月別アーカイブ: 2016年2月

mixiの旅 〜マイミクを遠くに訪ねて第1回(最終回)〜

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mixiのポイント1 〜昔のログイン画面〜
2000年代半ばくらいのログイン画面は、そんな感じの写真が掲載されていた。
 

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mixiのポイント2 〜通知は赤字で表示〜

日記を書いてコメントがついたり、誰かから新着メッセージがあるとページの中央に赤字で「新着メッセージが3件あります」と表示された。mixiを開いた時、この赤字がついていると嬉しく、ついていないと寂しい感じがしたものだった。

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mixiのポイント3 〜ログイン履歴は色で分かる〜
ログインしたマイミクが1時間以内だと濃いオレンジ、1日以内だと薄いオレンジ色がつく。mixi02
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mixiのポイント4 〜友達から回ってくるチェーンメール”バトン”〜
・「マイミクに関する10の質問」など、特定のテーマについての質問を日記にアップし、次の回答者を指名するというバトンが流行。まさに友達から回って来るチェーンメール。
※「もしもあなたが●●されたら」という「もしもバトン」の一部。
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mixiのポイント5 〜10年で色々変わりすぎ〜
mixiが生まれたのは2004年。今から6年前の2009年の利用者数はなんと約1,792万人もいたのだとか(出典:wikipedia)。
みんなおなじみLINEが登場したのは、震災以降の2011年6月なので、まだ5年しか経っていないのだ。

1982年の漫画「翔んで埼玉」が30万部超えした理由

1982年の漫画をリパッケージして販売したら30万部超えのヒットに

コンビニで魔夜峰央の「翔んで埼玉」を立ち読みして思わず買っちゃったんですね。「日曜日も夜更かし」でも紹介されて30万部を越えたそうです。しかし、最近描かれた漫画というわけでもなくて、初出典は1982年になっています。
さいたま

そもそも魔夜峰央先生は「パタリロ!」で知られる漫画家ですが、「パタリロ!」がアニメでやっていたのもかなり昔の話なので「知る人ぞ知る」という漫画家さんだったわけです。かくいう私は「パタリロ!」を飛ばし飛ばし数十巻は読んでおり、それ以外の魔夜峰央作品も読んでいるので「翔んで埼玉」を読むと、いつもの魔夜峰央調の漫画という印象を受けます。なぜ時を経て30万部も急に売れだしたのでしょうか。

実は白泉社の「花とゆめ」に掲載されていたこのマンガを、宝島社が「このマンガがすごい!」シリーズの一巻として、「埼玉ディスマンガ」としてリパッケージして売り出したのです。
このように、やってる方にとっては、いつもとやってることは変わらないけれど、パッケージングし直して新しい視点を加えると爆発するという現象がけっこうある気がします。
以前養老孟司さんの「バカの壁」という新書が400万部を越える大ヒットしましたが、インタビューか何かで養老さんが「前からずっと言い続けていることを、ここでも言っているだけなのになんであんなにヒットするんだろう」的なことを言っていました。

ヒットの条件は、井戸の中から取り出すこと

この、ずっと同じことやり続けてるんだけど、急にヒットするケースの条件として「生息している井戸の中から別の場所に出す。」ということが挙げられます。例えば魔夜峰央先生のマンガは「花とゆめ」読者でないと読めないですが、この雑誌はコアなマンガファンが読む印象です。この花とゆめという名の井戸から「翔んで埼玉」を取り出して、パステルカラーで目立たせてコンビニや書店の棚に陳列したことによって、外界に送り出したということが言えると思います。
さらに例を挙げると、ネットではよく面白い画像まとめコンテンツが出回りますが、歴史をたどると2ちゃんねるで流通している写真がほとんどなので、2ちゃんねらーにっとては既出の写真群だったりします。しかし、まとめブログやTwitterなどの拡散ツールによって、2ちゃんねるでは既出だった面白画像がパッケージングし直された結果、今まで2ちゃんねるという井戸を覗いたことがなかった人たちにとって新鮮に見えるのです。

