月別アーカイブ: 2013年7月

「自分が何をやりたいのか分からない」という人に

事業3

9割以上の人は、事業・サービスを運用する人

学生の方を中心に、自分が何をやりたいのかよく分からないという悩みを聞きます。その悩みの一助になればと、仕事を体系的に分類してみました。

まず、この表をご覧ください。これは、ITでも製造でもサービスでも何でも良いのですが、一つの事業・サービスが立ち上がって成長していくまでの図です。順番に説明していきます。
事業

1.ゼロからイチを立ち上げる~事業の芽生え~
何もないところから、事業が立ち上がるタームです。アスファルトを破って植物が咲いていたりしますが、あのイメージに近いです。

2.立ち上げた事業が伸びる
ゼロからイチになった事業を、2、3、4、5、と伸ばしていくタームです。出来たばかりの新規事業・サービスは生まれたての赤ちゃんですから、毎日気が抜けません。高速でPDCAを回していき、顧客にとって完全だと思える商品に固めていきます。

3.ギャズムを超える
ある程度普及した事業・サービスにドライブをかけて、ギャズム(一般の人々が使う前に存在する壁のこと)を超えるタイミングです。事業の形は固まっていますから、他業種との提携や買収、プロモーション、営業等のマーケティング戦略が重要になってきます。

4.一般に普及し、成熟した事業・サービスを経営する
一般に普及し、マネタイズのサイクルも回っている事業の経営をします。引き続きマーケティング戦略が重要になります。

5.成熟した事業・サービスの運用
ギャズムを突破して成熟に入った事業・サービスを運用します。規模が多ければ多いだけ、ここに多数の人材が必要になります。運用と呼びましたが、事業継続に必要な部隊全体をそう呼びます。運用、営業、カスタマーサポート、財務・経理、プロモーション、等々細かいセクションに分けて人が配分されます。

ということで、事業・サービスはこの5つのタームに分かれます。そして、どのタームに参加したいか?ということが、すなわち何の仕事をしたいかになります。

そして、何をしたいか分からない人は、5.「事業・サービスを運用する人」に属しているのです。

5.「事業・サービスを運用する人」
物理的に必要とされる人数が多いのがこのグループです。そして新卒で入社した人たちが配属されるのも、もちろんこのグループです。このグループの中において、「事業の内容にこだわるORこだわらない」か、「やることの内容にこだわるORこだわらない」というのがあります。

これを図にすると、以下の4種類になります。
事業2
a.事業の内容とやることの内容、どちらもこだわる
b.事業の内容にこだわるが、やることの内容にはこだわらない
c.事業の内容にはこだわらないが、やることにはこだわる
d.どちらもこだわらない

このうち、aは何をしたいか分かっている人なので除外します。そして、bの人は目的の事業はあると思うので、とりえず目的の事業者の採用状況を調べてみたら良いと思います。cについては、同じ職種でも様々な業種に散らばっている可能性があるので、専門のエージェントに相談してみると良いかもしれません。そして、dの人はこだわらないというか、何をやりたいのか分からないということだと思います。
このカテゴリの人は、悩むだけ無駄かなと思います。メロンパンって美味しいかなって悩むよりは、食べてみて口に合うかどうかを試した方が早いです。で、口に合わなかったら違うパンを食べればいいのです。なので、若い人はえり好みしないで飛び込んでしまった方が良いと思います。想像と実態は違いますから、体で実態を確かめた方が、万が一「やっぱり違かった!」と思っても、次の職を選ぶためのアンカーになります。

事業を立ち上げるのは、Stay Foolishな人。成長させるのは秀才。

ということで、5.以外の人々についても解説してみます。この人たちは、目的意識がはっきりしている人たちです。

3.4「事業・サービスのギャズムを超えさせて、経営する人」
ある程度育ってきたサービスを一般に普及させ、成熟期に入って以降も市場の波をよみながらコントロールする人です。経営、金融、マーケティングの知識に長けた大人が担うべき役目です。googleにおけるエリック・シュミット、日本でいえばマクドナルドの社長、原田泳幸さんが当たるのではないでしょうか。このカテゴリに属する人は、爆発的に市場に商品を拡大させる目的なので、あまり事業・サービスに対する好みで選ばず、事業・サービスの潜在的な可能性を重視しています。
蛇足ですが、成熟に入った事業・サービスのかじ取りをしているのは、このグループの人なのですが、たまに「5.事業・サービスを運用する人」が、ものしり顔に俺がやったった。って言っている場合があります・・・。

