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マーケティングについての話題

時間と手間を短縮するために、商品はどんどん合体してきた件

「昭和の洋食 平成のカフェ飯: 家庭料理の80年 (ちくま文庫)」という本に書いてあったのですが、平成に入って合わせ調味料のシェアが伸びているそうです。昔は、いちいち出汁を取った後に味付けをしていた料理が、合わせ調味料1つあれば味が決まってしまうのですね。

これはひとえに、料理をする時間や手間を短縮した商品と言えます。合わせ調味料のように、昔は個別に売られていた商品が合体したヒット商品は、世の中に増えているように思います。
先ほどの調味料を含む食品の例でいうと、様々な野菜をカットした状態でパック詰めしたサラダミックスや、同じくフルーツミックスなどがあります。

調味料以外では、化粧品などにも合体してヒットをした商品があります。BBクリームです。BBクリームは、これ一本で化粧下地とファンデーションがカバー出来るという合体商品です。
これも合わせ調味料と同じく、時間と手間を短縮しているゆえにヒットしたと言えるでしょう。メーカー単体の話になりますが、ドクターシーラボのオールインワンゲルというのもありますね。

他にも、合体したことによりヒットした商品はないかなと考えてみましたが、そういえばリンスインシャンプーという、シャンプーとコンディショナーがセットになった商品がありました。しかし、今はリンスインシャンプーの姿は地方の温泉施設くらいでしか目にしません。これはおそらく、頭を洗い流すシャンプーと、うるおいを与えるコンディショナーの役割が相反するせいである気がします。
アパレルにも合体している商品があります。最近はトップスとボトムスを合わせたセットアップが人気ですが、セットアップもまた上下でセットで着てしまうことにより、コーディネイトを考えるという時間と手間を短縮しているように思えます。

ここまで書いていて気づきましたが、合体する商品は主に女性向け商材に多いようです。昭和から平成にかけては、女性の社会進出が進んでいる(割には、ワンオペ育児問題など家事育児のウエイトは圧倒的に女性が多い)ため、色々なものを合体させて時間と手間を短縮するニーズがあったのでしょう。

今後について考えると、アパレルについては全身コーディネイトをまるっと購入出来るなどのECのニーズがありそうです。ちなみに、食料品について言うと時間と手間を短縮する最大の方法は、お店で調理済のものを購入することですが、この中食市場は年々増加傾向にあります。2015年の中食市場は前年比4%増の9兆5881億円だったといいます。

ちなみに、時間と手間を短縮するために合体した商材というのは、情報産業にも深い関わりがありますね。キュレーションサイトはその最たるものではないでしょうか。さらに、AIというのも、個別に行っていた作業をAIに集約できる情報産業における究極の合体商品と言えるかもしれません。

出典:http://www.nikkei.com/article/DGKKZO14083170U7A310C1TI1000/

個人開発でも15万ダウンロード超!「レガシーコスト -やりこみ系RPG-」製作者さんインタビュー

前回「プロから素人へ、企業から個人へのパワーシフト。素人革命の本質とは」では、従来プロの領域と呼ばれていたクリエイターの世界に、個人クリエイターが「新しい視点を持ったコンテンツ」を持って参入し、そこでファンを獲得しながらファンのフィードバックにさらされて常に進化し続けているという現状をお伝えしました。

今回は、Appstore、Googleplayにて15万ダウンロードを記録したスマホゲーム「レガシーコスト -やりこみ系RPG-」の製作者であるKotehanさんにインタビューをお届けします。

「レガシーコスト -やりこみ系RPG-」は、10億ゴールドの借金を負ってしまった主人公が、借金返済のために冒険の旅に出るRPGゲームです。といっても、自動戦闘タイプのRPGであるため、特に自分でタップしなくても出現する敵をさくさく倒して進んでいくゲームシステムとなっています。売上は非公表ですが、一時はGoogleplayの売上ランキング300位前後をキープしており、その周辺には大手のゲームデベロッパーが手掛けたゲームタイトルが並んでいます。

一見簡単なゲームのように見えますが、プレイを進めるうちにやりこみ要素が出現するため、総プレイ時間が2,000時間に上る設計となっています。ゲームプレイヤーの中でも、コアな層に向けて作られたというこのタイトルは、リリースしてから「4か月で60回以上アップデートして機能を追加しまくった」そうです。平均して1週間に3.75回のアップデートをかけたということであり、企業が出しているゲームであれば、この頻度でのアップデートは難しいでしょう。

トリブログ そもそも、ゲームを作られようと思ったきっかけはなんだったのでしょうか?

Kotehan


2015年夏頃にリリースされた勇者の塔をプレイしてみて、感化されました。それまで一つもスマホゲームは触ったことありませんでしたが、クリッカーゲーム特有の中毒性もあり、かなりハマりました。一作目のオイハギノモリはその影響でクリッカーゲームになっています。



トリブログ 2015年まではスマホゲームを触ったことがないということは、幼少期からその時にいたるまではコンソールゲームなどをプレイされていたのですか?コンソールゲーム機において影響を受けたゲームソフトや、もしくはゲームクリエイター自身に憧れていたということはあったのでしょうか?

Kotehan


高校生くらいまではコンシューマゲーム(DSとかPSPとか)をしていましたが、それからはMMORPGのみやってました。PRGのネトゲにありがちなシステムが多く導入されているのも、その影響です。
ゲームクリエイターに憧れていたかどうかはわからないですが、小中高のなりたい職業欄には全部プログラマーと書いていました。


トリブログ ゲームを作られていた中でご自身で初めて「ヒットゲームを出せたな」という風に体感されたゲームのタイトル、またエピソードがあればお聞かせください。

Kotehan


レガシーコストがAndroid/iphone累計15万DLくらいなので、ヒットしたという感じはないですが、一作目よりは大きく伸びたのでよかったですね。





トリブログ 逆に失敗談などはありますか?

Kotehan


振り返ってみると、アップデート時のデバッグが甘すぎたなという失敗談があります。アクティブユーザが多いと、即修正版をアップしたとしてもバグの内容によっては多大な影響があるので、入念なデバッグが必要だと思います。(いまだにできていませんが)

 


トリブログ「レガシーコスト -やりこみ系RPG-」は、本当にやり込み要素が細かく、ネット上にも攻略動画が投稿されるほどです。リリース後細かく改善を重ねられたようですが、リリース時にヒットとなる予感はありましたか?

Kotehan


そういうのは全くなかったですね。基本的に思い付きで次々に新機能を載せていたら、結構大きいボリュームのゲームになっていたという感じです。思い付きで実装して失敗した機能も何個かありますが。

 

 

トリブログ お話を伺っていると、マーケティング的なセンスをお持ちなのだと感じます。マーケティング的にこの領域がいけるのではないというロジックと、こういうゲームが面白いと思う、作ってみたいという直感的な感覚はどちらを大事にしていますか?

