日別アーカイブ: 2016年10月18日

嗜好が細分化した時代に、人々を一つに繋げるコンテンツ

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インターネット、スマホの登場により細分化した人々の嗜好

最近ピコ太郎の動画がYOUYUBEで流行っていると聞いて見てみたものの、いまいち何が面白いのか分からない今日この頃です。

さて、スマートフォンの登場以降、人々の嗜好はどんどん細分化しています。かつてのマスであったテレビが、マスではなくなりつつあり「万人が知っている」共通の情報はどんどん少なくなっています。
嗜好の細分化に一役買っているのは、スマホデバイスの普及です。スマホデバイスが普及した結果、様々なソリューションに常時アクセスすることが可能になりました。

facebookやツイッターもSNSという名のソリューションですし、YOUTUBEやニコニコ動画という動画ソリューションも台頭しました。さらにソーシャルゲームというソリューションが生まれた結果、今までゲームをしなかった層にもゲームが普及しました。
以前は情報の入手手段がマスメディアしかなかったのですが、人々が情報を手に入れるソリューションば細分化しているのです。

さらに、個々のソリューションの中も、さらに細分化しています。ツイッターを見てみても、政治、経済などについてつぶやいているアカウントがある一方、中高生が身内でのコミュニケーションの一環としてつぶやいているアカウントもあります。そして、これらはお互いに交わることがありません。
自分たちが興味のある情報やアカウントをフォローし、それぞれの住み分けとクラスタがあるのです。このように、自分の興味がある情報だけを追うようになるのも、インターネットのソリューションの特性と言えます。

この10年で、みんながが知っている【共通知】という括りが減り、好みや嗜好が細分化して、自分たちのクラスタが生息するエリアのみ情報のみを、取り入れるようになったのです。

ピコ太郎やラッスンゴレライ。リズムネタやキャラネタにお笑いが偏る理由

好みや嗜好が細分化するということは、以前であれば「テレビを見ている人がたいてい知っている」という共通の情報がなくなるということです。例えば爆笑問題さんは、漫才で時事ネタを扱っているので、旬のニュースや芸能ネタを取り入れます。ライブでショーンKさんのネタを扱ったと言いますが、このネタを笑うには観客に「ショーンKさんが経歴詐称で話題になった」という知識がある必要があります。昔の日本であれば、テレビのワイドショーで扱ったニュースはだいたいの人たちが知っていましたが、今はテレビが家にない人も珍しくありません。ショーンKさんの経歴詐称の話題を知らない人にとっては、知識がないので笑えないネタなのです。
お笑いというのは、人々の共通知をくすぐるコンテンツなので、今は非常にお笑いというものが作りにくくなっています。

それでは、笑いの最大公約数を取るためのネタを考えると「共通の知識」がなくても笑える「見た目が面白い」「五感で理解出来る」と言った分かりやすい方向に行きます。これが、リズムネタやキャラネタに転化され、幼稚園児が見ても笑えるようなプリミティブなものになっていきます。プリミティブな笑いは表層的な共通知なので、分かりやすい分、飽きられるのも早くなります。リズムネタやキャラネタが流行っては、半年以内には消えていくということがここ数年起こっている現象です。

本当は、深いところで一つになりたがっている

嗜好の細分化が起こった結果、人々は表層的な共通知でしか繋がることが出来なくなりました。しかし、その反動的に一つに繋がりたいという気持ちが非常に強くなっています。以前に比べて、「何が共通項か分からないけれど、人々を一つに繋げることのコンテンツ」の爆発力が高まっているのです。それはスタジオジブリの作品だったり「君の名は。」が予想外のヒットになっていることに現れています。
しかし、この深層的な共通知は、これが共通知であるという因数分解が出来ないため、時代の流れを読むのに長けたクリエイターによる感覚やセンスに依存します。そして、クリエイター自身も爆発的ヒットになるかどうかは、事前に予測が不可能なのです。

ということで、現代における3つのコンテンツの種類とは「細分化した嗜好に合わせたコンテンツ」「プリミティブな感覚に即した表層的なコンテンツ(コンテンツの消費期限は早い)」「深層的な共通知に働きかけるアートなコンテンツ」に分類されます。そして、最後の1つは誰にも爆発的ヒットになるかは予測できないものの、人々がこのコンテンツを深く欲しているため、一度爆発すると並外れたヒットになる確率が高いのです。