リパッケージとともに重要なネーミング

そして、この「井戸の中から外界に出す」という作業とともに、リパッケージして新しいネーミングやコピーを与えるというのも重要です。「花とゆめ」という井戸の中にいる限りは「翔んで埼玉」は「魔夜峰央のいつものギャグマンガ」ですが、リパッケージされた「翔んで埼玉」は「埼玉ディスマンガ」というコピーなのです。井戸の外に出してもマス向けに通用するネーミングやコピーを付けることによって、ブレイクが生まれると言えましょう。

そして、この井戸を掘り起こすのが好きな人といえば、みうらじゅんさんです。先日みうらさんが書いた「「ない仕事」の作り方」という本を読んでとても面白かったのですが、みうらさんはつぶさに「井戸」の存在を検知して、それを一定期間寝かせた後、世に解き放っているのです。この本を読むと井戸の掘り起こし方がたくさん書かれているのですが、ネーミングの重要さを語っている章があります。今もブームが続いている「ゆるキャラ」やすっかり常用語として定着した「マイブーム」もみうらさんが作った造語だそうなのですが、「ゆるキャラ」という名前を地方のマスコットキャラクターたちに与えることで、今まで定義されていなかった現象が定義されて、イキイキとしてくるのです。この本の中でネーミングの重要性についてもこのように語っています。

私が名づけたブームのほとんどの名称は、水と油、もしくは全く関係がないものを結びつけるようにしています。「マイブーム」もそうだということは前述しました。A+B=ABでなく、A+B=Cになるようにするのです。そしてAかBかのどちらかは、もう一方を打ち消すようなネガティブなものにします。この「ゆるキャラ」は、その最たる例と言えるでしょう。
出典:『「ない仕事」の作り方』

ちなみにこのネーミングの付け方の考え方は「妖怪ウォッチ」の生みの親の方も似たようなことを言っており、やはり突き詰めると同じ結論になるのかなと思います。

ということで、世の中にはまだきっとたくさん眠っている井戸があるんだろうなあと思いました。ちなみにみうらじゅんさんが狙っているターゲットは「シンス」で(よくレストランとかにあるSince 1976 みたいな表記)、イベントなどでこの言葉を出して反応をちょいちょい見ているそうです。個人的にはシンスがものすごくツボに来ています。



世界に比べて、インスタグラムが日本で普及しない理由

インスタグラムの世界での利用者4億人突破!でも日本は?

一見インスタグラムが日本でも流行っているように見えるんですが、実は世界に比べると全然普及してないらしいです。世界では4億人を越えているのに日本での利用者数は810万人だと言います。

これは「ピンタレスト」や「ソーシャルコマース」が日本でイマイチ流行らなかった理由とイコールだと思うのですが、日本人って文脈が大好きで、文脈に則ってない物を受け入れづらいんですよね。文脈というのは単語と単語や、文章と文章の繋がりに何らかの意味を見いだすことです。

例えば夏目漱石が「I love you」を「月が綺麗ですね」と訳したというエピソードがありますが、「月が綺麗ですね」からそんな意訳をするなんてスーパー文脈読めるわけです。さらに江戸時代には俳句なんていうものもありまして、松尾芭蕉のこの俳句を読んで何を思うでしょうか。

秋深き 隣(となり)は何を する人ぞ

これは秋がますます深まってきて、野山などが寂しく感じられると、人恋しくなって隣の人の事も気になってくる。という意味らしいんですね。寂しいなんて言葉は何一つ書いていないのに、この一説から「寂しさ」を読み取ることが出来るのも、スーパー文脈力と言えるでしょう。
ちなみに平安時代の恋のやり取りは主に文で歌のやりとりによって行なわれたそうで、ここでもスーパー文脈力が発揮されています。

