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中高生がLINEではなく、Twitterの鍵アカでコミュニケーションする理由

鍵アカのTwitterでコミュニケーション。それ、LINEでよくない?の謎

日本のネットカルチャーはよくガラパゴスだと言われていますが、その中でもTwitterは以前ブログに書いたように独自の文化圏を築いていますTwitterは以前ブログに書いたように独自の文化圏を築いています
その中でも、大人に理解しがたいのが、中高生のTwitterの使い方です。中高生の多くがTwitterを鍵アカウント(フォロワー以外には非公開)で使って友達とコミュニケーションを取っているのです。

フォロワー以外に非公開でコミュニケーションを取るのであれば、それLINEのグループでよくない?と大人は思ってしまいますが、中高生の鍵アカによるコミュニケーションは活発です。さらに、鍵アカをひとつだけではなく裏アカなど複数所有し、そちらであまり公につぶやけないことをつぶやいたりしています。(そして、だいたいは友達の存在を通して裏アカがバレる騒動が起きたりします。)
中高生は、なぜTwitterをこのように使っているのでしょうか。それには、3つ理由があると思っています。

ひとつめの理由は、Twitter上で友達を広げたいという理由です。LINEだと、すでに友達になっている友達同士での交流になります。しかし、Twitter上に登録された中高生のプロフィールを見ると、かなりの割合で所属している学校名や部活、好きな芸能人などの情報が書いてあります。これは、アカウントを鍵アカにしつつも、近隣の学生や同じ芸能人が好きなどの趣味が合う人がいれば繋がりたいという意識の表れです。

ふたつめの理由は、王様の耳はロバの耳理論です。この物語は有名な童話で、王様の耳がロバの耳であるということを知ってしまった床屋が「王様の耳はロバの耳」と井戸に叫んで発散していたところ、その井戸が街に繋がっていて知れ渡っていたというお話です。

人間というのは、誰かの秘密や嫌いな人の陰口などを、誰かに言って発散したい生き物です。それはLINEで親しい友達に言えば良いのではと思いますが、ここに一つ自己顕示欲のフィルターが入るような気がします。もしも誰かの秘密をLINEで話した場合、その秘密を話した本人が「知っていたこと」は当事者同士しか分かりませんが、鍵アカ(しかも裏アカ)を所有している時点でその人は何かを知っているんじゃないか、という雰囲気を装えます。

思春期特有の傾向として、友達の中でも何かを知っているとか、陰があるというのはひとつの自己表現になりうるので、あえて鍵アカで裏アカを作り、その存在をにおわせることによって心理的なパワーゲームが行われているのではないか、という気がします。

そして最後が最大の理由になるのですが、この説の根拠の元は「ゆる募」にあります。

Twitterで「ゆる募」するのは、既読スルーされて傷つきたくないから

けっこう前に「ゆる募」というキーワードが主にTwitter界隈で流行しました。「ゆる募」というのは「ゆるく募集」の略です。今日とか明日、ご飯行きたいけど一緒にいく?などを、ゆるく募集する、というような意味で使われます。

私は、若年層が鍵アカでコミュニケーションする最大の要因はここにあるように思います。Twitterがゆる募だったとしたら、LINEは本気のお誘いです。LINEで発言するということは、対個人にしろ対グループにしろ情報の受け取り手にリアクションを求めることを意味します。

しかし、Twitterは返信を強要しません。LINEで返信がなかったら既読スルーという扱いになり傷つきますが、Twitterでつぶやいてリプライが来なかったとしても、それほど傷つきません。それは、ただのつぶやきだからです。同じように、LINEでご飯に誘って断られたら傷つきますが、Twitterで「ゆる募」する限りは「あくまでもこれはゆるい募集である」という免罪符があるため傷つかないのです。

このように、相手に返信を強制せずに、たまにリプライやいいねがつくというような交流の手法によって、自分の存在を軽んじられ傷つくというのを回避できる設計になっているのです。
(公開アカウントだと、クラスの人気者はものすごい量のいいねがつくけど、ぼっちにはつかない、というようなつぶやきを見たこともあり、人気という戦闘力の可視化を防ぐためにも鍵アカにするのかもしれません。)

ということで、若年層がLINEではなくTwitterでコミュニケーションを取る最大の理由は、返信を強制するLINEではなくつぶやきツールであるTwitterを使うことで、傷つことを避けるためではないかと思います。

インターネットサービスの多くは、何かを得るためというよりは何かを失わないために設計されているものがマジョリティになるのかもしれません。
以前も書きましたが、食べログは美味しい店を積極的に探すというよりは、ハズレの店をひかないようにするサービス食べログは美味しい店を積極的に探すというよりは、ハズレの店をひかないようにするサービスだと思うのです。

Appstoreのフィーチャー枠に載って、ダウンロードを伸ばす方法。

アプリPRとして一番手っ取り早い方法は、Appstoreのフィーチャー枠に載ってAppleにおすすめしてもらうことです。ここでは、Appstoreのフィーチャー枠に載るための手法を解説します。

ちなみに、先日うちでリリースした「こんな桃太郎はイヤだ」というアプリがAppleのフィーチャー枠に掲載されたのですが、フィーチャー枠に載る前と載る後ではどのくらいアプリへのインプレッションが違うかというと、このくらい変わります。



ちなみに、この場合のフィーチャー枠の掲載場所は以下にエリアになります。

トップ>カテゴリ>ゲーム>アドベンチャー>新規アプリ3つめ
トップ>カテゴリ>ゲーム>シミュレーション>新規アプリ3つめ

こんな桃太郎はイヤだ


掲載されるためには一定のダウンロード数が必要&1か月近く掲載される

Appストアのフィーチャー枠に掲載されるためには、そもそも一定のダウンロード数が必要と思われます。「こんな桃太郎はイヤだ」がAppストアのフィーチャー枠に掲載されたのは、プレスリリースがとんとん拍子にメディアに掲載され、LINEのおもしろネタニュースのトップにキュレーションされLINEのおもしろネタニュースのトップにキュレーションされ、LINE砲によりダウンロード数が増加した翌日でした。

