月別アーカイブ: 2014年6月

バイラルメディアからグルーポン匂がする件

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雨上がりのタケノコのように増えるバイラルメディア

バイラルメディアが流行っているらしいですね。雨上がり後のたけのこのように、国内外でにょきにょきと増殖しているようですが、なんだかグルーポンを思い出します。以下の点で類似点が多いのです。

・参入障壁が低い割には
・サービス立ち上げ後に割合多くのトラフィックが稼げるため
・短期間で多くの提供者が参入するものの
・事業の継続性は不透明であり
・物量作戦がモノを言う

そもそもITか広告業界じゃない人たちにとっては「バイラルメディア」って何?くらいの感じなんだと思います。FacebookとかTwitterでまわってきたリンク先を一時的に閲覧しにいっているので、きっとサイト自体を認識していないでしょう。流行するきっかけになったのが「Huffington Post」の共同創業者が立ち上げた「BuzzFeed」というバイラルメディアが急成長しているからだそうです。以下によると去年末時点でユニークが1.3億人に達しています。

・2013年11月には130M(1.3億人)のUUになった。2013年1月には40Mだった。
・300名の社員がいる。
・通常のメディアのようなバナー広告ではなく、スポンサードされた記事広告による収益を立てている。その広告主にはGEやトヨタが含まれる。
http://blog.skyland.vc/mi-bairarumedeiabuzzfeedshi-jia-zong-e-200m-2013nian-nomai-shang-ha-60m

しかし、メディア自体は2006年からあったそうなので、SNSの普及とともに近年火がついたのでしょう。2014年の売上げは1.2億ドルに達するそうで今後も規模は拡大しそうです。

日本での拡大は可能なのか

さて、国内においても多数のバイラルメディアが登場していますが、個人的な感想で言うと拡大するのは結構大変かなぁという感じがしています。日本国内ではメディアとしてのポジションが取りづらいのです。まず、バイラルメディアの最大の魅力としては面白系の画像や動画集が上げられますが、これを専門にしてきたのが2ちゃんねるまとめブログです。しかも、最近2ちゃんねる本体から引用不可のお達しがあったため、まとめブログ自体がバイラルメディア化しているのです。Twitterで出回った人気画像等は次の日にすぐまとめブログに掲載されています。大手のまとめブログは最盛期には1億PVを超えていたと言いますから、今でもそれなりにメディアパワーがあることを考えると、無数のまとめブログが競合であるということになってしまいます。

それでは、単発系のネタがだめだったら、複数のコンテンツをキュレーションして文脈を生み出そうとなるのですが、そうすると今度はこのジャンルの最大手であるNaverまとめが存在しているんですね。同様のネタを揃えたとしても、検索では勝ちづらいのです。BuzzFeedを見ると、トップに掲載されているのはある程度文脈を含むNaver的なキュレーションが多くなっており、こういった文脈的なコンテンツが作れないとタイアップ広告が入らないのです。よし、だったら媒体独自の視点でおもしろい1次情報を提供っていうジャンルになると、Gigazineとかぶってしまうのです。調べたら月間ユニーク数は3000万を超えているそうで、Naverまとめよりちょっと劣るくらいの規模です。さらにバイラルメディアに掲載するべき1次情報の量には限りがありますから、既に各所でネタがかぶり始めているという現実があります。

ということで、日本だとバイラルメディアのポジショニングが難しいなーと思うのですが、じゃあ世界向けに言語が通じなくても分かる普遍的なものを揃えようと思うと、海外のバイラルメディアが競合になってしまいます。一個活路があるなと思ったのが、アジア地域に絞った他言語対応にしてみたら良いんじゃないかと思いました。アプリの世界でも女子向けのデコ系アプリがアジア地域のティーンにウケており、ダウンロード数が1000万を突破しているものもいくつかあります。何カ国か日本のカルチャーに興味のある国に絞って、その国の言語対応したコンテンツを流すとけっこう良さそうな気がします。しかも、日本はガールズブログがさかんですから、コンテンツは大量に眠っているかもしれません。ガールズブログをアジア向けに他言語対応させたら結構なメディアになるかもしれません。バイラルメディアから話がそれましたが。