1.2「ゼロからイチを立ち上げ、伸ばす人」
起業家に該当するグループです。世の中の空気を読み取って、まだこの世に存在しないモノを生み出すので非常にリスクが高く、大変です。ゆえに、ジョブズ言うところの「Stay Hungry. Stay Foolish.」の人たちがこのグループに属します。日本の起業家の人を見ても、大学を中退している人がけっこういます。この分野に挑戦する人は、ものすごく確率の低いギャンブルをすることになるので、自分が心底打ち込める物事をする傾向があると思います。

まとめ

まとめると以下のようなことになります。

9割以上の人たちはココ⇒5「の事業・サービスを運用する人」
全体の1割未満に属する高学歴エリート⇒3.4「事業・サービスのギャズムを超えさせて、経営する人」
Stay Hungry. Stay Foolishな人1.2「ゼロからイチを立ち上げ、伸ばす人」

繰り返しますが、とりあえず何やろうか悩んでいる人は、本が好きだから編集とか、何かを進めるのが好きだから営業とか、そういう安易な考えで飛び込んじゃってはいかがでしょうか。きっとよくよく考えても結果はそれほど変わらないし、飛び込むタイミングが早い方が学びも早いと思います。

日本独特の成果主義がもたらすデメリット

成果主義

大企業が次々導入するも、相次ぐ撤回

前から言われていることですが、日本は年功序列で黙っていても年齢に合わせて給与が上がっていく時代がありました。しかし、90年代後半から2000年代中ごろまでに、多くの大企業が達成指標を以って評価を決定する成果主義を導入しています。しかし、不整合が生じて2000年代後半に撤回する企業も相次いでいるようです。私も、常々問題があるなぁと感じていたので、いくつか問題点を列挙してみたいと思います。

1.本来成果主義で図ってはいけない職位に導入されている
成果主義が導入されるべきは、その人の働きが直接業績に影響したり、将来的にインパクトを与える事業を起こすような人材のみなのです。しかし、せーので全社で導入されてしまったため、一般の事務職にまで適応されてしまいました。一般の事務職の成果って何だろうと考えると、「お客様に良く思って頂けるような会議室への通し方」とか「かかってきた電話を丁寧に対応」とか妙なことになります。

2.短期的な業績低下で評価が下がるので、誰もリスクを取りたがらない
全員が利益を十分に上げている事業に携わろうとします。その結果、新規事業などのどう転がるか分からない事業には逆に参加を避けるようになります。何かをして失敗するよりも、何もしないで失敗しない方が評価が良いからです。次に会社を支える新しい事業が育ちにくくなります。

3.評価に個人のバイアスがかかる
これは人間なのでしょうがないと言えばしょうがないですが、ものすごくバイアスがかかります。例えば評価者が営業出身だったら営業畑の人間の方が評価が高いですし、技術者だったら技術畑の人間を評価します。さらに日頃から評価者にどう思われているかがポイントになってくるので、飲み会などに参加したり、遅くまで残業をしてアピールすることが重要になってくる場合もあります。

4.顧客を見ないで上司の顔を見るようになる。
評価者へのアピールが重要になりますから、顧客を見ないで上司の方を向いて仕事をすることになります。例えばノルマ達成のためにあまり良くないと思っている商品を顧客にゴリ押ししたり、短期的な数値達成のために長期的にはデメリットとなる手法を使って売上を積み上げる等です。

5.評価に関係ないこと以外はやらなくなる
自分が評価シートに記述したこと以外をしても評価されないので、目立った部分のみを頑張って、それ以外の地味な業務には手をつけなくなります。ある大企業では成果主義を導入後、先輩が後輩をライバルと見なして教育をしなくなったので、導入を撤回したケースもあります。

これからはチームの時代

ということで、今のところ成果主義はほとんど上手く機能してないのではないでしょうか。成果主義が機能するのは「個人としてプロフィットが上げられる職業(しかも短期的に)」に絞った方が良いんじゃないでしょうか。投資化とか金融関係の業界は向いていると思います。

その他においては、チームで仕事をする時代ですから、チーム内の結束力が高くなるような制度にすべきではないかと。例えば、チームを分けて全員の職能給は同レベルにしておき、チーム単位で長期的な視点で競わせるとか。そうすると「自分のために何ができるか」ではなくて「チームのために何ができるか」という視点に切り替わりますよね。

とりあえず、成果主義といいつつ、実態の成果手法は日本社会にありがちな馴れ合いになっているなぁと思います。

新規サービスは、マネタイズを考えておくべきか?