Kotehan


自分が面白いと思えるものであれば自分と似たようなユーザにも面白いと感じて貰える可能性が高いと思って作っています。なので、論理的にゲームを作っているのではなくどちらかというと直観に頼っています。
マーケティングについては、ゲームが完成してからプラスアルファで動画報酬や課金アイテムを用意するようにしています。
私のゲームは93%くらいの方々が無課金でプレイしていまして、基本的にはすべてのコンテンツが無課金で十分遊べるようにしています。

(トリブログ注:ゲームは無料プレイでも経験値を積めば先に進める設計にはなっていますが、逆に7%もの課金ユーザーが存在するというプレイヤーの熱量の多さに驚きます。)


トリブログ 今後個人ゲームクリエイターにとって、有望だと思われるゲームのセグメントはありますか?

Kotehan


個人的に、一発ネタみたいなカジュアルアプリは相当奇抜なコンセプトのものか、影響力のある人間が宣伝する前提がない限りは伸ばすのは難しくなってきたんじゃないかなと思います。
今後有望なものというのは、ちょっと難しいですね。ただ逆に、皆がこぞって開発し始めたゲームジャンルは危険信号だと思います。
あとは「このジャンルがいけるらしい」みたいな感じで、自分が本来作りたいものではないジャンルに手を出すと高確率で失敗すると思います。


トリブログ ”自分が本来作りたいものではないジャンルに手を出す高確率で失敗する”と思われる理由を可能であればもう少し詳しく教えて頂けますか。

Kotehan


あくまで個人開発の話ですが、端的に言うとモチベーションが保てないからです。作りたくないものを作っているのは苦痛ですので、面白いゲームを作るのは難しく、結果的に失敗するのだと思います。

 

 

トリブログ 個人で活動するゲームクリエイターが持っていた方が良いと思う資質がありましたら、お聞かせください。

Kotehan


ゲーム開発は没頭できないと途中で飽きて未リリースに終わることがよくあるので、作り始めたら寝食を忘れてのめり込むことです。

 

 

トリブログ ”未リリースに終わることがよくある”という点においては、準備万端にした状態でプロダクトをリリースすべきだと思いますか?それとも、リリース後の運用に重きを置くべきだと思いますか?

Kotehan


万端にしてからリリースする開発者の方が多いように思いますので一般的かどうかは分かりませんが、自分はリリース後の運用に重きを置いています。細かくユーザの要望などを取り入れながら、方向を微調整していけるので自分には合っています。



インタビューを終えて感じたのは、ゲームプレイヤーとしての当事者意識があり、かつそれを楽しめているがゆえに自身と同じ視点を持つゲームファンを獲得出来ているのではないかということです。

リリースから半年間は「レガシーコスト -やりこみ系RPG-」の広告費はかけておらず、広告費ゼロ円で15万ダウンロードを達成しています。初期の半年間の間に行ったプロモーションは、リリース当初にツイッターで一度つぶやいたのみと言います。
前作のゲーム「オイハギノモリ」もレビューで高い評価を受けており、タイトルをリリースするごとに熱量の高いファンを獲得してきたことがうかがえます。

ゲームを好きという点においてプレイヤーと同じ視点を持っていること、その視点を以って熱量の高いユーザーにゲームを届けた上で改善し続けること、この2点が非常に重要なのではないかと気づかされたインタビューでした。


レガシーコスト人-やりこみ系RPG-
アプリ/無料
Googleplay
Appstore

プロから素人へ、企業から個人へのパワーシフト。素人革命の本質とは

Youtberやインスタグラマー、ゲームにマンガまで、素人革命の波が押し寄せている

すでにクリエイターという分野においては、企業から個人、プロから素人へのパワーシフトが起こっています。(ここで言うプロの定義は専門の学校や専門技術を要する職場などの経歴を経て、専門の職について長い経歴を経ている個人を指し、それに対して素人とは特にそういった経歴をたどることなく作品やサービスを提供している個人を指します。)

例えば、小学生のなりたい職業の上位にYoutuberが選ばれたことが話題になりましたが、Youtuberというカテゴリーが生まれて歴史が浅いため、専門の学校などはありません。現在プロとして年間数億とも言われる収益を稼ぎ出すYoutuberたちは、個々の素人であった人たちが試行錯誤を重ねて今の土壌を築いています。

また、Youtuberのみならず、インスタグラマーなど女性に圧倒的な支持をえるインフルエンサーたちもまた、インスタグラマーとしての教育を受けているわけではありません。しかし、トップのインフルエンサーになると数万~数十万ものフォロワーを獲得しています。

先日もフォロワー1万人以上のインスタグラマーによる出張ブツ撮りサービスインスタグラマーによる出張ブツ撮りサービスが、プロのカメラマンよりも価格が高いのにも関わらずオファーが相次いでいると話題にのぼっており、素人革命と評される現象がにわかに起こっているようです。

さらに、デジタルコンテンツの世界でも素人革命が起きています。AppstoreやGoogleplayの無料ランキングの上位に、個人のゲームクリエイターが作ったゲームタイトルが並ぶ現象が起きています。数々のシュールゲームでヒットタイトルを持つゲームクリエイターhapさんが作った「ママにゲーム隠された」は、日本以外のタイ、台湾、香港、韓国にてゲーム無料1位を獲得し、シリーズ累計1,500万ダウンロードを記録しています。
ゲームの他にも、ツイッターからヒットマンガが生まれ書籍化されるなど、例を挙げれば限りなく「素人革命」とも言える現象が起こっているのです。

さて、この現象が広がる状況の背景には何があるのでしょうか?

プロにはなかった「新しい視点」を提供し、支持共感されている

ネットを中心に広がるクリエイターたちが人気になる要因として「新しい視点を提供し、それが支持共感されている」ということがあります。

新しい視点とは何か、それは今までそのカテゴリのプロと呼ばれている人にとっては、邪道とも呼ばれる視点で作品を提供することです。例えば、これは先ほどの「インスタグラマーの出張撮影サービス」に掲載されているサンプル写真です。

出典:http://butsudori.snapmart.biz/

従来のプロのカメラマンであれば、コスメなどの商材を撮影する場合「どう商材が美しく見えるか」をテーマに、商材にフォーカスした写真を撮影します。しかし、インスタグラマーは、商材にフォーカスすることなく、アクセサリーやファッションアイテムを散りばめることにより「世界観を重視した」撮影をします。そしてこの「世界観を重視する」という視点が、多くのフォロワーたちに共感、支持されているのです。