ということで、このままグルーポンと同じルートをたどると、数年以内に国内で同様のサービスを行っているのは1社か2社くらいでしょうか。ここ1、2年で勝負が決まりそうですね。

女性誌のウソばかりと、小悪魔agehaの誠実さ

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ウソはついてないけど、本当のことも言ってない

雑誌を立ち読みするのが好きなので、週に2回は本屋さんに行きます。そして、女性誌やら男性誌やら経済誌やらを節操なく上から下へと手にとってパラパラしてみるのですが、雑誌を見ていると、ウソとは言わないまでも本当のことではないことが結構載っています。

例えば、あるコーディネイトが載っていました。ベージュのタイトスカートに白いシャツ、白い靴下にベージュのラウンドトゥのパンプスを履いている写真です。そこに、ショッキングピンクのカーデを羽織って、ビビッドな指し色の着こなしみたいなことになってました。しかし、最近はもう暑いので、シャツを着ていたらカーディガンを着るのは無理だと思うのです。しかし、ピンクのカーデを抜いてしまうと、ベージュと白で構成されたぼんやりしたコーデだと思うんですよ。(これをまたペールトーンコーデとか言っちゃうわけですが、似合うのは細身のスタイルよい人限定だったり・・・)
ということは、ファッションのために我慢してカーディガンを着るか、肩に巻くかですが、ちょっと年齢層が高めの場合は肩巻きは危険かと思うのです。

ということで、ウソとは言わないけれど、それって実用なのかというのが結構あります。

雑誌の誠実が試されるヘアアレンジ特集

一番多いのがヘアアレンジ。何故かと言えば、紙面のスペースが限られているので、よく見ると行程を省略したなというのが割とたくさんあるんですね。例えば、前髪付近のサイドの髪を垂らした無造作なポニーテールヘアがあったのですが、前髪付近のサイドをあらかじめ選り分けておく行程が載っていません。ヘアアレンジに慣れた人なら完成図を見れば推測できますが、初心者は「なんでこの通りやったのに、こうならないんだろう」現象が起こります。

こういうのって、10人が同じ誌面を見ても9人はほとんど気づかないのです。ヘアアレンジも、実際にやってみようと思った人だけが気づいてしまう。でも、紙面を作ってる側は、確実に分かっててやってると思うんですよね。かくいう私も経験があります。バレンタイン特集と称して、ハート形のチョコレートケーキのレシピを載せました。しかし、実際やってみると、ハートの型から外すのが存外に難しい。そのへんに置いてあったヘラみたいな物を駆使して外したのですが、ヘラでこそげとる写真は、絵的に美しくない。だから、掲載用にスムーズにそのまま外れている写真を撮るわけです。

見ている人に対して丁寧に説明するのであれば、ここは外れやすいから注意!みたいな注意書きを加えて、実際にどう外せば良いかを注釈するべきなのです。
メディアを編集している人は「この説明を入れないと分かりにくいけど、まあいいや」となってしまった経験があるのではないでしょうか。

逆に、すごく手抜きをしていなくてスゴいなと思った雑誌がありました。廃刊してしまいましたが「小悪魔ageha」です。雑誌が雑誌だけに、ヘアアレンジなどはコテを駆使するすごく複雑なものなのですが、行程を省かずに丁寧に説明してあるなと思いました。全盛期には月間30万部を誇ったそうですが、名物編集長としてフィーチャーされていた中條さんのインタビューを見ても、ああ、本当に雑誌を作るのが好きなんだなぁと思いました。

「小悪魔ageha」が売れた時、その要因をマーケティング的に分析した記事をいくつか見た気がしますが、実際は「誠実にちゃんとやってるから」という、それに帰結する気がします。

この誠実な紙面作りが、見てくれてる読者との信頼関係を築くのです。成功しているメディアを語る時、ニッチなターゲットがいたとか、外部要因に論拠を求めがちなのですが、土台はこの誠実さにつきるのではないでしょうか。NHKの「プロフェッショナル仕事の流儀を」見てても思うのですが、プロとアマの境界線って、パッと見分からないその1%に気持ちを入れられるかということだと思います。自戒も込めてですが。