そして、一度掲載されると1か月近く掲載され続けました。しかし、一般のアプリで1日に1,000以上のダウンロードを稼ぐのは至難の業ですが、上手い具合にアプリのリリースからこの波に乗る方法があります。

アプリリリース初日が大切!ダウンロード数を最大化しよう

ヒントは、冒頭に掲載したインプレッションのグラフにあります。アプリをリリースした初日に、少しインプレッションが増えていることが分かります。実は、たいていのアプリは多かれ少なかれリリース初日に少しだけフィーチャーされているものと思われます。この場合の初日における掲載箇所は以下のエリアになります。

トップ>カテゴリ>ゲーム>アドベンチャー>無料>一覧に並ぶ
トップ>カテゴリ>ゲーム>シミュレーション>無料>一覧に並ぶ



このリリース初日の少しインプレッションが増えている状態で、ダウンロード数を少しでも稼ぐことが出来れば、ひとつ上の階層のフィーチャー枠に取り上げられる可能性が増えます。
ダウンロード数を増やすには、以下の施策が考えられます。

・予約トップ10への掲載

特にゲームアプリに対して有効ですが、これで数十ダウンロード~数百ダウンロードは稼ぐことが出来ます。

・Twitterや知り合いへの告知

これが積みあがると意外とバカにできないダウンロード数になります。これで数十ダウンロードは稼ぐことが出来るでしょう。

・リリース初日にプレスリリースを配信

プレスリリースを配信すると、早い媒体は即日中にプレスリリース記事を配信してくれます。プレスリリースの配信を効果的に行う方法はこちらの記事をご覧ください。

LINEニュースTOPに掲載される、プレスリリースの送り方

ということで、初日にダウンロード数を積み上げることにより、ワンランク上のフィーチャー枠への掲載確率を高めることが出来ます。

アイコンとアプリ名だけで勝負できる状態になっているか

もう一点大事なのは、リリース初日に上記のエリアに並んだ際に、アプリのアイコンとタイトルだけで勝負する必要があるということです。この時点で、ほかのアプリよりもクリック率やDL率が良ければ、そのままフィーチャー枠に昇格出来る可能性が高まります。

アイコンとアプリ名が並んだ時に、ほかのアプリに負けずにクリックしたくなるアイコンにすることが大事でしょう。おすすめは、アプリの特徴をアイコンの中に入れてしまうことです。例えば、脱出ゲームであれば、アイコンに脱出などと文字を入れてしまっても良いかもしれません。アイコンとアプリタイトルで一発でアプリの特徴が伝わる状況になっていることが重要です。

そして、逆にこれが出来ていなければ、フィーチャー枠に取り上げられたりランキング入りしたとしても、すぐにランキングが下がっていくことになります。

ということで、Appstoreのフィーチャー枠に載って、ダウンロード数を伸ばす方法を解説してみました。そのほかの方法としては、Appstoreにフィーチャーをお願いするという手法もあるようです。

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Appstoreで、さらにダウンロードを伸ばすASOの運用法

前回「Appstoreでダウンロードを10倍にするASO」で、基本的なAppstoreのASOをご紹介したのですが、今回は一度ASOでアクセスを最適化下後に、さらにダウンロード数を伸ばすASOの方法をご紹介します。

SearchManを使って、キーワードのランキングを確認しよう

まずは、現在アプリが、各キーワードにおいて何位の表示順にいるかを確認する必要があります。こちらのWEBツールを使って、自社のアプリが現在各キーワードにおいて何位にランクしているかを確認しましょう。

SearchMan
https://searchman.com/

ちなみに、キーワード検索できるツールといえば「App Annie」さんもあるのですが、キーワードの網羅と正確性でこちらのツールのほうが上なような気がします。

そして検索ワードから自社のアプリを検索して「キーワード詳細」を見ると、このように各ワードが何位にランクインしているかが一目で分かります。


流入の見込みのあるワードを確認

このグラフの下には、キーワードの一覧表があります。ここのKEIに注目をしてほしいのですが、簡単に説明すると数値が大きければ大きいほど「割と検索されている割には、アプリヒット数が少ない」ということです。
(正確には、アプリの検索回数を取得できないため、キーワードを含むアプリ数を検索回数としてカウントしているのであくまでも推定値になります。)
ですので、このキーワード一覧のうち、KEIが大きい割には検索順位が少ないワードを探し出し、そのワードに対してASOを最適化してみると良いでしょう。

競合アプリのワードも確認

また、SearchManでは競合アプリのキーワード順位も確認できるため、競合と思われるアプリのワードの順位やKEIを確認し、見込みがありそうなワードを組み込んだり、逆に競合で使われているワードを外すなどの対応も可能です。

このキーワードの需要ギャップを見ながら、主軸と思われるキーワードを入れ替え、キーワードの入れ替えを行った結果、Appアナリティクスにてアプリのインプレッション数の推移と突合して、キーワードの効果を推測していきます。
(キーワードを入れ替えた結果、アプリのインプレッション数の閲覧数が増えていれば、検索経由の流入が増えていることになります。)

ちなみに全く関係ありませんが放置ゲーム「リア充絶滅しろ!」をこのツールで見ると「おたく 出会い」のKEY数が4.2Kと異常に高い数値です。試しにGoogleで「おたく」と入力すると、サジェストワードの2トップが「オタク 婚活」「オタク 街コン」であったため、おたく専門マッチングアプリなどがあったら、ニッチな市場を狙えるのかもしれません。

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Appstoreでダウンロードを10倍にするASO

Appstoreで、ダウロードを増やす方法を知り合いに伝授した結果、1日10ダウンロード前後だったのが100ダウンロード前後まで伸びたというお知らせをもらいました。

▼ASOでダウンロードが10倍に伸びたアプリ
Doodle Maker – 写真にお絵描き&イラスト 子供 教育 落書きアプリ –

ということで、Appstoreでダウンロードを10倍に増やす方法をご紹介します。

ASO基本の方法

まず、アプリのタイトルのつけ方なのどの基本のやり方はこちらをご覧ください。こちらのブログのやり方で、基本の方法が網羅されています。

ダウンロード数を10倍にした最強ASOテクニック!App Store攻略のための「タイトル」「キーワード」etc…の作り方

上記をふまえた上に、さらにダウンロードを増やす方法をご紹介します。ちなみに、ダウンロードを増やすには、以下の係数が関わってきます。

インプレッション×プロダクトページ閲覧数×ダウンロード数

インプレッションは、検索された際などに自社のアプリが表示された回数で、プロダクトページ閲覧数は実際にアプリの詳細を見られた回数、ダウンロード数はiTunes Connect上はAppユニット数と表示されますがダウンロード数のことです。