この「視点」の提供は、WEBメディアにも言えることです。女性誌などでヘアスタイル特集をする際、比較的難易度が高く写真映えのするヘアスタイルが紹介されがちです。しかし、ユーザー投稿型のWEBメディアでは「伸ばしかけ前髪のアレンジ術」など、当事者ならではの視点による記事が投稿されたりしていました。

素人革命における価値のコアは、従来のプロになかった新しい視点、発想を提供して支持を得ているということなのです。それでは、なぜクリエイターたちは新しい視点を提供することが出来るのでしょうか。

新しい視点を提供できる理由、それは素人だから。

そういったクリエイターたちが、今までにない新しい視点を提供出来るのは、前提条件やルールがない素人であるからに他なりません。

中古車買い取りサービスの「ガリバー」は、事業を始める際のメンバーを中古車ビジネスを知らない素人で固めたと言います。「ガリバー」のビジネスモデルは、時間とともに値下がりする中古車を早期に買い取り、短期間でオークションで販売するしくみです。スピードを優先するために、一車づつ細かく査定をしていません。しかし、従来の中古車ビジネスでは、この査定を細かく行うことにキモが置かれています。ガリバーが一括査定をした車の中には、本来であればもっと高い金額で売れる車が含まれているのです。
だから、中古車ビジネスの知識がある人は、スピードを優先して中古車の査定を一括で行うことが出来ません。それゆえに中古車のビジネス経験がない素人にあたらせたと言います。

このように、既存の知識や経験が、新しいことを始めるにあたっては、どうしても邪魔になってしまうことがあります。経験を積んでいないからこそ、新しい視点を持つことが出来るため、支持されるコンテンツを生み出すことが出来るのです。

しかし、そのように新しい視点で生み出されたサービスも、そこで経験を重ねていくうちに既成概念が生まれてしまうのではないかと思われます。しかし、素人革命においては、そうならないスキームがあります。それは、新しい視点を持ったクリエイターたちは個人で活動しているからです。

常に、ユーザーのフィードバックにさらされている

Youtuberであれば視聴数、インスタグラマーであればいいね数、ツイッターでマンガを投稿している人であればリツイート数といった非常に分かりやすい指標があり、個人クリエイターたちはコンテンツを提供して、すぐにそのフィードバックを受け取っています。ゆえに、今回自分の視点は受け入れられたのか、受け入れられていないかの感触を即座につかんで、次回に活かすことが出来るのです。

そして、個人であるがゆえに、その勉強のサイクルが早くなります。人気のYoutuberであればほぼ毎日動画を投稿していますし、インスタグラマーもほぼ毎日写真や動画を投稿しています。個人であるがゆえに、企業や団体には出せないスピードでコンテンツを提供し、そこで得られたフィードバックをすぐに次に活かすサイクルがまわっているのです。

クリエイターが即座にフィードバックを受けられるという点も、素人革命における重要なもう一つのポイントです。このフィードバックを以って、クリエイターたちは視点をひとつに固定することなく次々と新しい視点のコンテンツを提供することが出来るのです。
人気Youtuberのヒカキンも、最初はビートボックスで有名になりましたが、ゲーム実況が世界的に人気と見ると、すぐにゲーム実況チャンネルを立ち上げているのです。

そしてもうひとつ、素人革命において企業や団体が個人に勝てない理由があります。それは、個人は勝つまで続けることが出来るということです。

コンテンツを提供し続けられるのは「コンテンツ制作が好きだから」

さきほどのヒカキンや、そのほかの有名ゲーム実況者なども皆そうですが、最初から再生数が多かったわけではありません。たいていインタビューなどを読むと、最初の方は数十~数百程度しか再生数がなく、工夫して半年から一年以上続けるうちに再生数が上昇し、何かのタイミングで火がつくパターンになります。
今は有名なクリエイターでも、最初は数十~数百程度の視聴数(またはダウンロード数)から始まり、それでも半年、一年と続けるうちに火がついて人気クリエイターになっていくのです。

そこまで見られていないコンテンツを、半年や一年以上も投稿し続ける理由は、コンテンツの制作そのものが「好きである」からに他なりません。ここが企業が個人に勝てない理由でもあります。企業は短期間で利益を出さなければならないため、結果が出なければ半年、一年以上も続けることはありません。もし、1年続けていれば人気コンテンツに育ったかもしれなくても、経営上の理由で半年で打ち切りにすることもあり得るでしょう。

しかし、個人は好きだから続けることが出来ます。細く長く続けていくうちにブラックスワンが起こって、人気に火がつくことがありうるのです。
素人革命と書いているものの、それはクリエイターの出自が、今までプロと呼ばれていた人たちや企業などと異なるということであって、むしろ新しいプロフェッショナルの形と言えます。
「コンテンツを好きであること」を武器に、ファンたちの厳しい評価にさらされているクリエイターは、かつてのプロフェッショナルよりも厳しい条件で戦っているように思えます。

ということで、まとめです。
  • プロの既成概念を超えた「新しい視点」を持ったクリエイターによって素人革命が起きている
  • クリエイターによる「新しい視点」は、常にユーザーのフィードバックに晒されているため常に進化し続ける
  • コンテンツの人気は不確実性が伴うため「好きだからやり続けられる」個人が強い
ということで、次回はAppstore、Googleplayにて15万ダウンロードを記録したスマホゲーム「レガシーコスト -やりこみ系RPG-」を製作されたKotehanさんのインタビューをお届けしたいと思います。

Appleにフィーチャー枠掲載をお願いすると、載せてくる伝説は本当か

巷のネット記事によると、アプリをリリースする際にAppleにフィーチャー枠に載せてくれとお願いするとけっこう乗せてくれる。という伝説があります。

ちょっと前に「こんな桃太郎はイヤだ」というゲームをリリースしたのですが、その時は特にお願いすることもなく、フィーチャー枠に載ることもなかったのですが、LINEニューストップに掲載されて1日で1,800ダウンロードされたため、翌日からゲームのニューリリースのフィーチャー枠に載るゲームのニューリリースのフィーチャー枠に載ることが出来ました。
(ということは、おそらくアプリのリリース日とデイリーのダウンロード数を鑑みた上で自動的に検知するロジックがあって、最後に手作業で峻別しているのかもしれないですね。)

そして今回レシピットという「大根を使ったレシピない?」などと質問すると3分以内に答えが返ってくるアプリをリリースしたため、今回はフィーチャー枠に載せてとお願いしてみようと思い、ネットによく載っていたAppleの問い合わせ窓口にメールしてみました。
(英語の方が良いという伝説と日本語で良いという伝説があったので、日本語をGoogle翻訳にかけました。)

