月別アーカイブ: 2017年3月

CLASSY.が「貧乏着回し特集」をやってはいけない理由

色々なネットメディアで話題になっているようですが、30代女性向けのファッション誌「CLASSY.」の着回し特集の設定が貧乏すぎると話題です。

詳細は、以下のリンクにありますが、主人公は入院中の母の治療費や弟の学費を負担しているため、支出を切り詰めており6畳一間のアパートで暮らす29歳の会社員。主食はどん兵衛という設定になっています。

「主食はどん兵衛」「母の治療費、弟の学費」…設定が貧乏すぎる?

この記事によると、貧乏設定にした理由は、今回の着回し特集が「GU」(ユニクロのファーストリテイリング社による低価格のアパレルブランド)を扱ったからということなのです。
しかし、これはちょっとやってはいけなかったんじゃないかと、思います。

かつてのメディアは、憧れという色眼鏡をかけてくれた

前にブログでも書いたのですが、メディアとは「こういう生活、ファッションが素敵だよ」というロールモデルの色眼鏡を読者にかけてあげるものでした。Cancam全盛期はエビちゃんOLというロールモデルを作り出し、そのファッションや生活の理想形を見せてあげる色眼鏡であったわけです。

メディアはどこに向かうのか 〜ライフスタイルの先導から共感へ〜



例えば、「ちょい悪オヤジ」というフレーズが有名な雑誌「LEON」は、年収2000万以上なければ送れないようなライフスタイルを打ち出していましたが、実際の購読者層は年収1,000万以下の読者が大半だったといいます。それは、年収1,000万以下の読者に対して、年収2,000万以上あるライフスタイルを見せてあげていたわけです。

この「Cancam」や「LEON」などのロールモデルを提示していた雑誌は読者に「憧れのライフスタイル」という色眼鏡をかけてあげていたことになります。

メディアは共感型に変わり”自分が素敵”だという色眼鏡をかけてあげるように

しかし、2000年代後半以降は可処分所得の急激な減少などに伴い、「憧れのライフスタイル」という色眼鏡をかけてあげるメディアは減っていきます。代わりに台頭してきたのが、共感型のメディアです。「ほらほら、こんな素敵なライフスタイルが良いでしょう?」という憧れの提示から「今のこのライフスタイルでも、十分素敵になれるよね」というような読者に寄り添う流れに変遷してきたのです。

ライフスタイルへの共感という眼鏡をかけることで「いまの自分のライフスタイルで良いんだ」という自己肯定感や、そういったメディアを見ている自分が、ちょっと素敵であるという認識を与えてくれるのです。
以前に「Hanako」が雑貨として親しまれているという話がありましたが、それも”オシャレなカフェなどの情報をゆったり楽しんでいる自分”に対して、価値を感じていたからではないでしょうか。

つまり、昔のメディアが東京タワーの頂上から「この東京タワーすごいでしょう」と呼び掛けていたとしたら、今のメディアは「これで良いんだよね」と、読者を3センチ浮かせてくれるコンセプトへと移り変わってきたのです。

「CLASSY.」の貧乏着回しは、読者にどんな色眼鏡をかけるのか

それでは今回の「CLASSY.」の貧乏着回し特集は、読者にどんな色眼鏡をかけるのでしょうか。それは「GUを着ている人は貧乏である」という色眼鏡です。GUを着ている読者を「GUで良いんだよね。素敵だよ。」と寄り添うのではなく「生活に困っているから、GUを着ているんだよね。」と上から突き放す形になっています。

GUやユニクロ、そのほかZARAなどのファストファッションの着回し特集は、どこのファッション誌でもマストとなっている特集です。しかし、メディアは読者を肯定してあげて、3センチ浮かせてあげるべきであって、読者のライフスタイルを否定するべきではないのです。

ネットメディアなどの外部から見れば、ただのネタ系特集に見えますが、読者はどうとらえるでしょうか。おそらく「えっ?」と思うはずです。「わたしGU着てるけど、GU着てるのって貧乏なの??」と。
そして、その「えっ?」が数回積み重なるたびに、少しづつメディアから離れていってしまうのではないでしょうか。

ということで、メディアの役割とは、読者を3センチ浮かせてあげることであり、見せるべきロールモデルが崩壊した今となっては、共感型として寄り添うべきだと思うのです。

これをここに貼るべきか迷ったのですが、ここ1年の発行部数を調べてみると1年前に比べて9万部も部数が減っているのです。やはり、これは読者の共感を得られていない証左ではないかと思うのですが。
しかし、その前の8年間で「Classy.」はファッションのベーシック化の流れを受けて10万部の発行部数を積み上げており、1年前までは最もアラサーに支持されるファッション誌だったように思うのです。

図1
データ出典:http://www.j-magazine.or.jp/data_001.php

バズるキャンペーンを打つには、ギャップを作ることを考えよう

前回「メディアに取り上げてもらえるプレスリリースを作る、実践的な5つの方法」をご紹介したのですが、今回はさらに実践編になります。実際に配信した<プレスリリースをもとに、バズやすいキャンペーンの作り方をご紹介します。