明けぬれば 暮るるものとは 知りながら
なほ恨めしき あさぼらけかな
藤原道信朝臣
→夜になればまたあなたに会えると分かっていても、それでも夜明けが恨めしい

ということで、全然「会いたい!」という言葉は入っていないけれど、文脈で「あなたにずっと会いたいです」って言ってるんですね。ちょっと話は変わりますが、2ちゃんねるを見てても空気を読む力が凄くて、実際に「空気嫁(よめ)」というコメントもけっこう行き交っていたりします。

「バルス」祭りは、空気読む日本人ならではの現象

前に2ちゃんねるの板で

「このスレ、全員ビッグダディ」
というタイトルのスレッドがあり、コメントの一番目に
「俺はこういう人間だ。だからこのクソスレを立てた。」
って書いてあったのですが、2番名以降のコメントも
「俺はこういう人間だ.だからこのクソスレにコメントした。」
という感じで暗黙の了解が出来て、ルールに則っているのです。この空気と文脈を読んでコンテンツを形成してしまう力とかは、日本独自なのではないかなと思います。「バルス!」みたいに暗黙ルールを作ってそれに習うというのは、日本人の習性ですよね。

ということで、インスタグラムに話を戻すと、特に文脈はなくてきれいな写真の連続なんですね。こういうきれいな写真が連なってるサービス(ピンタレストやFANCY他のソーシャルコマース)は、海外である程度流行っていても日本だとそんなに…という状況になっています。
しかし、世界から遅れを取っているものの、インスタグラムはこれからも伸長すると思います。こちらのブログに詳しくは書いたのですが、SNSとは自分の自我(ego)に近い自身(self→自分の食べた物、行ったところ等。)を拡散するものであり、インスタグラムはこれに則ったプラットフォームなので投稿意欲が湧くからです。さらに、Facebookと違って投稿物にクオリティが求められるため、作品群としても見ることが出来ます。

さらに日本でも一定の層から下の人たちは、あまり文脈を必要としないカルチャーで育ったが故に、特に文脈のない、きれいな写真群をコンテンツとして楽しむ素養が出来ている気がします。

スターバックスに学ぶ、ネーミングで商品を良く見せる方法

スタバが日本に上陸した時、行きづらかった理由

スターバックスが日本に上陸した当時、なんだか行きづらい敷居の高さがあって「これで安心。スターバックスで注文する方法」なんていう記事もありました。その理由のひとつが、スターバックスの特殊なネーミングでした。それまで日本のチェーン店のカフェでドリンクをオーダーする場合は、S、M、Lというサイズ表記でしたがスターバックではそれが、ショート、トール、グランデという拡張高いものになっていたからです。(ちなみにグランデの上はベンティだそうで)

このように、なじみのないネーミングを使うことによって「それが分かる人」と「分からない人」たちを隔てて、あたかも「分かること」が特別な様に思わせることは一種の策略のように思うわけです。これはよくラグジュアリー雑誌にも見られる傾向で「○○○○(高級ブランド名)の職人たちが生み出すクチュールは、オーセンティックなパリのメゾンにも絶大な支持を受けてきた。」みたいな耳慣れない単語が、一般常識のような感じで書いてあるのです。この単語を理解出来る人たちが、うちの顧客ですよという内なるメッセージですし、一度それが分かるようになれば「コミュニティの内側に入った気持ち」が味わえるので、商品やブランドに対しての親近感が湧きます。

栗をあえてマロンと呼ばない妙

さらに、スターバックスのネーミングは別の意味でもすごくセンスがあります。毎度シーズンごとに発売される商品名は「ちょっと分かるけど、ちょっと分からない」単語を含む絶妙なネーミングで特別感を演出しているのです。

「ロースト ナッティ チェスナッツ フラペチーノ」

ローストしたナッツと栗(チェスナッツ)のフラペチーノなのですが、分かりやすく書くのであれば

「ロースト ナッティ マロン フラペチーノ」

ですよね?でも、チェスナッツって言われるとなんだか、今まで飲んだことのない未知の美味しそうな飲み物に感じるのです。
他にも並べてみるとこんな感じで、なんか意味が取れないけど美味しそうな何かが想起される単語(下記【】部)が入ってる新商品が多いのです。