その結果、Appleからもうその窓口は使ってないから、ここから申請してということで以下のリンクが送られて来ました。Appleデベロッパーから申請するのですね。

▼フィーチャー枠掲載のお願いはこちらから
AppStore.com/Promote

そして申請した結果、今回はフードカテゴリのニューリリース枠にアプリ登録後まもなく掲載されたのです。

ということで、申請したら、割とちゃんと情報見てくれている確率高いのではないかと思います。

ちなみに全然関係ないですが、ダウンロード率を改善しようと思って、スクリーンショットやアプリタイトルの最適化を行って再申請したら、なぜかリジェクトされた上に電話でレビュー担当者と話さないとダメとかで、昨日かかってきた時に電話が取れなかったものの何回折り返しても出ません。アプリが更新できません…。どなたか同じ目にあった方がいらっしゃったら対応を教えていただけると助かります。

今すぐチャットコマースを取り入れるべき業態、それはビックカメラとヨドバシ

ビックカメラかヨドバシに、誰しも電話をしたことがあるはず

チャットのソリューションがトレンドになってから、チャットコマースもいくつか登場しました。スタイリストに自分に合った洋服などを聞けるチャットコマースなどです。(最近あまりそういったサービスを見かけなくなりましたが)
しかし、アパレルよりも先に断然チャットコマースを取り入れるべき(むしろ何故今ないのか)という業態があります。それがビックカメラとヨドバシです。何ならヤマダ電機もです。
前回のチャットソリューションが必要となるニーズチャットソリューションが必要となるニーズについて解説しましたが、チャットコマースが満たすニーズは、3つあげたチャットにおけるニーズのうちの下記2つに該当します。

・検索したくないニーズ
誰かに教えてもらいたい

・行動が面倒くさいニーズ
電話をかけないでチャットでコトを済ませたい

そして、思い起こしてほしいのですが、今までの人生の中でアパレルブランドの店舗に電話をかけたことがある人ってそんなにいないと思います。しかし「ビックカメラ」および「ヨドバシ」には、誰しも電話をした経験があると思うんですよ。(そしてヤマダ電機も。)

家電量販店が扱うのは、パソコンやスマートフォンの本体から周辺機器、そして家電まで多岐に渡ります。パソコンを持っている人ならば「この〇〇端子とかいうやつに接続出来るコードは何ですか?そして在庫はありますか?」と一度は電話をかけたことがあるはずです。
そして、たいてい電話をすると総合受付に接続し「この〇〇端子とかいうやつに接続出来るコードは~」と話している最中に「パソコン売り場ににつなぎます」とたらい回しにされて、同じことをもう一度言わされたという経験があるはずです。その担当の売り場につないでいる最中の保留音、ビーク、ビックビック、ビックカメラ♬にイラっとした人も多いのではないでしょうか。

さらに、パソコンのみならず家電を買う時も「このレンジは何ワットまでいけるんですか?」など、製品について聞きたいことは結構多いはずです。
そもそも、家電やデジタル機器を買う時は、商品を決めて店に向かうというよりは「ドライヤーが欲しいけど何のメーカーが良いか」などとふわっとした考えで店舗に行ったりします。そこで、店に行かずともチャットで店員に相談できれば「このメーカーのドライヤーはナノイオンで、このメーカーは速乾です。」などとコメントをもらえることが出来るため、商品を見なくても購入に至ることが出来るのではないでしょうか。

ということで、家電およびパソコン、スマートフォン周辺機器など、家電量販店が扱う商材は、事前に商品の情報や、自分が欲しい商品カテゴリのおすすめを知りたかったり、そもそも自分が求めている商品は何か(なんのコネクタが合うのか?)などを問い合わせる頻度が高くなります。

そして、電話をかけるというめんどくさい行為の前に「後でいいや」となり、商機を逃している気がします。

ということで、ビックカメラおよびヨドバシ(とヤマダ電機)は、早々にチャットソリューションを導入すべきだと思います。最初は人的コストがかかるかもしれませんが、質問と回答のデータ(〇〇の端子に接続できるコードは何ですか?)などの回答例がパターン化されてくれば、1次回答をbotにまかせて、追加で質問が来るようならオペレーターにつなぐということも出来るのではないでしょうか。
チャットコマースを導入すれば、購入率が高まり、回答をパターン化すればコストも下がると思うのです。

ゲーム実況28万再生で、ゲームのダウンロード数は…。実況に向いているゲームとは?

スマホゲームの有効なプロモーションは、ゲーム実況なのか

先日弊社にて作成したゲームが、某有名ゲーム実況者さんに実況していただけました。チャンネル登録数も100万に迫る人気実況者さんであったため、最終的に動画の再生数も28万を超えました。これはダウンロードが期待出来るぞ!とドキドキわくわくしながら、ダウンロード数を確認したところ…実況によるダウンロードの影響は300ダウンロード程度(推定)だったのです。

(ちなみに前提として、実況者さんのことは以前からファンであり、その方の実況を見続けてきたため、ダウンロード数に影響があろうがなかろうが、実況してもらえただけでゲーム作って良かったなと思いました。今でもどきどきしてしまって、その実況動画をまともに見れません。)

しかし、ゲームを作る前に色々な人に相談をして、スマホゲームのプロモーションをやるなら、ゲーム実況と言われていたのに、どうしてダウンロード率が再生数に対して0.1%以下になってしまったのでしょうか。それは、ゲームの構造側に問題があったのです。

実況プロモーションが向いているゲームは、不確実要素OR当事者意識を感じるゲーム

今回実況者さんに実況していただけたゲームは、普通の放置系ゲームでした。タップして敵を倒していくとステージが上がるあれです。かつ、実況を見てしまえば、全てオチは分かるネタ系のゲームであったため、わざわざ実況を見た後に、ゲームをダウンロードして敵をポチポチ倒すインセンティブがなかったのです。

ということで、ゲーム実況のプロモーションに向いているゲームは、以下のようになります。

・不確実要素があるゲーム
代表的なものは、普通のソーシャルゲームが上げられます。クエストを淡々とこなす以外にもギルドを組んだりとチームプレイ要素もあるため、不確実要素が高いですよね。不確実要素が高いということは、実況を見てゲームをプレイしても、必ずしも実況通りにならないため「自分でもやってみよう」という気持ちになります。
かつ、普通のソーシャルゲームは顧客あたりの課金単価が高いため、ダウンロード数がそこそこでも十分に投資対効果を得られると思います。ゆえに、そこまでメジャーじゃないソーシャルゲームが、チャンネル登録数が数万から数十万程度の実況者さんに実況してもらったとしても、ペイする確率が高いでしょう。

もう一点不確実要素があるゲームといえば謎解きやパズルゲームです。実況を見て楽しそうだなと思えば、動画の視聴を止めてアプリをダウンロードして自身でプレイしようとするでしょう。
ただし、謎解きやパズルゲームは、ダウンロードあたりの収益が低いため、ダウンロード数を稼がなければなりません。となると、チャンネル登録数100万前後の実況者に実況してもらいたいところですが、収益性の低さからいってペイ出来るかがかなり微妙なラインになって来ると思われます。