クックパッド

必ず聞かれる「で、マネタイズは?」

なんらか新規事業についてプレゼンしたとします。まず、一番最初に聞かれる質問は「で?マネタイズは?」です。会社として事業をするのであれば収益を生み出さないといけないので、その事業でどうやってお金儲けするの?と問うてるわけです。

これが結構難しい問題で、「FREE」という書籍がありますが、特にインターネットではサービスや情報が無料で受けられることにみんな慣れてしまっているのです。メールもチャットもクラウドのファイルストレージも無料だし、ネットの情報もニュースをはじめとしてほとんど無料、ソーシャルゲームやライトゲームなどの娯楽も無料です。

儲ける方法は2種類しかない

今のところインターネットサービスで設ける方法は

・広告
・ユーザーへの直接課金

の2種類しかありません。
しかし、これはサービスが以下条件を満たしている必要があります。

・広告=1000万人以上の人に使ってもらう必要がある
・ユーザーへの直接課金=ユーザーがお金を使う必要性を感じるか、ファンになってもらう必要がある

早期にマネタイズしようとすると、この点を損なって逆にスケールしなくなるのです。。広告は完全に規模の商売ですから、大きなシェアを握っている会社(googleとか)はアホみたいに儲かります。(2013年1~3月期決算は、約1兆3720億円の売上)
日本で目立って儲かっているサービスの大半は、ユーザーへの直接課金の方ですね。

・ニコニコ動画
・クックパッド
・ソーシャルゲーム

直接課金が上手くまわると、広告より利幅が大きいので利益率が高いです。30~50%にもなります。ひろゆきさんも2000年代中ごろに「これからはユーザーへの直接課金がメインだと思う」という趣旨の発言をしており、さすが先見の明がありますね。

ソーシャルゲームはコンテンツそのものが課金システムと言ってもいいのですが、ニコ動とクックパッドは、機能の一部を使うには有料会員にならないといけないフリーミアムモデルです。「コレにお金を払おう」と思う心理障壁は高いと思うんですよね。最初からマネタイズを考えてしまったら、結局そのへんの思惑がサービスに反映されてしまい、たいした規模のサービスしか作れないと思うんですよ・・・。

だから、最初はマネタイズを考えないでユーザーファーストでサービスを作るのが良いと思います。ただ、これって企業はすごくやり辛いので(当たり前ですが)、個人で開発しているチームにも利が出てくるのはこのポイントですよね。

企業でコレを実践していると思うのは、サイバーエージェントとLINEですね。サイバーはとにかくサービスを立ち上げて改善を繰り返し、爆発的に流行るタイミングを待つという姿勢ですし、LINEについても拡大するまではマネタイズを考えるなという号令が出ていたそうです。

「Amazonが最強な理由は「待てる経営」だから」という記事でも書きましたけど、これだけサービスやコンテンツがあふれている時代には、マネタイズは置いておいてワクワクするものを作るのが良いと思います。


転職に関する定説を、みんなが信じている件

転職

新卒で入ったら3年間は転職しちゃダメ?

今年新卒になった知り合いが、配属先の部署について話してくれました。一応長めに社会人をしている私から見ると、その部署に長年とどまるのはリスクなんじゃないかなーと思いました。一応営業セクションであるものの、親会社や関連企業による商流が出来ているため、実態は営業ではなくて運用なのです。
そのセクションで3年間仕事をしたら、転職したくなっても同じような構造の同じようなセクションに移動するだけで、それでは何も意味がありません。それが嫌であれば、3年間のキャリアを捨てて0から始めるしかないのです。

移動希望を出したとしても、普通新卒は入社後2~3年は部署が変わることはありませんから、私が彼の立場だったら社会人としての基本スキルを1~2年で学びつつ、平行して個人的にもブログを書くとか、何かを作るという活動をして、2年以内には転職の決断をしそうだなと思いました。