インプレッションを増やすにはASOやプロモーションが必要で、プロダクトページ閲覧数やダウンロード数を増やすにはアイコンやスクリーンショットの最適化が必要です。
iTunesConnectのAppアナリティクスで各指標のユニークデバイス数が取得出来るので、上記の割合を算出すれば、どこの係数を上げればどのくらいダウンロード数が増えるか予測がつきます。(ダウンロード率=ダウンロード数÷プロダクトページ閲覧数が悪い場合は、スクリーンショットや説明文の改善の余地があるということになります。)

今回は、インプレッションを増やすことを中心に何点かコツを紹介します。ちなみに、うちのアプリにて、ASO施策を実施した結果、このようにインプレッションが10~15倍になりました。

ASO

インプレッションを増やす方法その1:強そうな検索ワードを文頭に持ってくる

上記のブログでも、アプリ名に検索ワードおよび、サジェスションに表示されるキーワードを組み合わせて入れることが推奨されています。例えばお天気アプリ「ニコニコ天気(仮)」があったとしましょう。試しにAppstoreに天気を入れてみると、このようなサジェスションが表示されます。
  • 天気
  • 天気予報
  • 天気予報 無料
  • 天気予報 よく当たる
  • 天気予報 うぇざーにゅーす
  • 天気予報 ウェザーニュース
  • 天気予報 気象庁
  • 天気予報 服装
ここから検索回数が多そうなワードを組み合わせると

ニコニコ天気(仮)- 無料の天気予報

のようなアプリ名になります。しかし「天気予報」からの流入が少しでも欲しければ、その単語を文頭に持ってきた方が評価が高くなるのです。ということは、ASO的に強いアプリ名は、このようになります。

天気予報を無料で – ニコニコ天気(仮)

有名どころのアプリや、Appstore以外からの流入がある程度ある場合は、アプリ名を文頭にした方が良いと思いますが、ASOに完全に注力するのであれば、いっそのこと強いワードを文頭に持ってきてみましょう。
(ちなみに最強の複合キーワードであった「無料」は最近使えなくなり、リジェクト対象となります。)
4/11追記 文頭に持ってきていたワードのランキングが急に下がるという現象があったため、ロジックが現在は調整されている可能性があります。

インプレッションを増やす方法その2:Appstoreはおバカ(形態素解析出来ない)ことを念頭に置く

形態素解析とは、文章を単語などの最小単位に切り分ける技術です。Googleなどの検索エンジンでは当たり前に使われている技術ですが、Appstoreの検索はこれが非常に弱いようなのです。
形態素解析出来ないということは、以下の2つの点に気を付けなければなりません。

1 キーワードに表記ぶれを入力する際には、ユーザーが検索するフレーズ全体を入れる

キーワードに表記ぶれを考えて入力する方法は上記のブログにもあります。しかし、表記ぶれを入力する場合はユーザーが検索すると思われるフレーズ全体を入れる必要があります。

例えば、放置ゲームを作ったとして、キーワードに「放置」と「ゲーム」という単語をひとつづつ入力したとしても「放置ゲーム」と判断してくれません。ゆえに、キーワードには「放置ゲーム」とくっつけて入れる必要があるのです。

そして、この法則はアプリタイトルでも注意が必要なポイントになります。以下は実際のアプリにつけてみたタイトルです。

A おすすめアプリや人気の無料ゲームを聞ける【アプリ名】

B おすすめ無料ゲームや人気のアプリを聞ける【アプリ名】

これを見ると、単語を入れ替えているだけで大差ないように見えますが「無料ゲーム」というワードからインプレッションが発生するのはAのタイトルなのです。
なぜかというと、Aは「無料ゲーム」が単体の単語として認識されますが、Bは「おすすめ無料ゲーム」というフレーズで認識されるからです。ゆえに、最も強いワードの周辺には名詞や形容詞を繋げずに「や」とか「の」を入れて、ひとつの単語として認識させる必要があるのです。

インプレッションを増やす方法その3:キーワード選定で迷ったら、Google検索を使おう

アプリタイトルに含める主要キーワードを決める時、検索ボリュームを調べたい時があります。例えば「乙女ゲーム」と「恋愛ゲーム」、どちらを入れるべきか迷った時などです。その場合はGoogle検索を使い、検索ボリュームの多いほうをメインキーワードに据えると良いと思います。
さらに、検索ボリュームをGoogleで調べるのはもう一つ別の理由があります。Googleからのアプリ検索の流入を狙うためです。恋愛ゲームと検索すると、このようにアプリ一覧が出てきます。

app

このGoogleからの検索流入が割と大きい上に、アプリのインストールまで至りやすいのです。うちの出しているアプリの場合は、ここからの流入が1~2割を占めています。

そして、このGoogleのアプリ検索にアプリが表示されるまでには1~2週間のタイムラグがあるので、いったん名前が定着したら頻繁に名前を変えないほうが良いでしょう。

ということで、アプリのダウンロード数を10倍に伸ばす方法でした。

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高齢者における情報格差(デジタルデバイド)の問題

おばあちゃんたちは、ググれないという当たり前の事実

日中に地元のカフェに行くと、おばあちゃんやおじいちゃんたちが集って盛り上がっています。先日こんな会話を聞いてハッとしました。

おばあちゃんA「この後、カラオケに行こうかねえ」
おばあちゃんB「あんた、カラオケたって、どこにあるのよ」
おばあちゃんA「駅前歩いてれば、見つかるでしょうよ」

このやり取りを聞いた時に、ハッとしました。私たちは、日常、何処かに行きたいと思ったら呼吸をするがごとくググるわけです。あまりにも自然にググることが日常生活にあるために「そうか、おばあちゃんは検索できないんだ。」という当たり前の事実に、その時リアルに遭遇した気がしたのでした。

