作成者別アーカイブ: toridesuyone

多チャネル化するアメリカの雑誌に見る、メディアのトレンド

note更新しました。
アメリカのメディアはすでにmagazineではなくbrandと表記されて多チャネル化されています。各メディアのトレンドを追ってみました。数千万もリーチする生物や地政学のカルチャー誌「National Geographic」がすごい。アメリカの知識階級はこういう一般教養に親しんでいるということ。

多チャネル化するアメリカの雑誌に見る、メディアのトレンドhttps://note.mu/media_labo/n/n03e11b0a3517

良いインタビューの条件は、愛情と理解。そして率直さ。

noteを更新しました。インタビューをするポイントのまとめ。事前に作ったシナリオにとらわれず、率直に聞きたいことをぶつけるのは大変難しい。普通の人は、相手が目の前にいたら忖度してしまう。ヨッピーさんのインタビューはすごい。。

・一番重要なポイントは、愛情と理解
・インタビュー対象者への事前調査は入念に
・インタビュー対象者における周辺ジャンルの知識(アーティストだったら音楽、映画監督だったら映画)も必須
・事前に作ったシナリオにとらわれずに臨機応変に
・自分や読者が聞きたいと思うことを率直に聞く

良いインタビューの条件は、愛情と理解。そして率直さ。

メディアのファンを醸成するために必須な「文脈=コンテクスト」とは?

noteを更新しました。
メディアは、取り扱う情報のセレクトによってメディアの文脈=コンテクストを作り上げ、読者がその文脈に共感できればメディアのファンになる。

メディアのファンを醸成するために必須な「文脈=コンテクスト」とは?

https://note.mu/media_labo/n/n434e5b582244

オンラインメディア、課金モデル成立のカギは「情報への熱量×プロによる情報提供の価値」

前回の記事が大変好評だったので、引き続き日経電子版とNewsPicksを例にオンラインメディアの課金モデルのカギについて考えてみました。

オンラインメディア、課金モデル成立のカギは「情報への熱量×プロによる情報提供の価値」
https://note.mu/media_labo/n/n434e5b582244

雑誌は30万部超えのプレジデント、デジタルは有料会員60万の日経電子版が圧勝。ビジネス誌クロニクル。

noteに投稿しました!
ビジネス誌7誌の発行部数分析に加えて、デジタル版にて躍進を続ける日経電子版の要因分析など、読み応え満載の8000字になっております!

雑誌は30万部超えのプレジデント、デジタルは有料会員60万の日経電子版が圧勝。ビジネス誌クロニクル。
https://note.mu/media_labo/n/n8e3cabc20b8d

「メディアのことがよく解るマガジン」をnoteで開始しました。


出版概況の解説から効果的なオウンドメディアまで。メディアのことがよく解る「メディアが解るマガジン」を立ち上げました!是非スキ&フォローよろしくお願いします。

第一回目は、アメリカのファッション誌「VOGUE(ヴォーグ)」のから見えるファッション誌の変遷についてです。

モデルからセレブの時代へ。インスタグラムの登場。「VOGUE(ヴォーグ)」に見る、ファッション誌の変遷
https://note.mu/media_labo/n/n7a3326d12e16

チームの心理的安全が一番!?パフォーマンスの高いチームの条件

”Googleがパフォーマンスの高いチームは何が違うのかを分析した結果、1番の違いはチーム内の「心理的安全」だった”というツイートが2万リツイート近くツイートされ、共感を呼んでいます。

https://twitter.com/WSakebi/status/1022482496363974658

私はこのツイートを見た時、最近、逆の主張を目にしたなあと思いました。
USJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)のマーケティングの責任者としてUSJを再生に導き、現在はマーケティングの精鋭集団「株式会社 刀」の代表をされている森岡毅さんの著書、「マーケティングとは「組織革命」である。」の一説です。