意見を求められたので、そのまま思ったことを言うと、「でも、同じ会社に3年いないと、次の職場で雇ってもらえないと言うじゃないですか?」という返答が。これってよく言われますけど、嘘だと思うんですよね。嘘っていうか、確かにお堅いメーカー等の大企業だったらそうかもしれません。(でも大企業はよっぽど前職で実績がない限り中途採用で採らないですが)
しかし、今はその人が、今現在何が出来るか?で見る企業の方が多いと思うんですよね。1、2年の間にブログを書いたり、事業プランを作ってみたり実績を積み上げておけば、3年間の運用業務よりはよほど実績になると思います。

また、私が別の機会に「仕事を辞めたら半年くらいゆっくりしたい」という話をしていたら、「ブランクが空いてしまったら、次の職が探しにくくなるのでは?」という指摘をされました。これもさっきと同じで、その半年に何をやるかという問題だと思うんですよね。ゆっくりしつつも、文章を書いてマーケティングを学んだり、英語を習得したりしておけば、さほど問題にはならないと思うんですよ。

割とまわりの人が、就職や転職に関する定説を信じてるなあと思ったので書いてみました。

若者と大人の間にあるマーケティングの壁

わかもの

コンビニで目にとまった漫画が、全く書店に置いてない

わたくし事なのですが、先日待ち合わせをしていたら、少し相手が遅れるということなのでコンビニに入りました。目の前に「奴隷区 僕と23人の奴隷」という中二病みたいなタイトルの漫画があったので気になってググってみると、1話無料でだったので読んでみました。1話読んでしまうと続きが気になります。
私は一度何かを見始めたら、最後まで結末を知らないと気が済まないたちなのです。残念ながら目の前にあるのは第1巻ではなくて、第2巻。待ち合わせをしていた知り合いと分かれた後、近くの書店に行って「この本はありますか?」(タイトルを口に出すのが恥ずかしいので画面を見せて)聞いたところ、「あるとしたら、ここに・・・」と本屋の奥の方に行って探してくれたのですが、ありません。もう1軒違う本屋に行ってみましたが、やはりありません。
続きが気になった私は、隣駅の大型書店まで行ってみたところ・・・遂に発見!しかし、ものすごい奥の方のそのまた奥の棚に、ひっそりと置いてあったのです。

ということで1~2巻を買って見たのですが、なんと内容が2巻で完結しない!でも、続きが気になる・・・。この作品はエブリスタで配信されていたケータイ小説だったので、1700ページくらいある本編を10ページづつ飛ばしながら速読して結末まで見たのでした。(3時間くらいかかった!)

累計300万部を超えているのに、大人は知らない

調べたところ、この本は累計発行部数が40万を突破しており、映画化も決定しているらしいです。先日発表されたエブリスタの決算も営業利益10億円の黒字だそうで、この作品及び看板タイトルの「王様ゲーム」も黒字に大いに貢献していると思います。が、ここでふとした疑問。

「奴隷区」も「王様ゲーム」も書店ではメインポジションに並んでないんですよ。奥の方においやられているか、置いてないかのどちらかです。しかし、「王様ゲーム」は小説・アニメ合わせて累計300万部突破です。でも、このブログを読んでいる方は、名前すら聞いたことがないのではないでしょうか。同じくらいの発行部数に届いている最近売れた書籍を並べてみると、、、

「伝え方が9割」40万部突破
「統計学が最強の学問である」25万部
「ハダカの美菜子」30万部 

書店でもフロントに平積みされており、かなりの人が認知しているのではないでしょうか?先ほどのケータイ小説から生まれた漫画・小説も同じくらい売れているのに、これだけ認知度が低いってすごくないですか?

「奴隷区」も「王様ゲーム」も、ターゲットは中高生かと思います。発行部数からいって、若年層の間ではめちゃくちゃ認知があるのでしょうが、大人の世界には全く認知されていないのです。

こういったコンテンツのみならず、若年層と大人層の壁を感じることは多々あります。

ユニークユーザー数900万に達した女性系ブログメディア「DECOLOG(デコログ)」というのを知っていますか?ほぼ口コミのみで成長したというこのサイトは、ほとんど大人には知られていません。月900万ユニークユーザーがいるのにも関わらずです!(2011年時点)

また、初期のモバゲー、GREEしかり、LINEしかり、だいたいのコミュニケーションサービスは若年層の間で広まった後に大人の世界にも伝播しますから、お化け的に流行るサービスはどこかでこの大きな壁をぶちやぶるんですね。