この「ググれない」ことに関する不利益を考えると、こんなことがあります。

1.行きたい場所がどこにあるか分からない。
2.行きたい場所への行き方が分からない。
3.買いたいモノをどこで買えるか分からない。
4.買いたいモノの価格や品質の比較が出来ない。

このうち、1〜3までは出来ることの範囲が狭くなるだけです。カラオケに行きたい場合は、自分が知っている範囲にあるカラオケ屋を探すことになります。もしくは、周りに人がいれば、その人に聞くことになります。
問題は4.の「買いたいモノの価格や品質の比較が出来ない。」です。今の時代、何かを購入する時はネットで検索して口コミなどを読み、それが適正価格で品質が担保されているのかを調べます。しかし、ググれない場合はそれが出来ないので、商品提供側の言い分を信じるか、もしくは周りに使ったことがある人がいれば、その人に聞くということになります。
ということは、商品提供側の手練手管が上手で悪意がある場合は、高齢者が不利益を被る温床になり得るということになります。
先日、PCデポにおいてデジタル端末のサポート支援に、高額の契約解除料が付帯されていた問題が発生しました。この場合も、自分で検索出来るリテラシーがあれば、お店の契約書を見た上で金額やサポート内容が適正なのかを調べられるわけです。
(PCデポ問題の顛末については、こちらの記事に詳しく書かれています。契約をしてしまった方は、認知症を患われていたそうで、この点もことを深刻にしています。)

PCデポ 高額解除料問題 大炎上の経緯とその背景
http://bylines.news.yahoo.co.jp/yoppy/20160823-00061403/

高齢者は、一度手に入れた情報をアップデートしづらい

さらにもう一点、高齢者の方に見られる傾向が問題をややこしくしている気がします。それは、一度手に入れた情報をなかなか更新しないということです。
駅前に、古くからやっている喫茶店があり、1日中高齢者の方々で賑わっていました。駅周りのいくつかの喫茶店は、高齢者の方々が毎日のように集い「そこに行けば、誰かしら顔見知りがいる」というコミュニティになっています。

その喫茶店は駅間の再開発のあおりを受けて閉店し、代わりにチェーン店のパン屋がオープンしました。店内には簡単なイートイン施設もありますが、喫茶店のように潤沢な座席数はありません。しかしパン屋のオープン後、喫茶店時代と同じく高齢者の方々が、イートインスペースに集っていたのです。そして、自分の親も含めですが、その店舗をパン屋とは決して呼ばず「喫茶店」と言い続けていました。

高額の治療器が飛ぶように売れていく理由

買いたいモノの価格や品質の比較が出来ず、一度手に入れた情報を更新しないということは、商品を販売する事業者側にとっては都合が良く、そういった傾向を利用して商品を販売しようとする企業もいます。高齢者を商店街の空きスペースなどに集めて行う体験販売などです。
家の近所に高圧電位治療器の体験店舗があります。「高圧電位治療器」という名前に聞き覚えが薄いのは、その商品の多くがこのような体験店舗にて高齢者向けに販売されているためと思われます。
体験の仕組みは、10分〜20分程度、高圧電位治療器を無料で何回も体験できるというものです。その体験店舗は、毎日一定の来場者数が来なければ閉店してしまうので、お友達を誘ってほしいと口コミでの集客を行います。そして、その過程で治療器を気に入ったら購入してほしいというものです。もちろん、治療器は高額で1台70万円程度します。
この体験店舗が大当たりしたようで、毎日200人以上の人たちが訪れていました。最近では人数が増えてきたので会場を駅前に移し、今でも毎日300人以上の人たちが訪れ、治療器も順調に売れていると聞きます。

一度私も訪れてみたのですが、良い悪いは別としてその手法は見事でした。治療器を体験するには、自分の名前を書いて提出する必要があります。会場にいる専任の販売員は、すべての来場者の名前を記憶しており、20名ほどが治療器を体験している間、来場者の名前を呼びかけながら、その治療器がいかに効果的であるかということをアピールしていくのです。
会場はさながら学校のようになっており、来場者は販売員の問いかけに答えて笑いも起こるなど、一種のコミュニティが形成されていました。販売員の胸元には「よっちゃん(仮称)」というネームプレートがついていて、みんな販売員のことをニックネームで呼びます。

ちなみに、Wikipediaによると「高圧電位治療器」の効能としては、頭痛、肩こり、不眠、慢性便秘の寛解のみであるとあります。

日本では認証基準に適合する製品に関しては医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(薬事法)により、頭痛・肩こり・不眠症や慢性便秘の寛解のみが効能として認められている
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9B%BB%E4%BD%8D%E6%B2%BB%E7%99%82%E5%99%A8

しかし、想定できることではありますが、実際の会場ではもっとたくさんの効能がアピールされていました。このウィキペディアにもありますが、血液がサラサラになるとか、高血圧や心臓病にも効果があるなどです。さらには、来場者の方々が「目が見えやすくなった」とか「杖を使わないと歩けなかったけれど歩けるようになった」と口コミでアピールもしています。(これは、おそらくプラセボと同じ効果なのだろうなと思うのですが。)
いずれにせよ、会場で販売員の発言を録音したら、薬事法に抵触するのではないかという気がします。

ちなみにこのエリアに住む65歳〜89歳までのお年寄りの人口を割り出してみたところ約5万4千人でした。1日の来場者数が350人とすると1か月の述べ来場者数は1万500人。1人あたり月に3回通っているとすると、3,500人の人たちが月あたりのユニークユーザーになります。これは65歳〜89歳までの地域のお年寄りの人口割合に対して6.5%という高い数値になります。

そして、うちの親にAmazonのページを見せながら「高圧電位治療器」は家庭用であれば1万円台から買えることを説明したのですが、全く聞き入れてもらえませんでした。その時に印象的だったのが「よっちゃん(販売員)のところの商品は全然違うんだよ」と、販売員に対して絶大な信頼を寄せていたことです。