その1 載りたいメディア(媒体)をイメージして、キャンペーンを考えよう

プレスリリースを打つからには、載りたいメディア(媒体)があるはずです。まずは、ここに載りたいという目標となるメディア(媒体)を選定し、キャンペーンを考えはじめます。
目標となる媒体を選定するには、前回ご紹介したPRTimesを使うのがおすすめです。PRtimesでは、メディアリストを作る機能があるのですが、ここでメディア一覧と概要を見られるため、目標となる媒体を設定しやすいのです。

我々は、好みのアプリをチャットで聞ける「アプリット」というアプリのキャンペーンを考えたのですが、ねとらぼさんやガジェット通信さんのようなネタ系媒体に載ることを目標にしました。

その2 バズるキャンペーンは、ギャップを作ることを考える

目標となる媒体が決まったら、どのようなニュースを載せているかを見て、メディアの温度感をつかんでおきます。しかし、おしなべてインターネットのメディアに載りやすく、バズにつながりやすい方法があります。それは、キャンペーンにギャップを作ることです。

例えば、サンリオのキティちゃんは「仕事を選ばないキティさん」として、ネット上で有名です。キティちゃんが相手を選ばないで、色々な人やキャラとコラボしているということなのですが、その背景には「国民的可愛いキャラであるキティちゃんが、相手を選ばないはずがない」という前提があるからです。

この前提を裏切るギャップ=色々な人やモノとコラボしている、ということで、話題になっているのです。

つまり、キャンペーンをバズらせたい場合「これは、こういうものである」という前提が確率されている商材やブランドに有効です。これもネット上の有名なスラングで「公式が病気」という言葉がありますが、ちゃんとしているはずの企業やブランドが、あえてギャップを作ることで「公式が病気」として話題になるのです。(逆にブランド力の毀損にもつながりかねないので、慎重さは大事ですが)

その3 前提がない場合は、既存のコンテンツの力を借りる

しかし、私たちがプロモーションしたいアプリは、前提がないので、そもそもギャップを作れません。その場合、コンテンツの力を借りることになります。このコンテンツは、ターゲットとなるユーザー層が興味を持つコンテンツである必要があります。

私たちは、女性にリーチしたいと思い「イケメン」というコンテンツを持ってくることにしました。

その4 コンテンツにギャップを作る

そして、このコンテンツにギャップを作ります。「イケメン」というみんなの共通知に対して「そんなわけないだろう」という裏をかくギャップを作るのです。

私たちのアプリ「アプリット」には、パンダ先生というマスコットキャラクターが登場します。この「イケメン」と「パンダ」を掛け合わせることによって、イケメンパンダ先生というキャラクターを設定しました。
イケメンなのに、全身パンダのかぶりものをしているのです。イケメンといえば、爽やか、優しい、カッコいいというプラスのイメージしかないですが、そこに「全身パンダのかぶりもの」というギャップを設定したのです。

キャンペーン内容は、一定期間内に質問をすると、イケメンパンダ先生が答えてくれるというキャンペーンに決定しました。

その5 バズるのは、画像8割×ネタ2割。

キャンペーン内容決定後は、プレスリリースに載せる画像に最も手をかけます。メディア(媒体)に載ったときに読者の興味をひいてバズるもとになるのは、画像です。画像が8割くらい重要で、ネタそのものは2割程度といっても過言ではありません。
(ネタが強い場合は、ネタだけでも全然拡散されます。任天堂が新機種発売するというニュースはネタそのものが強すぎるので、どこの媒体も掲載しますし、みんなが見たいニュースです。)

ということで、我々はイケメンパンダ先生の画像を、わざわざ絵師さんに発注して用意しました。さらに、ここで気をつけないといけないのが、画像のみでコンテンツが完結していると、さらに拡散されやすくなるということです。

画像のインパクトを強めるために、イケメンパンダ先生のキャラクター設定をし(イケメンパンダ学園出身の少しキザなパンダ)、セリフ入りの画像を用意しました。このセリフが入ると入らないとでは、画像の破壊力がだいぶ違うのです。

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ということで、プレスリリースを配信した結果、電撃オンラインさんなどのメディアさんに掲載していただけました。電撃オンラインさんでは公式ツイッターでもつぶやいてもらえたのですが、画像の破壊力が手伝って、電撃Girl’sStyleさんでは300リツイートを超えるリツイートとなりました。



ということで、拡散されるプレスリリースには、ギャップを作ることが重要というお話でした。

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メディアに取り上げてもらえるプレスリリースを作る、実践的な5つの方法

サービスやプロダクトをリリースして以降は、プロモーションが要になってきますが、広告予算を割けない場合も多いわけです。ですので、プレスリリースを発表してメディアに取り上げてもらえれば、広告予算はプレスリリースの作成費用のみなので、美味しいことになります。
しかし、メディア側には多くのプレスリリースが配届くので、必ず乗る保証はありません。プレスリリースが乗りやすくなる5つの実践的な方法をご紹介します