「チョコラティ 【クランブル】 ココ」
「クランチー キャラメル 【トフィー】 ラテ」
「【チャンキー】 クッキー フラペチーノ with チョコレート チップ」

【クランブル】も【トフィー】も【チャンキー】も、それの実態が何なのかはよく分からないけど、何か美味しそうなんですよね。
この「マロン」をあえて「チェスナッツ」と呼ぶ感じのおしゃれ感は、実態よりも良い物なんじゃないかと膨らます効果があるわけです。

さらに例を挙げると、その昔発売されたニンテンドーDS Liteのカラーバリエーションがどんな名前だったか覚えていますか?
こんな感じで、やっぱり良い感じを醸し出す形容詞や名詞(下記【】部)とセットになっているのです。

【メタリック】ロゼ
【グロス】シルバー
【ノーブル】ピンク
【アイス】ブルー
【クリスタル】ホワイト
【エナメル】ネイビー

ということで、名称を付けたりするとき、この【】に該当する良い感じのフレーズと合わせると、期待感を煽ってすごく良い物な気がするというお話でした。

最後に、横浜の野毛に「三陽」という餃子で有名なお店があります。こちらです。

e997a3bf出典:http://blog.livedoor.jp/nuk0926mas-eatdrinkwalk/archives/30582994.html

この「楊貴妃も腰抜かすギャルのアイドル チンチンラーメン」という名称もそれはそれで凄いのですが、この写真を見ると分かる通り、店の外にも簡易的な椅子がこのように前は置いてあったんですね。一度ここに通されたことがあったのですが、その際店員さんが「テラスご案内〜」って言ったんですね。この簡易的な椅子と簡易的なテーブルの集合体を【テラス】っていうおハイソなネーミングでくくれるそのセンスが凄いなと思いました。

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セブンイレブンの凄さが分かる、5枚のインフォグラフィック

セブンイレブンがすごい、とにかくすごいと言われるわけですが、何がどのくらいすごいのかというのを他コンビニチェーンと比較したインフォグラフィックに可視化して、まとめてみました。(数値は主に2014年のものを使用していますが、セブンイレブンの売上高、店舗数は2013年のものになります。)

まずは1年間の総売上高の比較です。
01売上高
年間の総売上高の比較」他チェーンの2倍ほどとなっている。

セブンイレブンが3兆7812億円となっており、他の2強であるファミリーマート(1兆8601億円)とローソン(1兆9372億円)と比較してもダントツとなっています。だいたいファミリーマートとローソンの2倍程度の売上規模なんですね。

それでは次に店舗数の比較です。
02店舗数
店舗数の比較」売上高を合わせると、店舗あたりの売上が高いことが分かる

セブンイレブン1万6310店舗に比べてファミリーマートが1万514店舗と64%、ローソンが1万1606店舗と71%になっています。ファミリーマート、ローソンとも売上規模はセブンイレブンの半分程度なのに、店舗数は6割以上あるということは、いかにセブンイレブンの1店舗あたりの売上が高くなっているかが分かります。

それでは、総売上を店舗数で割って、1店舗あたりの年間平均売上を見てみましょう。
031店舗あたり売上
1店舗あたりの年間平均売上

セブンイレブンの2.3億円に比べてファミリーマートが1.8億円と76%、ローソンは1.7億円と72%となっています。(セブンイレブンの売上高と店舗数は2013年度の数値なので、実際はもっと差が開いている可能性が高いです。)このように店舗あたりの売上規模が高いということは、顧客単価が高いか、たくさん商品が買われているということです。

ちなみに、コンビニのキラー商品であるコーヒーの1店舗あたりの売上数を見ても同じくらいの差がついていることが分かります。
041日コーヒー売上
1日あたりのコーヒーの売上

なんといってもセブンイレブンの購買単価の高さを支えているのは、自社ブランド商品である「セブンプレミアム」群です。セブンイレブンの全体売上に占める「セブンプレミアム」の割合を見るとこのようになります。