結局のところ、高圧電位治療器を購入してる顧客が何に価値を感じていたのかと言えば、それは販売会場というコミュニティにおける日々のコミュニケーションです。販売員のトークをお客さんである来場者たちとともに楽しむという、一種のイベントを楽しんでいたのです。その延長線上として、所得に余裕がある人は高額の治療器を購入していました。(そして、購入した治療器が自宅にあるのにも関わらず、会場に通い続けました。)

つまるところ、高齢者における情報格差を解消するための入り口に、インターネットは立てないのかもしれません。高齢者に対して、まずコミュニケーションを図って「この人(やサービス)が言うことは信頼できる」という確証を得てもらい、それを横に口コミしてもらう必要があるのです。つまりは、この問題を根本的に解決しようとすると、全国に講習会場を開くといったリアルな場づくりから始める必要があるのかもしれません。

チャットで簡単にスマホの使い方を聞けるアプリ

とりあえず今現在出来る何かをしようと考え、基本的なスマートフォンの使い方をiPhoneで質問出来るというチャットアプリをリリースすることにしました。チャットで使い方や気になることを質問すると、LINEのようなチャット画面で返答が来るという仕組みです。 総務省が平成26年に発表した資料(平成26年情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書※1)によると、60代のスマートフォン所有率は平成24年の4.7パーセントから平成26年には18.3パーセントまで上昇しています。スマホを使っている時点で、割合リテラシーが高い方々かとは思いますが、スマートフォンやインターネットについて気になることを何でも質問してもらえたらという気持ちです。
冒頭でPCデポの高額解約金の問題についても記述しましたが、デジタル機器やインターネットサービスの購入や契約についての疑問などにもお答え出来たらと思っています。

そして、このブログにも書きましたが、高齢者の方にはインターネットでいくら発信してもご本人には届きません。どうぞお母様やお父様、ご親戚の方は近所の方々など、iPhoneを使われている方がいらっしゃったら、このアプリのことを教えてあげてもらえると嬉しいです。

「スマホお悩み質問アプリfor iPhone」
▼紹介サイト
http://iphonesos.jp/
▼アプリダウンロードページ
https://appsto.re/jp/bv8Icb.i

ポケモンGOの次に、AR化されそうな人気ゲームを調べてみた

社会現象化しているポケモンGOですが、この成功を受けて人気のゲームタイトルが続々とAR化されそうです。ということで、AR向けのスマホゲームとして移植されそうなゲームタイトルを調べてみました。

カメラで霊を封印するホラーゲーム「零」シリーズ

12249428924903252c4310b出典:http://matome.naver.jp/odai/2133006840490598401/2133009074491549803
主人公は射影機(しゃえいき)という特殊なカメラで霊を封印する


第1作目が2001年にテクモ(現コーエーテクモゲームス)からPS2にて発売されたホラーゲームシリーズです。主人公は、屋敷を探索しながら幽霊を写すことができる特殊なカメラを使ってヒントを集めていき、カメラで撮影することによって霊を封印します。シリーズの累計発売本数は130万本となっており、ARにマッチした世界観と言えるでしょう。
もしAR化された場合は、街に出現する霊をカメラを使って封印していくという仕組みになりそうですが、この後に続く「デッド・ライジング」とともに、ホラーゲーム特有のある問題があります。

ゾンビを次から次へとなぎ倒す「デッド・ライジング」

wall_1024_14出典:http://www.capcom.co.jp/deadrising/main.html
大量のゾンビをなぎ倒すのが快感だという声も

2006年にXbox 360用のゲームとして第1作目が発売され、今までにシリーズ3作品が発売されている人気タイトルです。全シリーズ通して、街中にゾンビが大量発生するという設定の中、ショッピングモールなどの隔離された場所に主人公たちが閉じ込められるというストーリーになっています。特徴的なのが、レベルが上がっていくと主人公がかなり強くなるという点で、ショットガンなどの銃器で敵を狙い撃ちするFPS的な要素があったり、車やバイクなどに乗ってゾンビを轢き殺すタイムアタック的なミニゲームがついていたりします。
もしAR化された場合は、街中に溢れるゾンビや、街角からそっと覗くゾンビをショットガンで狙うなどの世界観が考えられます。

しかし、ホラーゲームについてはARゲーム化しにくい特有の事情があります。ホラーゲームは、おどろどろしい世界観があって初めて成り立つものです。目の前に霊やゾンビが出現しているのに、その周辺を近所のおばちゃんが何食わぬ顔で歩いていたら、雰囲気がぶち壊しになります。ということを考えると、この辺りの「ホラー系AR」については、USJなどのグローズドな環境で行うのが良いのかと思います。実際USJではハロウィンホラーナイトという名でゾンビを徘徊させるイベントや、バイオハザードなどのアトラクションも行っており、親和性が高そうです。
逆にエリアを限定しないのであれば、ソーシャルゲームで流行した「ゾンビファーム」系のゲームのように、デフォルメしたゾンビたちを登場させるなどの工夫が必要でしょう。

恋愛シミュレーションゲーム「ラブプラス」

514750NPSAL出典:amazon
デートスポットを増やしていくシステムも搭載

2009年にコナミデジタルエンタテインメントから、ニンテンドーDS向けに第1作が発売された恋愛シミュレーションゲームです。恋愛シミュレーションゲームといえば、意中の相手とデートを重ねながら好感度を上げるプロセスが欠かせません。好感度が上がると、特定のイベントが発生するのも楽しみの一つです。もしAR化された場合は、意中の相手と実際にデートスポットに出かけることが出来て、限定のイベントが見られるというような仕掛けが想像できます。「ラブプラス」ではゲーム内にデートスポットを増やす機能が入っていたようなので、実際にデートスポットに訪れると限定イベントが起こるというのは親和性が高いように思います。

お気に入りのペットとお出かけ「どこでも一緒」

8tnu010000021j76 出典:http://www.jp.playstation.com/dokodemoissyo/index.html
ポケットステーションという持ち歩き専用のモバイル端末も発売された