・当事者意識を感じるゲーム
オチもゲームロジックが分かってたとしても、あえて自分でもやってみたいと思うようなゲームです。例えば「リア充爆発しろ」というゲームが流行りましたが、世の中にはびこるリア充たちをせん滅していくゲームです。ゲームシステム的にはただの放置系ゲームでタップを繰り返すだけですが「リア充爆発しろ」というコンセプトに当事者意識を感じる人が多ければ、あえて自分でもやってみようという気持ちになります。

当事者意識を感じるゲーム系についていうと「世の中に対するイライラ(リア充爆発しろ)」、「ノスタルジーや原体験(懐かしネタ)」などがあげられます。しかし、これらもまたプロモーションで実況を行った場合、収益性の問題からペイするかはけっこう微妙なラインになってきます。

ということで、まとめると、最もゲーム実況に向いているゲームは顧客単価が高いソーシャルゲームということになり、それを数万~数十万チャンネル登録くらいの実況者に実況してもらうのが良いのではないかと思います。

また、それ以外のダウンロード数の母数が必要なゲームについては、ゲーム自体のコンセプトが強くて、一度ランキング上げして一定期間ゲームトップの良い位置につけられる自信があるのであれば、実況プロモーションに費用を割いても良いのかなと思います。

動画のコンテンツフォルダーが、今すぐやったら良さげな事

動画コンテンツの集客にはお金がかかる


動画コンテンツがすごい流行っているわけですが、動画を多数抱えているコンテンツフォルダーさんが、今すぐやったら効果が出るんじゃないかなと思うことがあります。

動画の内容をテキストで書き起こして、動画内のキャプチャを撮って貼り付けて記事にすることです。

なぜこれをやった方が良いかというと、二つの理由があります。一つ目は、動画の検索性が低いことです。そのうち技術革新が起こったら動画内のある特定の部分を検索出来るということになりそうですが、今のところは動画の検索は動画のタイトルやキャプション程度を網羅した「どんな動画か」という表層的な検索にとどまっています。

テキストに書き出せば、動画内のコンテンツをSEOによって検索エンジンにヒットさせることが出来るわけです。つまり、動画をテキストで書き起こすということは、SEOによって一定量の集客が見込めるということになります。

しかも、テキストを見た人は、興味がありそうであれば再生しようという気持ちになります。
一時バイラルメディアが、よく海外動画の書き起こしをしていましたが、あのようなイメージです。

動画の検索性が低いために、動画はある意味閉じたメディアです。再生ボタンを押して中身を見てみるまでは、どのような動画かが分かりません。ということは、動画系サービスの集客はテキストで構成されたWEBメディアと違って、集客のコストが多くかかることになります。

しかし、テキストで書き起こしたWEBページが出来ることによって、SEOが効くために集客のハードルが下がります。例えば料理動画アプリが3,000レシピを保有していたとしたら、それを書き起こせば3,000ページになります。仮に1ページあたり500UUの集客が行えるとしたら、1か月150万UUの集客が出来ることになります。このうちの数パーセントがアプリをDLしてくれれば、アプリ集客のコストおさえることが出来ます。

つまり、テキスト化することによってSEOによる集客が行える上に、テキスト化によって動画内の内容を見ることが出来るため、再生ボタンを押す心理的障壁を減らすことにもなるのです。

テキストにすることで、拡散性を高める


もう一点目は、動画の拡散性についてです。今のところ、動画は拡散性が低いコンテンツです。尺が数分に及ぶ動画は、拡散する方も観る方もテキストに比べて心理的障壁が高くなるからです。
先日、うちで出したゲームをある有名実況者さんが実況してくださいましたが、30万近く再生されていても、あまりツイッター上でツイートされていません。嗜好のはっきりした動画コンテンツは受動的に見て満足してしまうからです。

この点についても、テキストで書き出すことによって拡散する心理的障壁が下がります。テキストの内容に共感して、動画を観ずに拡散することもあるかと思います。

例えば堀江さんが「ホリエモンチャンネル」という動画チャンネルを配信しており、堀江さんの起業論やビジネスについてのトークがメインとなっていますが、ああいったビジネス系コンテンツもテキストで書き起こすことによって、拡散力は強くなるでしょう。ビジネスやインタビュー系のコンテンツというのもテキストで見られる需要が高いコンテンツだからです。

ということで、動画内の検索システムが充実しておらず、テキストコンテンツに比べて拡散性が弱い今は、動画のコンテンツホルダーはテキストにて書き起こせばSEOによる集客が行える他、動画を再生する心理的障壁が下がり、新規の顧客を獲得出来るメリットがあると思います。

Youtubeでもクリエイターによる面白ろ系動画が多数投稿されていますが、テキスト化することによって今の視聴者数のパイを広げられるのではないかと思います。

Appstoreのフィーチャー枠に載って、ダウンロードを伸ばす方法。

アプリPRとして一番手っ取り早い方法は、Appstoreのフィーチャー枠に載ってAppleにおすすめしてもらうことです。ここでは、Appstoreのフィーチャー枠に載るための手法を解説します。

ちなみに、先日うちでリリースした「こんな桃太郎はイヤだ」というアプリがAppleのフィーチャー枠に掲載されたのですが、フィーチャー枠に載る前と載る後ではどのくらいアプリへのインプレッションが違うかというと、このくらい変わります。



ちなみに、この場合のフィーチャー枠の掲載場所は以下にエリアになります。

トップ>カテゴリ>ゲーム>アドベンチャー>新規アプリ3つめ
トップ>カテゴリ>ゲーム>シミュレーション>新規アプリ3つめ

こんな桃太郎はイヤだ


掲載されるためには一定のダウンロード数が必要&1か月近く掲載される

Appストアのフィーチャー枠に掲載されるためには、そもそも一定のダウンロード数が必要と思われます。「こんな桃太郎はイヤだ」がAppストアのフィーチャー枠に掲載されたのは、プレスリリースがとんとん拍子にメディアに掲載され、LINEのおもしろネタニュースのトップにキュレーションされLINEのおもしろネタニュースのトップにキュレーションされ、LINE砲によりダウンロード数が増加した翌日でした。

そして、一度掲載されると1か月近く掲載され続けました。しかし、一般のアプリで1日に1,000以上のダウンロードを稼ぐのは至難の業ですが、上手い具合にアプリのリリースからこの波に乗る方法があります。

アプリリリース初日が大切!ダウンロード数を最大化しよう

ヒントは、冒頭に掲載したインプレッションのグラフにあります。アプリをリリースした初日に、少しインプレッションが増えていることが分かります。実は、たいていのアプリは多かれ少なかれリリース初日に少しだけフィーチャーされているものと思われます。この場合の初日における掲載箇所は以下のエリアになります。

