元祖といった感じで、中世のフランスを舞台にしているのに、音楽にロックや現代ポップスを使っていてすごくオシャレなんですね。音楽にこだわりがあるのもソフィア・コッポラの特徴で、東京を舞台にした映画「ロスト・イン・トランスレーション」では、はっぴいえんどの「風をあつめて」が使われています。
ちなみにソフィア・コッポラの処女監督作である「ヴァージン・スーサイズ」はその名の通り5人姉妹が自殺する話なのですが、岡崎京子の漫画が好きな人たちにハマるんじゃないかなあと思います。すごく静かでオシャレな映画です。

アクションとバイオレンスに溢れたザ・映画を観たい人に ~クエンティン・タランティーノ~

ここ数十年の中でも指折りの名作「パルプ・フィクション」

「キル・ビル」などで知られる監督ですが、すでにアメリカでは巨匠扱いされている気がします。タランティーノ作品の特徴は、底が厚いことなんですね。彼の作品を観たことがなくても、ふつうにバイオレンスに溢れたアクション映画(昔の作品はけっこうエログロあり)として楽しめます。
さらに深く映画を観ると、タランティーノは生粋の映画オタクだったため、60年代から70年代の映画のムーブメントを切り取って自分の作品に詰め込むのがけっこう好きで、その集大成が「キル・ビル」だったりします。映画を観ていると、謎に中国のカンフー映画のテイストが入り込んできたりして面白いです。ちなみに私が一番名作だと思う「パルプ・フィクション」には、小ネタがたくさん散りばめられつつも、映画の構成が斬新で最後ハッとさせられる人間ドラマがあります。

救いのない終わり系の漫画や映画が好きな人に ~ミヒャエル・ハネケ&パク・チャヌク~

きれいすぎる映像とエグい内容がうらはらな「オールド・ボーイ」

最近電子コミックなどでも救いのない終わり系の漫画がたくさんありますが、この2人のフィルム・メイカーは救いのない映画を割と作る人たちです。ミヒャエル・ハネケ監督は「ファニー・ゲーム」というハリウッドでもリメイクされた作品を作っています。湖畔の別荘で休暇を楽しんでいた家族に忍び寄る、男たちとの一夜を描いた映画です。過去に監督のインタビューを見た時に「自分にとって映画はエンタテイメントではない」と言ってたので、あまり観客のことは気にせずアートとして作ってるのでしょうね。

一方のパク・チャヌク監督は韓国の監督さんですが「オールド・ボーイ」などの映画で知られています。「オールド・ボーイ」は15年間監禁された後に突如開放された男の話なのですが、息が詰まりそうなストーリーの割に映像がめちゃくちゃ綺麗で、映像の切り取り方がとても面白いので、見ていて引き込まれます。映像がきれいだし、話にも切迫したものがあるので、ぐいぐい見させられているうちに、最後に衝撃のなんぞが待ち受けている・・・。そんな作品です。
この「オールド・ボーイ」を始めとする復讐三部作ー「親切なクムジャさん」「復讐者に憐れみを」は、すごく人のイヤーなところを突いてくる演出の数々ですが、映像が綺麗なので見れてしまうんですね。

疲れているから頭を空っぽにして、ただのハリウッド映画を観たい~ニコラス・ケイジの出ている映画~

観ていないがたぶんいつもニコケイ映画「ゴースト・ライダー」

最後の最後で監督の名前ではなくて急に俳優のニコラス・ケイジが出てくるのですが、誰しも疲れていて頭を使いたくない時があると思います。そんな時におすすめなのが、ニコラス・ケイジが出ている映画です。ニコケイ映画というカテゴリを作ってもいいなと思うくらい、ニコラス・ケイジが出ている映画はおしなべて65点くらいの面白さです。(100点満点で面白い映画を観るとアドレナリンが出て疲れるので、65点くらいの温度低めのエンタメ映画が疲労回復には良いのです。)
ちなみに、ジャスト65点という感じでオススメしておきたいのが「ゴースト・ライダー」です。映画を観ていませんが、チラシの感じから察するに、いつものニコラス・ケイジによる65点くらいのエンタメ映画に間違いないでしょう。

ということで4人の監督と、一人の俳優の映画をおすすめしてみました。