05セブンプミアム売上
セブンイレブンの売上に占める「セブンプレミアム」の割合

なんと、全体売上の22%(8,150億円)をセブンプレミアムの商品が占めているんですね。2012年の会見では2015年度までにセブンプレミアムの売上を1兆円に押し上げるという発表がありました。2015年度の第3四半期の決算短信を見ると、第3四半期時点で7,410億円を売り上げているので、達成の算段が高いようです。

第3四半期連結累計期間における「セブンプレミアム」の売上は 7,410 億円 (前年同期比 22.1%増)となり、年間計画 1 兆円に対して順調に推移いたしました。

https://www.7andi.com/dbps_data/_template_/_user_/_SITE_/localhost/_res/ir/library/kt/pdf/2016_0107kt.pdf

ちなみにセブンプレミアムの商品数は15年度2Q時点で3,180アイテムとなっており、セブンプレミアム1アイテムあたりの年間売上が3.1億円、さらに上位のラインナップであるセブンゴールド1アイテムあたりが4.8億円となっています。

セブンイレブン好調の源泉となっているこの「セブンプレミアム」を支えるのはセブン&アイ・ホールディングス会長兼CEOの鈴木敏文氏の商品開発に対しての信念と、商品開発力にあります。大ヒットした「金の食パン」も、なんと発売当日に既にリニューアルの号令をかけたと言います。

「おいしいものは飽きるものでもある」と考えるのも、顧客ニーズを常に流動的に捉えるから。大ヒットした『金の食パン』も、発売当日にリニューアルの指示を出したほどだ。
http://shuchi.php.co.jp/the21/detail/2306?p=1

しかも、「金の食パン」は2013年4月の発売以降、すでに3回もリニューアルしています。2015年からレジ脇で発売を開始したドーナツも、2016年1月に全面リニューアルを図っており、商品の改善サイクルの早さはまるでテスト商品を出してから顧客の反応を見て改善していくリーンスタートアップを彷彿とさせます。

さらに商品をより良くするための設備投資も積極的に行なっています。2015年にはサンドイッチを美味しくするために特殊に開発したスライサーを43工場全てに導入しています。

開発部が目指したのは、「究極のパンのおいしさ」。それを実現するため、今回、ある決断をした。食パンをサンドイッチ用に薄切りする際のカット法を刷新したのである。

「当社にはサンドイッチ等の専用工場が43工場ありますが、そのすべてに丸刃スライサーという装置を導入し、なめらかなカット断面を実現しました」(佐藤さん)。

従来は、刃がギザギザしたスライサーで、押し切るようにカットしていたため、どうしても断面がざらついてしまっていた。新たなスライサーを使ったなめらかな断面は口あたりがしっとりしているだけでなく、挟んだ具材とも馴染みやすい。
http://toyokeizai.net/articles/-/71561?page=2

ということで、セブンイレブンの凄さが分かるインフォグラフィックを5枚にまとめてみましたが、顧客嗜好への素早い対応と、美味しさへのこだわりを感じる設備投資が圧倒的な購買力の差として現れているようです。
(ちなみに、上記記事で初めて知ったのですが、サンドイッチやおでんに使う卵は、セブンイレブンのオリジナルで鶏のエサにハーブを混ぜて卵に旨味やコクを出すというこだわりようだそう。)

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出典、参考
http://www.7andi.com/dbps_data/_template_/_user_/_SITE_/localhost/_res/ir/library/ks/pdf/2015_0402ksg.pdf
http://www.family.co.jp/company/investor_relations/financial_data/
http://www.7andi.com/dbps_data/_template_/_user_/_SITE_/localhost/_res/ir/library/ks/pdf/2015_1009ksk.pdf
http://www.sej.co.jp/company/suii.html
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK09011_Z00C14A7000000/
http://www.sej.co.jp/mngdbps/_template_/_user_/_SITE_/localhost/_res/pdf/2015/2015_05.pdf
http://www.family.co.jp/company/investor_relations/library/settlement_report/1504presen
http://www.lawson.co.jp/company/ir/financial/highlight/