トップ>カテゴリ>ゲーム>アドベンチャー>無料>一覧に並ぶ
トップ>カテゴリ>ゲーム>シミュレーション>無料>一覧に並ぶ



このリリース初日の少しインプレッションが増えている状態で、ダウンロード数を少しでも稼ぐことが出来れば、ひとつ上の階層のフィーチャー枠に取り上げられる可能性が増えます。
ダウンロード数を増やすには、以下の施策が考えられます。

・予約トップ10への掲載

特にゲームアプリに対して有効ですが、これで数十ダウンロード~数百ダウンロードは稼ぐことが出来ます。

・Twitterや知り合いへの告知

これが積みあがると意外とバカにできないダウンロード数になります。これで数十ダウンロードは稼ぐことが出来るでしょう。

・リリース初日にプレスリリースを配信

プレスリリースを配信すると、早い媒体は即日中にプレスリリース記事を配信してくれます。プレスリリースの配信を効果的に行う方法はこちらの記事をご覧ください。

LINEニュースTOPに掲載される、プレスリリースの送り方

ということで、初日にダウンロード数を積み上げることにより、ワンランク上のフィーチャー枠への掲載確率を高めることが出来ます。

アイコンとアプリ名だけで勝負できる状態になっているか

もう一点大事なのは、リリース初日に上記のエリアに並んだ際に、アプリのアイコンとタイトルだけで勝負する必要があるということです。この時点で、ほかのアプリよりもクリック率やDL率が良ければ、そのままフィーチャー枠に昇格出来る可能性が高まります。

アイコンとアプリ名が並んだ時に、ほかのアプリに負けずにクリックしたくなるアイコンにすることが大事でしょう。おすすめは、アプリの特徴をアイコンの中に入れてしまうことです。例えば、脱出ゲームであれば、アイコンに脱出などと文字を入れてしまっても良いかもしれません。アイコンとアプリタイトルで一発でアプリの特徴が伝わる状況になっていることが重要です。

そして、逆にこれが出来ていなければ、フィーチャー枠に取り上げられたりランキング入りしたとしても、すぐにランキングが下がっていくことになります。

ということで、Appstoreのフィーチャー枠に載って、ダウンロード数を伸ばす方法を解説してみました。そのほかの方法としては、Appstoreにフィーチャーをお願いするという手法もあるようです。

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Youtubeからレシピ動画まで。急成長する動画プラットフォーマーたち。

2012年あたりから、毎年動画元年と言われて来ましたが、2017年の今になり、動画プラットフォーマーたちが台頭してきています。現状の動画コンテンツにおけるプレイヤーと、今後の市場予測をしてみました。

Youtube「アマチュア×短尺」から、Netflix「プロ×長尺」までの歴史

現状の動画コンテンツのプレイヤーを「プロ×アマチュア」「短尺×長尺」のマトリックスにすると、このような形になります。


まず、最初に立ち上がった動画コンテンツのプラットフォームは左下の「アマチュア×短尺」でした。Youtubeが2005年にサービスを開始し、翌年に日本でニコニコ動画が立ち上がります。
一般の投稿者が動画をアップするCGMプラットフォームとして2000年代後半以降ユーザー数を伸ばし、今日でのYoutube巨大なの利用者数は10億人を超えており(※1)、動画プラットフォームとして存在を確立しています。

次に著しい成長を見せたのが右上の「プロ×長尺」のエリアです。月々定額を支払うだけで映画やテレビ番組が見放題になる「Netflix」が1999年に月額定額制を開始、「Hulu」が2011年にサービスを開始しています。2017年現在「Netflix」の全世界における会員数は9,000万人を超えており、いまなお会員は拡大しています。
この「プロ×長尺」のエリアにおいては、映画やテレビの版権の獲得など、莫大な投資を必要とするためプレイヤーがしぼられます。(こちらの記事によると、2016年はNetflixはコンテンツに50億ドルを投資し、2017年はそれを越える60億ドルを投資する予定だそうです。)ストックの動画コンテンツにおける世界的な勝者は「ネットフリックス」と見て良いのではないでしょうか。
さらに国内では2016年4月に「AbemaTV」が開始され、開始から1年で週刊利用者数が500万人を突破するまでに伸びています。(※2)国内プレイヤーである「AbemaTV」においても年間200億円の投資をすると発表しているため、版権の買い付けやコンテンツの制作費に莫大な投資が必要であることが分かります。

これらのプレイヤーに共通するポイントは、テレビや映画などの版権モノを獲得して放送しつつも、近年ではオリジナルコンテンツに力を入れている点です。
特に「Netflix」においてはその傾向が顕著であり、ケヴィン・スペイシー主演、デヴィッド・フィンチャーが監督を務めるハリウッド映画ばりのオリジナルコンテンツ「ハウス・オブ・カード 野望の階段」など独自のコンテンツに注力しているのです。
「ハウス・オブ・カード」の制作にあたっては、視聴者層に認知度のある主役をデータの面から探るなどマーケティングに注力しており、契約者数獲得のために第1シーズン全13話を一気に配信するなどの大胆な施策を行っています(※3)。

先ほどの「AbemaTV」においても、バラエティ番組などのオリジナルコンテンツに力を入れています。これらのプレイヤーたちが、オリジナルコンテンツに注力し、コンテンツホルダーとしての力をつけるということは、テレビ局や映画会社の立ち位置が相対的に弱まるということになります。
これらのプレイヤーの最終目標は、テレビというプラットフォームの代替えを目指しているのです。(そしてNetflixはアメリカ国内においてはすでに、5,000万を超える契約を獲得しています※4)

また、この領域における次のトレンドは「ライブ配信」です。スポーツ動画の配信を行う英国発のサービス「DAZN」は、Jリーグの全試合中継の配信を開始しています。「AbemaTV」もサッカーチャンネルを開設しています。「AbemaTV」の人気コンテンツを観ると上位を占めているのはアニメ作品、もしくはアーティストやアイドルなどのライブ配信なので、今後ともライブ配信は動画コンテンツにおける重要なファクターとなるでしょう。

SNSの分散型メディアの追い風が吹く「プロ×短尺」の動画

ここに来て勢いを増しているのが「プロ×短尺」の動画プラットフォームです。国内の主なプレイヤーは女子向けのハウツー動画の「C CHANNEL」や料理レシピ動画の「クラシル」、「デリッシュキッチン」などがあります。

いずれのプレイヤーも大型の資金調達を行っており(C CHANNEL=13億円、クラシル=総額37億円、デリッシュキッチン=6.6億円※5※7)、月間再生数を大きく伸ばしています(C CHANNEL=6億6000万回(うち5億回が海外)、クラシル=1億2000万回)。