1999年にソニー・コンピュータエンタテインメントから発売されたPlayStation用ゲームです。ネコのトロなど、動物のキャラクターたちとのコミュニケーションを楽しむゲームです。ポケットステーションという専用の持ち歩き用のモバイル端末に入れて一緒にお出かけをすることが出来ます。実際にAR化された場合は、スマホの中で一緒にお出かけをし、外出先で記念撮影が出来るなどの機能が考えられます。基本的には「仮想の誰か」を現実に投影するという点で恋愛シミュレーションゲームと同じカテゴリになります。

素材を集めて合成する錬金術「アトリエ」シリーズ

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出典:http://www.jp.playstation.com/software/title/jp0103npjj00121_000000000000000001.html
素材を集取し、合成して錬金術を行う

1997年に発売された「マリーのアトリエ」など、一人前の錬金術士を目指す主人公が、いろいろな素材を集めて合成していくゲーム「アトリエシリーズ」です。この「収集」と「合成」というキーワードが一番ARに向いているゲームシステムのように思います。(「ポケモンGO」も収集のゲームですね。)実際にAR化された場合は、錬金術に使う素材を街に収集しに出かけ、合成をして錬金術のレベルを上げていくというシステムが想像できます。

おそらく今後ARのスマホゲームで最も多くなるのは、この収集系のゲームになるのではないかと思います。
レストラン経営系のゲームは、スマホのアプリゲームでも人気のジャンルですが、食材を各地に収集しに行くというシステムは親和性が高い機能です。
ただ、収集されるアイテムの数が限定される場合は、汎用性が低くなるのであまり向きません。例えば「ドラゴンボール」は7個しかボールが存在しないため、入手が非常に困難になります。「ドラゴンボール」など個数が限定される場合も、先ほどのホラーゲームと同様にUSJなどのクローズドな環境で行うアトラクションには向いていると言えるでしょう。

リアルAR人狼

これは既存ゲームタイトルの移植というわけではないですが、人狼のようにリアルで行うテーブルゲーム的なゲームも、ARに向いているかもしれません。例えば人狼はプレイヤーの中に潜んでいる人狼を見つけ出すゲームですが、プレイヤーには与えられた役があり、占い師の役が与えられた人はプレイヤーが人狼かどうかを見破ることができます。これをARで行って、人狼であった人が実際に人狼の顔に変化するなどしたら面白いかもしれません。
リアルボードゲームもARの演出によってさらに楽しくなる可能性があります。

ARを使ったゲームの種類まとめ

ここまでARの活用でスマホに移植されそうなゲームタイトルを挙げてみましたが、基本的にARの活用は以下のパターンに分けることができそうです。
  • 探索して攻撃(ホラーゲームやFPS)
  • 仮想キャラと時間を共有(恋愛ゲーム、どこでも一緒)
  • 収集する(ポケモンGO、アトリエシリーズ)
  • 特定の場所でイベント(ポケモンGO、恋愛ゲーム)
このARを活用した基本のパターンに、さらにゲームシステムが乗っかってきます。例えばポケモンGOであれば、このよう感じです。

▼ARの活用
  • 収集する(ポケモンを収集)
  • 特定の場所でイベント(ジムでポケモンを戦わせる、ポケスポット)
▼乗っかってくるゲームシステム
  • 強化する(ポケモンの強化)
  • 合成する(ポケモンの合成)
ということで、しばらくは収集する系のARを活用したゲームのリリースが相次ぐのではないでしょうか。そして、同様にホラー系ARなど世界観を重視したAR系のゲームアトラクションが、半年以内にUSJさんで開催されるような気がします。

ポケモンGOに見る、テクノロジーよりもコンテンツファーストな件

海外で先行リリースし、日本でのリリースがまだかまだかと言われていたポケモンGOが本日リリースされました。既に任天堂の株価急騰がYahoo!トピックスを飾っており、日本でも社会現象になることは間違いなさそうです。

今回の件を見ていて思うのが、テクノロジーが流行してブレイクスルーする時は、テクノロジーファーストではなくて、コンテンツファーストであるということです。

ポケモンGOは現実世界のマップとリンクし、目の前の現実に現れるポケモンをゲットするというAR(拡張現実)を使ったアプリです。ARといえば、テクノロジーのトレンドワードとしてAI(人口知能)なみに聞かれる言葉ですが、これまでもARを使ったサービスはけっこうあったように思います。ARを利用したアプリとして最も有名だったのはセカイカメラですが、残念ながら少し前にサービスを終了しています。これはセカイカメラが、ARというテクノロジーの活用のほうにに重きを置いていたからではないかと思います。

今回ポケモンGOの大ヒットについては、ポケモンという絶対的なコンテンツが存在しており「冒険をしてポケモンをゲットしにいく」というコンテンツの普遍的なテーマに、ARというテクノロジーがマッチしたからこその爆発的な普及に繋がっているのだと思います。何かのテクノロジーが爆発的に普及する時は、テクノロジーそのものではなくコンテンツやユーザーの課題、顕在化しているニーズが伴う時に起こるというシンプルな事実を意外と忘れがちです。

よく用いられる例えですが、ハードの普及はエロとセットになっており、VHSデッキの普及も家でエロビデオを観たかったせいというのがあります。これもエロという強いコンテンツと、家でこっそり観たいというユーザーのニーズがマッチしたために爆発的に広まったのです。

ということで、今も昔もこれからも、一番力を持っているのはコンテンツなんだと思うんですね。2010年前後はプラットフォーマーの時代などと言われて、プラットフォーム(場)を支配した側が一番強いと言われていましたが、プラットフォームが乱立した今となっては、やはりコンテンツイズキングだと言われています。

ということで、思考の順番は、コンテンツやユーザーのニーズから始まり、それにマッチしたテクノロジーがあるか、という順番なのではないかと思います。

UIがどうでも良い場合だってある

 

uiux

UIは道具にすぎない

いきなり寒くなってきました。巷ではUI・UXという単語が流行して久しいですが、今いちど定義を整理すると、
UX→ユーザーが得られるモノ、体験
UI→UXを実現するための設計図