もしも今、女性向けメディアを立ち上げるとしたら

ファッションのベーシック化によって、メディアは女性の最大公約数が取れるように

キュレーションメディアを見渡して最も上手くいっているのは、女性系のファッションメディアです。「MERY」とか「4meee! 」とか「Locari」とかですね。なぜ上手くいっているかといえば「女性系のキーワードは検索数がめちゃくちゃ多い」上に、習慣的に見るクセがつきやすいジャンルだからです。

先日女性誌が全般不調ながらも、30代向けファッション誌「CLASSY」は8年間で10万部も部数を伸ばして29万7千部に、40代向けファッション誌の「VERY」も同じく7万部以上部数を伸ばして31万1千部となったという記事を書きました

グラフ1

このあたりの年代の人たちは「雑誌世代の最後の世代」と言えるかもしれません。また8年くらい経ったら、この世代が後ろにスライドして40代雑誌、50代雑誌は部数を保っていると思いますが、この後の世代が続かないので20代、30代向けの雑誌は部数を減らしていくと思われます。

代わりに今の20代、30代は女性向けキュレーションメディアやコーディネイトアプリなどを参考にしていると思います。かつてファッション誌は年齢に加えて属性(赤文字系、青文字系、ラグジュアリー系)が細かく別れていたため、多種多様な雑誌が存在していましたが、今となってはファッション自体がベーシック化したため属性の差異がなくなってしまいました。それゆえ「MERY」などのファッションキュレーションは、女性の最大公約数を囲えているが故に成長し続けています。
ここに多少のブラックボックスがあると思っていまして、いくらファッションがベーシック化したといっても「MERY」や「4meee! 」は20代前半くらいの若年層寄りの印象を受けます。(ママ向けのメディアで「4meee! 」の仲間の「4yuuu」というのがありますが、可処分所得がある程度ある専業ママ的な印象を受けます。)
最近の30代あたりの女性の話を聞くとけっこう「何を着て良いのか分からない」という話をしていて、このあたりの働く女性ターゲットのファッションメディアを立ち上げれば、一定数のターゲットを囲えるのではないかなと思っています。
30代前半のあたりの女性は、パッケージングされたファッション誌に対する親和性が高いため「これはあなたのためのサイトですよ」的な世界観をWebで作ってあげれば、メディアをトップページから訪れてくれる優良な常連さんになってくれる可能性が高いのです。
プロモーションもFacebookページを用意して、年齢セグメントをかけて広告配信を行ないます。だいたい規模としては月間100万UU〜300万UUくらいまではいけるのではないかなと思います。

ということで今女性向けファッションメディアを立ち上げるとしたら、30代前半向けの女性ファッションメディアにセグメントして、常連さんになってもらうことを目指すなという話題でした。

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メディアを観てくれるお客様を、一見さんと常連さんで考える

集客の仕方が全く異なる、一見さんと常連さん

メディアを作る際、一見さんと常連さんで考えることが重要なのかなと思います。まず、一見さんをターゲットにしたメディアは何が必要でしょうか。飲食店で考えると、一見さんで成り立つ場合は「立地が圧倒的に良い」という条件になります。銀座など繁華街の一角や、人通りの多い観光地など、常に大量の新規顧客が流れて来る立地でなければなりません。
これをメディアに当てはめると、Yahoo!ニュースなど巨大ポータルサイトのニュース記事が当てはまります。集客をしなくてもお客さんは毎日店の前まで来てくれるのです。不特定多数のたくさんのお客さんが来てくれるので、万人に興味のある素材を扱う必要があります。今だったら「マイナス金利」など、皆が気になる経済ニュースだったり、「SMAPの解散報道」など、国民皆が興味があるニュースを主に提供するのです。最近はYahoo!ニュースなどの他、各種ニュースキュレーションアプリもこの「立地が圧倒的に良い」メディアとなっています。