いやー、それにしてもケータイコミックの書籍が断絶化しているのは印象的。おかげでエブリスタが知らないうちに黒字になっているのも気づきませんでしたし・・・。



フラットデザインの落とし穴

フラットデザイン4iOS7にも全面的に適用されたというフラットデザイン。一言で言うと、

画面に表示するボタンやメニューなどのUI要素を非常に平坦な見た目にするという表現手法

だそうです。詳しくはこちらのまとめをどうぞ。

iOS7の他にも、googleplayストアやwindowsタブレットで採用されるなど、いたるところで使われおりますが!!!そこに警笛を鳴らしたいのが今日のテーマ。

ためしに、フラットデザインぽい画面を作ってみましたが、こんな感じ。なんとなくオシャレっぽいですね。(中に入っている英文はどこぞから抜いてきました)。

フラットデザイン

しかーし!これを日本に差し替えると、こんなことになってしまうのです!!!

フラットデザイン3

ダサイのは、フラットデザインじゃなくてフォントだろ。フォントで盛ってるだろという声が聞こえてきたので、普通のフォントだとこんな感じ。フラットデザイン2 やっぱり、英字新聞はデザイン雑貨みたいに見えるけれど、日本の新聞は読み物に見えるのと同じ原理で、英語に比べるとビミョーに洗練されなくなるんですよね。

ちょっと前にデザイナーと相談して「フラットデザインぽく」って作っていたデザインパーツをエンジニアさんに送ったら「これワイヤーフレーム(サイトの導線を決めるために書く下書き)じゃないんですか!?」とビックリされました。シンプルな分、文字量の調整とか余白の取り方が普通のデザインよりも気を使わないとなのです。

 

 

なぜ、会議中にツイッターを見てしまうのか

kuchi

情報共有の会議、聞いている人は半分以下―。

よく業界のトレンドやマーケティング情報等を発表し合う会議ってありますよね。例に漏れず、私もそういう会議に参加しているのですが、気が付くと出席者の半分以上は発表者の話を聞いていないのです。何をやっているかといえば、ツイッターかフェイスブックをしています。何故話を聞かなくなるか考えると、以下の2つのどちらかだと思うんですね。

1.そもそも業界のトレンドやマーケティング情報に興味がない
2.トレンドやマーケティング情報に興味はあるけれど、発表者の話には興味がない

だいたい1.に該当する人はフェイスブックで友だちの近況を見たり、2ちゃんねるのまとめブログを見ている人です。では、2に属する人が何をやっているかと言えば、目の前で発表者が語っているかたわら、ツイッターで情報収集しています。目の前に話している人がいるのにも関わらず、です。

発表者の人を観察してみると、たいていネットの情報をそのまま読み上げているだけだったりします。ネットの情報を読み上げるのであれば、自分でその文章を読んだ方が所用時間が短くなります。だから、デキると言われている人ほど目の前の発表者の話は聞かず、ニュースサイトやブログ、ツイッターを循環して情報収集しているのです。

ニュースに文脈を与えよう

ニュースソースがネットである以上、アクセスは誰でも出来るわけですから、そこに情報の整理や発表者の視点が入ることにより、文脈が生まれて面白くなってきます。NAVERまとめが面白いのは、個別に存在している風に見える単体の事象を紐づけたり、まとめ作成者が独自の切り口を入れることによって文脈が生まれるからです。

例えば、以下がつまらない人の発表内容。

1.A社がカード系ソーシャルゲーム出しました。ゲームの特徴は、コレコレこうです。
2.B社もカード系ソーシャルゲーム出しました。ゲームの特徴は、コレコレこうです。
3.C社もカード系ソーシャルゲーム出しました。ゲームの特徴は、コレコレこうです。

これに視点や切り口を入れて文脈を与えると、

競合のA、B、C社が一斉にゲームをリリースしました。3社の内容を比較すると、かくかくしかじかの差別ポイントがあります。A社、B社はこのジャンルが得意なのでこれまでのタイトルをなぞる形ですが、C社は今まで売れ筋だった箱庭系がダウントレンドなので新しいロジックに挑戦しているような状態です。