だと思います。つまり、UIはツールですね。UXがお味噌汁だとしたら、UIは包丁とまな板とお椀とお箸で、コンテンツがお味噌とダシと具です。

UXが嵐のライブだとしたら、UIはライブ会場とチケットと物販エリアで、コンテンツは嵐のメンバーの歌や踊りです。

UXが・・・、ってもういいですかね。

ちなみに、こちらのUXのためのUIデザインが非常に参考になります。

で、本題なのですが場合によっては、ほとんどUIとかがどうでも良い場合があります。例えば先ほど出てきた嵐のライブでUI(ライブ会場)がすごく悪かったとします。ライブ会場がもしも、近所の小学校の体育館だったらどうでしょうか?別にファン的にはどっちでも良いですよね。

なぜかというと、ファンにとって大切なのは、そこに生身の嵐が存在していることだからです。つまり、コンテンツへの熱量が超高い場合はUIなんて、どうだって良かったりします。

その最先端を走るのがエロ動画です。エロ動画を見たいと思う欲求は、とても熱量の高い欲求です。そしてエロ動画サイトの多くは、サイトを立ち上げても入口か分からないくらいUIが最悪です。むしろ、サイトの作り手がアフィリエイトで儲けるためにわざとUIを悪くしています。
それでもエロ動画を見たいので、頑張って入口を探すわけです。このようにコンテンツへの熱量によっては、ほとんどUIがいらない場合もあります。

UIが必須なのは、三位一体のとき

逆に、UIが必須の場合もあります。UIとUXとコンテンツ(あるいはソリューション)が一体になっている場合です。例えばLINEです。LINEはメッセージングというソリューションであり、友達と気軽に言葉やスタンプをやりとりするというUXを実現するために、使いやすいUIが備わっているのです。

このようにコンテンツ(あるいはソリューション)×UX×UIが三位一体となっている場合は、UIそのものがサービスの一部になっているので、外せない要素になります。

ちなみに先日
「UIとUXに超こだわったものを作りたい。アメリカのアプリで〇〇っていうのがあるんだけど、シャーっと画面が上から流れてきて、そういう物を作りたい。」

と、言っている人がいたのですが、これってUIの話しかしてないんですよね。

つまり、何の料理を作るか分からないけど、良い包丁を買おうって言っているのとニアリーで、
誰を呼ぶか分からないけど、とりあえずライブやるから良い会場押さえようって言っているのとニアリーで、
さらに言うと、、、ってもういいですかね。

ということで、UX・UXっていう話をしながら、UIの話になりがちだなっていうことでした。

良いプロダクトだけではダメ?「Path」2年半で1000万DLの背景

path

LINEは1億ダウンロードまで2年


家族や仲の良い友達だけでコミュニケーションを楽しむクローズドSNS「Path」が全世界でユーザー1000万を突破しているようです。
マネタイズに踏み切るようですが、このニュースを見て色々と複雑な気持ちになりました。

まず、1000万を超えるために2年と2カ月を要したということですが、これは現状の他サービスを比較すると明らかに遅いです。
以前にメインフレームコンピュータが出来てから今にいたるまでを年表でまとめてみたことがあります。


この年表によると、Facebookが一般に公開されてから5億人を突破するまでに僅か4年しかかかっていません。
スマートフォン発売以降はさらにこの流れが加速し、写真加工アプリのInstagramは1年で1000万ユーザー、LINEも1億人ユーザーに達するまでわずか2年です。

ねずみ算式の構造を備えたサービスか?


これは明らかにクローズドSNSの特性によるものです。「Path」は繋がれる友達数を50人に限定していました。つまり、1人入会した場合、そのユーザーがサービスに友だちを連れてこれる数は50人になります。しかし、Facebookは友達の数は無限であるため、1人入会してもその人の友達が多ければ数百人が入会してくれるかもしれません。
この構造的な特性により、クローズドSNSは成長率が普通のSNSに比べて当然鈍くなるのです。成長率の鈍さに気づいたPathは、50人に限定していた友達数を150人に拡大しました。
ここで大きな矛盾が生まれるのですが、クローズドSNSは「Facebook」などの繋がりすぎるSNSに嫌気がさした人たちが使いだしたものです。
気の置けない友人たちと心地よいコミュニケーションを図るためのソリューションであったのに、友達数を150人に拡大するということは、Facebookとなんら変わりないSNSになってしまったということです。

一連の現象を、Pathの構造上のデメリットより普及が遅かったと見ることも出来るのですが、果たしてどうなのでしょうか。普通に考えたら2年と2カ月で1000万ユーザーを抱えるってとても速いことですよね。逆に考えると、「Path」の普及が遅すぎたわけではなく、その他のサービスが早すぎたとも言えます。
コンピューターの歴史をもう一度見ると、デバイスやプラットフォームの普及までに要する時間がどんどん短くなっています。

つまり、マジョリティのサービスになるためには、良いプロダクトであるというだけでなくFacebookのように急速に拡大できる「ねずみ算」的構造を持っている必要があります。
変化のスピードが速すぎて淘汰される自然界の現象のようです。

それとともに、マーケットの変化も急激になっており、インターネット界隈のサービスはそれについていくのに必死ですし、むしろついていけない会社の方が多い。ソーシャルゲームも半年先のヒットは読めず、今までのセオリーに従ったゲームを開発していたらパズドラみたいな黒船が登場するという状況になっています。

いずれは製造業にも波及


この急激なスピードは、いずれ製造にも波及するでしょう。パソコンの普及に比べてスマートフォンの普及が早かったのは、OSが完成されていて、インターネット環境も整っていたからです。パソコンの時代は、ブロードバンドの整備とOS95の発売という通信インフラとデバイス側の条件が整うまで一般消費者に普及しづらい環境だったのです。

インフラとデバイスの条件が整って、デバイスの普及も一気に広がるようになった今日、次はこの急激なスピードはIT化を果たした製造にも波及することが想像できるのです。

良い製品を作っているだけではダメ。そういう時代がもう来ています。

iWatchでもたらされるコンテンツプロバイダーの憂鬱

iwatch

次の主流デバイスは、ウェアラブルになるか!?