しかしこの時、お客さんは「どこが提供しているニュースか」ということを気にして観ていません。あなたが訪れた観光地で食べたうどん屋の店名を覚えていないのと一緒です。

それでは、立地があまりよくない場合でも一見さんに来てもらう方法はあるでしょうか。それは、強い言葉を使って声高に主張することです。例えば死ね、とか殺す、とかいう言葉は、強い言葉ですが汚い言葉でもあります。強い言葉たちを並べたり、極端な主張をしたりして、通りを歩いている人になんだろうと記事をクリックさせるのです。

こういった記事をそのとき興味本位で観たとしても、その記事を出しているメディアに再び訪れようとは思えません.だから、こういう記事の提供元は、一見さんを逃さないために、もっと強い言葉を使って同じようなサイト間で記事名をクリックしたら別のサイトへ飛ばしたりしています。

大切なことは、常連さんが好む「空気感」を形成すること

それでは、常連さんが来てくれるメディアとは、どんなメディアでしょうか。それは「こういう人に来て欲しい」という常連さんたちが、「週に何度か通いたくなる空気感」を形成できているかということになります。
例えば銀座のハイボールが有名なバーに通う常連さんは、そもそもハイボールが好きな上に、お店の暗い照明や流れるジャズなど雰囲気も好きなのかもしれません。地元のカフェに通う常連さんは、本が読みやすい柔らかい椅子が好きなのかもしれません。この「空気感」を形成する要因ひとつひとつを組み合せて、来て欲しいと思う常連さんに「何かいいなぁ、ここ」と思ってもらう必要があるのです。

「空気感」を形成するには、メディア全体としてのコンセプトから始まり、記事を作る際の視点、原稿の言葉遣いなどひとつひとつの要素に波及します。その要素を紡ぎ合わせて、ひとつの「空気感」を形成するのが編集長の役割と言えるでしょう。
例を挙げると、お酒好きのミドルエイジな男性に見て欲しいメディアを立ち上げたとします。まず、記事の選び方としては、ミドルエイジが好みそうなアルコール(ワイン、ウイスキー等)のおすすめの飲み方や、仕事帰りに立ち寄れる小粋なスタンディングバーの情報など、対象に向けたものをセレクトします。そして、原稿中であえてお酒用語の解説等を丁寧にしません。既にお酒がある程度好きで、飲み慣れている人を対象にしているからです。この一定のワードが理解できる人が読めるメディアというのは、ある種のコミュニティ感の演出にも繋がります。(ラグジュアリーファッション誌もそうですね。)

そして、ターゲットとなる常連さんに「ちょっとうちに寄っていきませんか」と声をかけるのはFacebookです。メディアのFacebookページを用意して、コンテンツをある程度投稿したら、対象の年齢、性別、興味属性を設定して広告配信をしましょう。お酒好きな人のタイムラインに、メディアの情報が流れることになり、何度も接触するうちにメディアを認知してくれるようになります。(Twitterはどちらかというと「強い言葉」で作られたネタを楽しむ一見さん的なソリューションです。)

そして、結論としてはYahoo!ほどのポータルではない限り、マネタイズの観点から見てもメディアは常連さんに来てもらうことを目指すべきです。しかし、目先のPVを追うあまり、しばしば一見さん向けの原稿を出したりしてしまいがちです。例えばさきほどのミドルエイジ向けのお酒メディアが、突然「デキる男の激モテテクニック。駆けつけ3杯でショットを煽れ」みたいな「強い言葉」を使った記事を出したりします。これがたまたまTwitterあたりでバズってそこそこPVが来たとしても、この記事を見ているのは「強い言葉」に惹かれた一見さんなので、常連さんにはなってくれません。
そして、常連になりつつあったお客さんは、この記事を見て「なんか、変わっちゃったね。この店」と静かに去っていくのです。というのは、最近話題になった雑誌クウネルのリニューアルもそうなのかなと思います。
今までは「クウネル」から醸し出る空気感を気に入っていた常連さんが「あ、ここはもう自分の好きな場所じゃないんだ。」と感じた瞬間をまざまざと目にしたような気がしました。(代わりに新しい空気感を好む常連さんがつくといいですが。)