となります。

このように、人の興味を惹ける発表するということは、

1.ニュース記事にある以上の情報を持っておく必要がある
=A社、B社はこのジャンルが得意,C社は今まで売れ筋だった箱庭系がダウントレンド

2.自分の思考の結果、生まれた視点を入れる
=C社は今まで売れ筋だった箱庭系がダウントレンドなので新しいロジックに挑戦

が必要になります。今書いていて思ったのが、これはブログを書くことと似てるので、会議に参加するメンバーにブログを書いてもらうと、レベルが一気に上がるかもしれません。

松下幸之助とAmazonジェフ・ベゾスの共通点

松下Kindleで松下幸之助の名言集を買って電車で読んでいたのですが、珠玉の言葉すぎて車中なのに涙が出そうになりました。すごいすごいと言われ続けている経営の神様、松下幸之助氏ですが、本当にすごいですね。社員を家族にように考えて、時に厳しく接し、時に目線を下げて一緒の立場になっていて、社員と一体という感じがします。特に、文中に出てきた以下のコメントに感銘を受けました。

昭和二十九年、松下幸之助が取引先の銀行へ挨拶に行ったときのことである。銀行のある重役が幸之助に、「松下電器はどこまで拡張するのですか」と質問した。

これに対して幸之助は、ゆっくりとした口調でこう答えた。

「それは私にも分かりません。松下電器を大きくするか、小さくするかは、社長の私が決めるものでもなければ、松下電器が決めるものでもありません。すべて社会が決定してくれるものだと思います。松下電器が立派な仕事をして消費者に喜んでいただくならば、もっとつくれという要望が集まってくる。その限りにおいてはどこまでも拡張しなければなりません。

しかし、逆にわれわれがいあかに現状を維持したいと考えても、悪いものをつくっていたのではだんだん売れなくなって、現状維持どころか縮小せざるをえなくなる。だから、松下の今後の発展はすべて社会が決定してくれるのです。もちろん半期とか一年とかの一応の見通しを立てた計画書は銀行にお出ししていますが、どこまで拡張するかと言われると、これは分からないという答えしか出ません」

「松下幸之助から未来のリーダーたちへ」より

会社の成長を決めるのは、自分でも組織でもなく、社会であるというところに、「良い製品を作ってベストを尽くすだけだという」奢りなき決意が見えます。最近どこかでコレと同様の発言を見たなと思っていたらAmazonCEOのジェフ・ベゾス氏でした。

我々は市場シェアを自分たちで決めることはできないと常に思っています。最高の顧客経験を提供することに重点を置いてビジネスを展開するだけ。あとは顧客がアマゾンのシェアを決めます。アマゾンで買い物をするのか、それとも別のところでするのか。これは常に顧客が決めることです。

両社ともカスタマーの裾野が広い、規模の商売をしています。規模が広いと1%でも購買率などの割合が変われば、ダイレクトに売り上げに反映されますから、どうしても「大きな数」として見てしまうと思うのですが、いかに1人1人の顧客への対応を重要視しているかがうかがえる発言です。

時代と国を超えても、普遍的な経営哲学というのがあるのですね。

コンビニ本棚における、品ぞろえの謎

コンビニ2前から疑問に思っていたのですが、コンビニ本棚の品ぞろえ(雑誌除く)って謎じゃないですか?たとえばうちの近所のコンビニですが、漫画だとこんな感じ。

・ONE PIECE
・進撃の巨人
・極道めし
・王様ゲーム

読み物系だとこんな感じです。

・いつやるか? 今でしょ!
・松下幸之助の名言集
・ヤクザの歴史みたいなやつ
・実録!芸能界のタブー


この脈絡ないラインナップは何なんだって思っていたのですが、よくよく考えると以下の二つに集約されることに気づきました。

1.万人が知っているけど、購買率は低い
2.万人が知らないけど、購買率は高い
コンビニ
「いつやるか? 今でしょ!」の認知率はすごい高いですけど、じゃあ知ってるからって全員が買うかって購買率はそんなでもないと思うんですよね。で、「実録!芸能界のタブー」の認知率なんてないに等しいですが、そのショッキングな名前ゆえ、買っちゃう人は買っちゃうから購買率は高かったりして、意外と両者の「売上」で見るとそんな変わらなかったりしてね。って思いました。

じゃあ、万人が知ってて購買率が高い化け物商品はあるのか・・・ってそれってONEPIECEなんですかね。