成長の追い風となっているのが、各種SNSなどでも動画を公開しており、分散型メディアになっている点です。特に各社ともFacebookには力を入れており、現状のFacebookのいいね数はC CHANNEL=845万、クラシル=113万、デリッシュキッチン=142万となっています。
以前にブログでも書いたのですが、動画コンテンツにとって最も後押しになった要因は、高速回線の普及もありますが、再生ボタンを廃止したことだと思っています。「動画アプリ「Vine」が流行ったのは、再生ボタンを廃止したから動画アプリ「Vine」が流行ったのは、再生ボタンを廃止したから」にもあるのですが、6秒動画を投稿出来るCGMプラットフォームとして盛り上がったVineは、再生ボタンを廃止しており、スクロールして動画にフォーカスされると自動的に動画が再生されるインターフェースになっていました。
Facebookなどが、動画に注力した際も、このVineの成功を見て同じようなインターフェースを採用したのではないかと思っています。動画にフォーカスすると、自動的に動画が再生されて動きが出るため、動画の閲覧率が飛躍的に上がります。もしもここに再生ボタンがついていたら、再生率は10倍以上違ったことでしょう。

ということで、今最も注目されている動画プラットフォーム「プロ×短尺」の動画のカテゴリですが、全て「暇つぶしになるハウツー動画」であることがポイントです。現在ガールズ、レシピ動画という2つのジャンルしか出現していないため「暇つぶしになるハウツー動画」のジャンルが数年以内にいくつか登場するかもしれません。

また、「プロ×短尺」の動画はFacebookなどでの訴求がしやすいため、海外展開も考えられます。実際に「C CHANNEL」の6億6000万回の月間再生数のうち5億回は海外となっています。(※6)

順風満帆ではない動画プラットフォーマー

このようにまとめると見ると、動画プラットフォーマーは順調に成長しているように見えますが、順風満帆ではありません。「Netflix」も2016年度第4四半期で国内外合わせて500万人の会員が増加し、投資家の予想を上回りましたが2016年中は投資家の「Netflix」への成長は懐疑的であり、株価は低迷していました

「C CHANNEL」も、サービス開始当初は今のようなハウツー動画がメインとなるコンテンツの構成ではありませんでした。クリッパーと呼ばれるインフルエンサーの女子たちの動画がメインで、今のようにハウツー動画として作りこみはされていなかったのです。

再生数のグラフを見ても、2015年中は再生数が伸び悩んでおり、2015年12月以降にオリジナルのハウツー動画を強化したところから再生数が急に伸びているようです。



このように、順調に再生数を伸ばしているように見えても順風満帆ではなく、以下コンテンツとプレイスにおける以下の条件が揃って初めて成長軌道に乗ったようです。

・コンテンツ=数分で見られる暇つぶしのハウツー動画
・プレイス=各種SNS(Facebookなどが動画ソリューションに注力)

このように動画や新しい技術などが来る来ると言われる場合、全ての条件を待っているうちに、競合に越されてしまうため、見切り発車のままスタートしてコンテンツをチューニングし、サービス拡大のための外部条件が揃うタイミングを待つ、ということが必要になるのですね。
2012年にnanapiさんが若手社会人向けのハウツー動画サービス「nanapi Biz」をリリースしていました。新しい技術を要するコンテンツはタイミングが早すぎても遅すぎてもダメと言いますが、これはタイミングが早すぎた例だったのかもしれません。

次の成長領域はどこか?

動画プラットフォームにおける次の成長領域をまとめると、このようになります。

「プロ×長尺」
・オリジナルのコンテンツ化が進み、テレビとの代替えがはじまる
・ライブ配信が加速し、ライブ配信における新しいプレイヤーが出現する可能性も

「プロ×短尺」
・「暇つぶしになるハウツー動画」において新たなプレイヤーが出現する可能性
・海外展開が加速

そして、この4象限において「アマチュア×長尺」のプレイヤーが出現していないことに注目です。「素人に尺の長いクオリティの高いコンテンツを作れるはずがない」というバイアスがここに存在しています。ビジネスデザイナーの濱口秀司さんはバイアスの裏を突く「ブレイク・ザ・バイアス」を提唱されてフラッシュメモリの開発に成功されています。

この「アマチュア×長尺」のエリアについてブレイクを起こせるコンテンツの在り方を考えてみるのもありかもしれません。

※1
https://www.youtube.com/yt/press/ja/statistics.html
※2
https://www.cyberagent.co.jp/newsinfo/info/detail/id=13182
※3
http://toyokeizai.net/articles/-/38551
※4
https://news.yahoo.co.jp/byline/satohitoshi/20170418-00070057/
※5
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000015.000019382.html
http://jp.techcrunch.com/2016/06/09/every-raised/
http://thestartup.jp/?p=16980
※6
http://style.nikkei.com/article/DGXMZO15495750Z10C17A4000000?channel=DF180320167066
http://www.mylifenews.net/food/2017/04/delykurashirutvcm.html
※7
http://jp.techcrunch.com/2017/01/19/20170118netflix-blows-out-the-fourth-quarter-after-setting-itself-up-for-a-huge-end-of-the-year/

コーヒーとジブリ作品。2つのキラーコンテンツにおける共通点。

1日100杯売れるコンビニコーヒー、ヒット作品を連発してきたジブリ

コーヒーというのは、誰もが認めるキラーコンテンツです。コンビニエンスストアのコーヒーはヒットコンテンツと言われていますが、2014年見込数値で1,756億円(前年比率52.8%増)の市場規模となっています。(※1)

数字が大きすぎて分からないよという方のために、1年前に書いたブログ「セブンイレブンの凄さが分かる、5枚のインフォグラフィック」がこちらです。なんと、1日に売れるコンビニコーヒーはセブンイレブン1店舗あたりで100杯です。



カフェチェーンを見てみると、スターバックスの売上高は年々右肩上がりになっています。2014年3月期には1,256億6千6百万円と前年比108%増、経常利益も109億9千6百万円と前年比8.8%増となっています。店舗数も同期間において1034店舗を超えており、国内で1,000店舗を突破しているんですね。(※2)
(2015年3月の上場廃止以降、米国本社による子会社化の過程でバランスシートは債務超過に陥っているようですが2016年9月期は売上高1606億円、営業利益150億円を記録しています。※3)

スターバックスの売上推移



ということで、コーヒーがキラーコンテンツであるということは、ゆるぎない事実だと思います。

同時にジブリ作品がキラーコンテンツであるというのも、国民誰しもが認めることです。興行収益304億円を記録した「千と千尋の神隠し」や、興行収益196億円の「ハウルの動く城」など、ヒット作品を連発しています。