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大規模リニューアルを図ったクウネル。
▼Amazonに寄せられたレビュー

お気に入りの小さなビストロが、改装のためしばらく休んでいた。
新装開店で行ってみたら、店名が同じだけの別の店になっていて。
素材にこだわって丁寧につくられていたメニューは一新されて、
よその店でも食べられるような個性のない料理が並んでいる。
出典:http://www.amazon.co.jp/product-reviews/B019P1VY1S/ref=cm_cr_pr_btm_link_3?ie=UTF8&showViewpoints=1&sortBy=recent&pageNumber=3

ということで、メディアの設計を考える上では、常に常連さんを意識するべきというお話でした。

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カタカナ系のビジネス用語が危険である、たった一つのケース

カタカナ系ビジネス用語は、意識高い系なのか?

世の中ではカタカナ系のビジネス用語を「意識高い系」として揶揄する動きがあります。そういった用語を使った意識高い系童話なんていうものもたびたび登場し、Twitterなどで拡散されて話題になります。例を挙げると、アジェンダ、エビデンス、コアコンピタンス、バジェット、コモディティなどなどです。

ネットでシェアされるカタカナ系ビジネス用語を揶揄する意図は「カタカナ語を使って、意識が高いという鎧をまとっている自意識」を暗に批判しているわけですが、多くのカタカナ系ビジネス用語は存在意義があるのです。
こういった用語を使う理由とは「状況説明すると長くなるが、それに相当する言葉が現時点で存在しない」ため、新しくネーミングしたものが多いのです。

たとえばエビデンスですが、これは直訳すると証拠ですが、ビジネス上言った言わないを避けるために取っておく証拠のことを指します。例えば「作業を開始して良いか」について尋ねた場合「発注します」という発注メールはひとつのエビデンス(証拠)ですし、重要な会議の議事録も会議の内容を証拠づけるエビデンスになります。

さらに、コモディティという言葉も製品が洗練されてしまい、企業間ごとの品質の違いや差異がなくなって均質化したものを指します。これを1回1回長文で言うのは骨が折れるため「当社の製品はコモディティ化しているため、今回の新製品は」みたいな形である意味省略しているわけです。

ということで、世の中のカタカナ系のビジネス用語の多くは必要があって存在しているので、いちがいに意識高い系と馬鹿にするのもいかがなものかと思うのですが、危険な使われ方をしている用語群が存在します。

動詞使いをする「カタカナ系ビジネス語」を注意!?

ミーティングなどで注意して聞いていると、本来動詞に属する用語を名詞のように使っている人がいます。たとえば、決定するという意味の「フィックス」ですが、英語だと必ず動詞は主語を取ります。「フィックス(決定する)」という動詞があったら、「I(私が)」、「You(あなたが)」と「誰が」フィックス(決定)するのかが明確になります。

しかし「これ来週中には、フィックスに持っていこうよ」という感じで名詞的に活用している人は、主語を暗に明確にしないことで責任の所在をあいまいにしている確率が高いのです。フィックス(決定)するには、誰がやるかを明確にしなければならないのですが、こういう人たちの話し方を見ていると、ほっておいても状態としてフィックスというステータスに変化するような言い方に聞こえることがあります。さらに、案件を成約に持って行ったり収束させることをクローズと言いますが「よし、この案件は来週末目指してクローズ」だと言っても、誰がクローズに持って行くか誰も明確にしていないのです。(名詞化したクロージングという言葉で使われることも多いです。)

ということで、カタカナ系ビジネス用語は「説明に時間がかかる新しい事象を括る言葉」として有用なのですが、けっこうな人が「責任の所在や実行者(主語)をあいまいにするために暗に用いている」というケースがあるように感じます。
今度会議中に「これは来週中にクローズしよう」と誰かが言ったら、「それをやる担当を決めてメールで周知しましょう」とエビデンスを取っておきましょう。

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