AppleのiWatchなど、身につける系のいわゆるウェアラブルデバイスがどんどん登場しています。時計型で言うとAppleの「iWatch」、SAMSUNGの「Galaxy Gear」、メガネ型で言えばgoogleの「Google Glass」、井口尊仁さんの「Telepathy One」等です。

随分前からデバイスの主流は、ウェアラブルに移行すると言われていました。コンピューターの歴史を紐解くと、IBMが開発したメインフレームからパーソナルコンピュータへ、そしてノートパソコンからモバイルへとコンピューターはどんどん人間の体に近くなっているのです。そして次の主流は、身につけるウェアラブルデバイスであると言われています。(ちなみに、ウェアラブルの次は、脳に直接接続をするといSFチックな予想があったりします。)

このウェアラブルデバイスが普及して主流となった場合、コンテンツプロバイダー(以下CPと呼ぶ。SAP等も包括してCPと呼びます。)たちは激しい競争にさらされることになります。

iモードと蜜月だったコンテンツプロバイダ

日本のCPのはじまりは、1999年のiモードというプラットフォームの誕生からでした。iモード用にコンテンツを提供するCPが大量に登場し、他の通信キャリアも同様のプラットフォームを立ち上げ、市場はぐんぐん成長し、CPも次々と上場します。最終的には、5500億※1もの巨大市場となりました。

1999年以降の10年間は、日本の通信キャリアとCPにとってまさに蜜月の期間でみんなが幸せでした。全ては日本のモバイル市場がガラパゴっていた上に、夏野さんらのメンバーがiモードを立ち上げてくれたおかげです。日本ではモバイルコンテンツが隆盛していましたが、海外では皆無でした。

いつまでも続くと思われた平和な時間が流れた後、2007年にAppleの「iPhone」が発売となり、翌2008年にはgoogleの「Android」が発売となります。最初は「日本はガラケー文化が強いから、絶対スマートフォンなんて流行らないよ」というのが見方が大方でした。しかし、iPhone&Androidは爆発的に普及し、デバイスの主流になろうとしています。(てゆうかほとんどなっています。)

iモードを研究していたというAppleは「appストア」というアプリマーケットを開設。2009年には登録アプリケーションが10万本を突破、ダウンロード数は20億本を突破し、世界最大のコンテンツマーケットとして成長します。同様にAndroidも「googleplayストア」を開設し、現時点で世界のコンテンツのプラットフォームはこの2社にほぼ独占されています。

さて、市場を成長させてきた日本のCPはどうなったでしょうか。当然、キャリア手動のコンテンツマーケットのシェアはシュリンクするので、自動的にiPhone&Androidのマーケットに参入しようとします。それでは、5500億のコンテンツ市場のシェアは、そのままスマートフォンのマーケットに移動したのでしょうか。

プラットフォーマーが変える、ゲームのルール

こちらのブログによると、全世界の4大アプリストアの第1四半期における総売上高は、22億ドル(約2,180億円)だそうです。“全世界の売上高”で、です。

調査会社Canalysの発表によると、「App Store」「Google Play」「Windows Phone Store」「BlackBerry World 」の4大アプリストアの第1四半期における総売上高は、22億ドル(約約2,180億円)。アプリのダウンロード総数は、134億本にのぼったとのことです。

明らかにキャリア手動のプラットフォームに比べて、売上がシュリンクしてしまっています。今までCPという業種で会社を運営してきたのに、スマートフォンの普及により、明らかに食えなくなっているCPが存在するということです。

なぜ、このような現象が起きるかといえば、App Store&Google Playのストアが、基本が無料アプリだからです。(有料アプリのシェアは小さく、年々シュリンクしています。)無料が前提であれば、フリーミアム課金をするか、広告で収益を上げるしかありませんが、アプリは全世界で100万本以上存在するので、広告配信で潤沢な収益を上げることが難しいことは容易に想像できます。

キャリア手動のプラットフォームは、「300円前後の有料モデルが前提」というルールでした。そして、ユーザーは「モバイルの情報サイトにはお金を払うことが当たり前」という習慣を埋め込まれていたので課金に抵抗がなく、市場はぐんぐん成長したのです。

新しく登場したプラットフォーマーは、そのゲームのルールを変えてしまいました。CPも、キャリア手動のプラットフォームで培ったノウハウが生きず(むしろ邪魔になったくらいでしょう)、全員が0地点に戻ってしまったのです。

appstoreの登場からまだ6年しか経っていませんが、ウェアラブルデバイスが普及すると、またもプラットフォームのルールが変わる可能性があります。極端な話、シェアを取ったデバイスのプラットフォーマーが「コンテンツのマーケットストアはやりません」と宣言したら、非常に辛いことになるのです。

ただ、ゲームのルールが変わったことにより、もたらされた恩恵というものもあります。例えば「CocoPPa」やカメラ系アプリなどのジャパニーズカワイイ系のアプリがダウンロード数を伸ばしていますが、これはマーケットが全世界対応というルールに代わったおかげです。

そして、世界のコミュニケーションプラットフォームになろうとしている「LINE」が生まれたのも、ルールが変わったおかげです。キャリア手動のプラットフォームでは基本的にHTMLベースの情報系コンテンツがほとんどでしたが、アプリに代わったおかげでより技術的に高度な動作が出来るコミュニケーションソリューションを作ることが出来たのです。
そもそも、キャリア手動だったら「無料メッセンジャーアプリ」というコンセプト自体が否定されていたしょう。

「Galaxy Gear」にLINEが標準搭載されることが発表されたり、「Google Glass」では「path」をはじめとする一部アプリケーションは既に稼働出来るようになっている等、いろいろ動きがあるようですが、各プラットフォームが、ゲームのルールをどう変えるかという点に注目したいと思います。
ネットの情報によると、「Google Glass」についてはアプリ内での課金を認めないのでは?というのもあるので、情勢はどんどん変わっていくような気がします。

最後に、どれだけルールが変わっても、すたれないサービスがあります。クックパッドです。クックパッドはフィーチャーフォンからスマートフォンに変わっても、ユーザーがスイッチしてくれた数少ないサービスの一つです。生活に密着していて、ユーザーが感情移入しているサービスは、デバイスが異なってもユーザーは必ずついてきてくれます。

そういう意味でいうと、本当にコモディティを脱してコンセプトの時代になったのだなと思うところです。

※1MCFの2010年度調査による。モバイルコマースも含めると1兆5千億ほど。

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