その1:プレスリリース配信サービスを使う

プレスリリースを配信するには、PRTMESさんのようなプレスリリース配信サービスを使うか、メールでメディア媒体あてに1通づつリリースを送信するかの方法があります。この場合、断然配信サービスを使った方が掲載率が良いです。一度75媒体のメディアさん向けに1通づつリリースを送ってみましたが、掲載されたのはアプリレビューサイト、1サイトのみでした。(ちなみにアプリレビューサイトさんについては、アプリヴさんは取り上げてくれやすいのでレビュー依頼を出した方が良いでしょう。)

PRTMESのプレスリリース配信サービスを使うと、一回の配信につき300メディアに一斉送信できるほか、提携のメディアにそのままプレスリリースが転載されるため取り上げてもらいやすくなります。1配信ごとに3万円が掛かりますが、起業して2年以内であれば月に1回配信が無料になるプランもあります。

スタートアッププラン
https://prtimes.jp/startup_free/

その2:プレスリリースの記述のルールを守る

「載りやすいプレスリリースの書き方」的なネットの記事によく書かれている内容がになりますが、上記のPrtimesも無料登録をすると、プレスリリース配信についてのハウツーハンドブックをダウンロード出来るようになるので、一読しておいたほうが良いでしょう。個人的にこのへんのルールで最も重要なのは、以下2点に関する画像周りの準備をしておくと載りやすいかと思います。

・画像素材を多めに掲載する(読了率が上がる上に、素材があるので転載しやすい)
・高解像度の画像素材を用意する(別サーバーに格納して、ダウンロードリンクをつけても良い)

その3:一番載りやすいのはサービスをリリースする時

プレスリリースを出した時に、最も載りやすいのはサービスやプロダクトを発表した時のプレスリリースです。過去に複数回プレスリリースを出してみましたが、掲載率を見ても、キャンペーンの掲載時よりもサービスリリース時のほうが2倍くらい載りやすいようです。ですので、サービスやプロダクトの発表時にプレスリリースを打たないのは勿体無いということになります。

その4:記事として成立するプレスリリースにする

この点が、プレスリリースを配信する際に最も重要な点と言えます。メディアの記者の方々は、メディアに掲載するための「ネタ」を探しています。ですので、プレスリリース単体で記事のネタとして成立すれば、そのまま転載してくれる可能性が高まるのです。

例えば、弊社のiPhoneアプリ「アプリット」は、チャットで好みのアプリを聞くことの出来るサービスです。これをこのままプレスリリースにしようとすると、リリースのタイトルはこんな感じになります。

おすすめのアプリをチャットで聞ける「Applit(アプリット)」正式版リリース

これでは、まだ記事のネタとして弱いです。記事のネタとは、メディアの読者の方がそのメディアのひとつの読み物として楽しめる状態を目指します。つまり、読者目線で面白いと思える要素を仕込む必要があるのです。

ということで、記事のネタ的な視点を加えたあとのタイトル及びリリースがこちらです。

5割近くの人たちは、アプリをネット検索で見つけている!?おすすめのアプリをチャットで聞ける「Applit(アプリット)」正式版リリース

https://prtimes.jp/main/action.php?run=html&page=releasedetail&company_id=21436&release_id=4&owner=1

この「5割近くの人たちは、アプリをネット検索で見つけている」という小ネタが、メディアに掲載された転載された場合に「ああ、そうなんだ」という読者の「へえ」を誘うトリガーになっているのです。小ネタの入れ方のコツとして、配信したいニュースソースの関連情報で「へえ」を誘えるような意外性のあるネタがないか探す事です。そして、そのネタを冒頭に挿入する事によって、メディアサイドの人には目に留まりやすくなりますし、実際にメディアに載った場合も読了してもらえる率が高くなります。

その5:メディア記者の方がサービスを使う事に備える

メディア記者の方がプレスリリースに運良く目を留めてくれた場合、そのままプレスリリースを転載するかカスタマイズして記事を書いてくれる場合と、実際にサービスを使ってみてレビュー記事を使ってくれる場合があります。プレスリリース配信後3日以内は、メディア記者の方がサービスを使ってくれることを想定した方が良いでしょう。そこで、不具合があった場合は、掲載を取りやめる可能性もあるわけです。

先ほどのリリースを打った2日後に、AppBankさんがアプリを紹介してくれました。この記事でも「質問をしてからの回答が早い」点を取り上げて頂いていますが、裏側では質問が来てからすぐ回答を返せる仕組みを整えておく必要があります。プレスリリース配信後数日は、サービスの特徴が上手く伝わるように特に体制を整えておいたほうが良いでしょう。

iPhoneの使い方からアプリのレビューまで細かい情報をチャットで教えてくれる!
http://www.appbank.net/2016/11/11/iphone-application/1275410.php

というわけで、プレスリリースに載るための5つのポイントをご紹介しました。次回はより実践的なプレスリリースの組み立て方を紹介してみようと思います。