歴代興行収益1位の「千と千尋の神隠し」



さて、コーヒーとジブリ作品という強力なキラーコンテンツには、ある共通点があるのですが、何でしょうか。

顧客によって表情や役割を変える、多重構造となっている

コーヒーもジブリ作品も顧客によって表情や役割を変える、多重構造となっているのです。

例えば、コンビニコーヒーを飲みたい時って、どういう時でしょうか。条件をあげてみましょう。

▼コンビニコーヒーを買う顧客の目的
  • 朝食用のパンとともにコーヒーを飲みたい
  • 昼食を食べた後にコーヒーを飲みたい
  • 仕事の気分転化がてら、コンビニにコーヒーを買いに行きたい
  • おやつのコンビニスイーツとともに、コーヒーを飲みたい
  • 夜の残業中、目を覚ますためにコーヒーを飲みたい
と、このようにコーヒーは様々な目的を包括的に飲み込むことの出来るコンテンツなのです。朝食としていただくパンとも合うし、食後の1杯にも向いている、もちろんスイーツにも合うし、カフェインが入っているので眠気覚ましににもなる。
顧客の様々な目的を包括的に飲み込む多重構造になっているのです。
そして、コーヒーを飲みたいからコーヒーを買ったというよりは、気分転換にコンビニに出かけたので、ついでにコーヒーを買うという人も多いのではないでしょうか。
この場合は、気分転換という目的の副次的要素としてコーヒーが存在しています。これがスターバックスなどのカフェスペースになると、もっと副次的要素としてのコーヒーの価値が高まります。

▼スターバックスを訪れる顧客の目的
  • コーヒーを飲みたい
  • 軽食を取りたい
  • 仕事の打ち合わせを行いたい
  • 休憩を行いたい
  • 勉強や作業をしたい
  • 放課後友達と暇をつぶしたい
このように、スターバックスというカフェチェーンは、多様な目的の顧客の目的を網羅しているのです。逆に、ドトールコーヒーチェーンは、このうちの「仕事の打ち合わせ」や「勉強や作業をしたい」「放課後友達と暇をつぶしたい」の目的をカバー出来ていませんでした。店内の回転率をあげるために、座席やテーブルを狭くするなどを実施していたためです。
ここ数年は座席間にゆとりのある店舗が増えており、これらの目的をカバー出来ています。
(しかし、フラペチーノなど若年層へのキラーコンテンツがないため、放課後友達と暇をつぶしたいのニーズをカバーするのは、まだ難しいでしょう。)

観る人によって、作品の深さが変わる「ジブリ作品」

コーヒーが顧客の目的によって、その姿を変容させているのは分かって頂けたかと思います。そして「ジブリ作品」もまた、観る人によって作品の深さが変わる構造になっているのです。

例えば先述の「千と千尋の神隠し」は、千尋というひとりの少女が湯屋での冒険を通して成長していく物語です。しかし、このまとめにもあるように、カオナシの存在や、設定に隠されたエピソードなどの様々な考察を生んでいます。

【マニアも知らない】”千と千尋の神隠し”の都市伝説集【ジブリ】
https://matome.naver.jp/odai/2140461009927693001?&page=1

子供たちが見れば、愉快なキャラクターたちがたくさん出てくるアニメ映画ですが、大人たちが見るとこのように考察の対象となる深い設定があるのです。

そして、最も多重構造であると言われているのが、宮崎駿監督がその当時においての引退作だった「風立ちぬ」です。世界大戦当時に戦闘機を設計した堀越二郎の人生を描いた作品です。
岡田斗司夫さんの映画評によると、この作品を観たままで評するのであれば堀越二郎の人生と病床の妻との悲恋を描いた映画です。しかし、実はこれは宮崎駿監督の作家性が反映された美しくも残酷な物語であると評されています。

岡田斗司夫の「風立ちぬ」評が鳥肌立つレベルで素晴らしい
http://bloggingfrom.tv/wp/2013/08/23/11182

真偽のほどは別として「風立ちぬ」はそういった見方も可能な構造になっている、多重構造のコンテンツなのです。
ジブリの作品は、テレビで何度も放映されているのにも関わらず、視聴率が低下しない(むしろ上昇したりする)ことで有名です。バルス!でTwitterのサーバーが落ちることで有名な「天空の城ラピュタ」もテレビ初放映の1988年4月2日12.2%に対して、14回目のテレビ放映となる2013年8月2日はなんと18.5%となっています。

金曜ロードショー「ジブリ映画」視聴率ランキング
https://matome.naver.jp/odai/2142398692870491801

それは、作品が幾重にも重なる多重の構造を持っており、観るたびに物語中でフォーカス出来る新しい側面を発見できるからではないでしょうか。

息が長いコンテンツは、多重構造になっている

このように、コーヒーやジブリ作品といったコンテンツは多重構造になっており、顧客が接触するたびにその役割や表情が変わります。多重構造を持っているコンテンツは、浅くも深くも接することも可能なのでマスをターゲットに出来ます。
そして、何回接触してもその表情をどんどん変えていくため、息が長いコンテンツになります。現存しているコンテンツで、もっとも多重構造を持っているのは「カラマーゾフの兄弟」や「アンナ・カレーニナ」などのロシア文学ではないかと思っています。これらの書籍が数百年経った今も読み継がれているのは、このような理由ではないでしょうか。

村上春樹さんの「眠り」という短編小説には、睡眠を全く取ることが出来なくなってしまった主婦が、アンナカレーニナを夜な夜な読む描写があります。

”私は最初の一週間かけて「アンナ・カレーニナ」を続けて三回読んだ。読みなおせば読みなおすほど、私は新しい発見をすることができた。その長大な小説には様々な発見と謎が満ちていた。細工された箱のように、世界の中に小さな世界があり、その小さな世界の中にもっと小さな世界があった。そしてそれらの世界が複合的に宇宙を形成していた。その宇宙はずっとそこにあって、読者に発見されるのを待っていたのだ。かつての私にはそれをほんのひとかけらしか理解することができなかったのだ。”

出典:「TVピープル」文春文庫刊

好みが細分化した現代においては、マスを囲えるコンテンツはこのように多重構造を有しているか、もしくは万人に分かりやすいかのどちらかの条件が必要です。しかし、万人に分かりやすいコンテンツは息が短いのです。「家政婦のミタ」や「半沢直樹」を何回も観直したいと思う人がいったいどれだけいるでしょうか。万人に分かりやすいコンテンツというのは、一度咀嚼すれば事足りるため、永続的なコンテンツになるのは難しいのです。

※1
https://www.fuji-keizai.co.jp/market/15002.html
※2
http://www.starbucks.co.jp/ir/highlight/
※3
http://toyokeizai.net/articles/-/156999