実際に、余力が出てきたらすぐに目的を引き上げて全員を“空っぽ”にしようとする私のスタイルは、会社業績という点ではUSJを未曽有の快進撃で再生させました。しかしながら“人間”はどう感じていたか?私自身の観察でも、それほど勝ちまくっているのに、絶好調の業績に見合わない“疲れ”が組織ににじみ出ていたように思います。私のようにジャングル出身の肉食動物には普通のやり方でも、もともと温厚な草食文化で育った人々には非常に厳しかったと思います。常に仕事が忙しく、誰もが“ストレッチ”されている状態が何年も続いていくからです。ついて来られずに会社を去った人もいましたし、ついて来てくれた人でも、常にほっとできない、楽ができない、成長し続けなければならないのは、正直しんどかったはずです。
しかしながら”人が緊張感なくラクに過ごせる組織”は遠からず滅びます。

前者のツイートでは、チームの心理的安全をうたっていますが、後者のエピソードでは「“人が緊張感なくラクに過ごせる組織”は遠からず滅びる、と一見真逆の主張をしているように見えます。
しかし、これを会社組織の内部からの圧と、会社組織の外部(市場)からの圧という2軸で整理すると、そう乖離した主張でもないのです。

これは、縦軸を外部(市場)からの圧、横軸を内部(組織)からの圧で整理したマトリックス図です。



外部(市場)からの圧というのは、競合が多いので競争が激しいとか、市場環境の変化が早いなどの市場からの圧力が強いことを意味します。内部(組織)からの圧というのは、実力主義・成果主義の文化が強かったり、体育会系で上司や先輩からの圧迫が強い、あるいは社内政治が横行しているなど、組織内部からの圧力が強いことを意味します。
これを4現象で整理するとこのような組織に分類されます。

■ハイストレスなジャングル
外部(市場)からの圧が高 /内部(組織)からの圧が高

外部(市場)からも内部(組織)からも圧力が高くかかる組織は「ハイストレスなジャングル」です。外にも敵、内にも敵なのでジャングルの中にいるように一瞬も息をぬく余裕がありません。人によっては、このような高ストレスな組織で生き残ることに快感を覚える人もいるでしょう。ハイストレスなジャングルの例としては人気の米国ドラマ「SUIT」に出てくる弁護士事務所が適当と思います。大手の弁護士で事務所でたくさんのクライアントを抱える企業ですが、常に顧客の争奪戦が起ったり買収を仕掛けられたりと外部からの圧が非常に高い状態です。その上、組織内部から裏切り者も出てきて、主人公たちは常にこの両方の圧に耐えながら対策を講じなければなりません。

■独裁国家
外部(市場)からの圧が弱 /内部(組織)からの圧が高

外部(市場)からの圧がそれほどないのにも関わらず、内部(組織)からの圧が高い組織は「独裁国家」です。少人数の組織で市場からの影響をそれほど受けずにまわっているものの、経営者や経営幹部にパワハラ気質の人間が存在する場合はこのカテゴリに当てはまります。ちまたでよく言われる「ブラック企業」はこのカテゴリに当てはまります。「ハイストレスなジャングル」には、組織内外の圧を攻略しようとするビジネスエリートが好んで入社する傾向がありますが、「独裁国家」には仕事をほどほどにしたい草食動物が間違って入ってしまうことが多いため、非常に離職率が高くなります。

■ユートピア
外部(市場)からの圧が弱 /内部(組織)からの圧が弱

外部(市場)からの圧がそれほどなく、内部(組織)からの圧もそれほどない組織は「ユートピア」です。それほど競争しなくても収益構造を保てており、内部に圧もないので、ここで働く人々は幸せです。寡占市場や規制産業により数社に独占されている市場などの企業の組織がこれにあたります。しかし、市場構造に大きな変化が起こった場合、非常に変化に弱い組織なのですべてが崩壊するおそれが強いのです。今が幸せだったとしても、時間軸で考えると崩壊の危険性が高い組織といえます。

■チャレンジングな組織
外部(市場)からの圧が強 /内部(組織)からの圧が弱

外部(市場)からの圧が高いが、内部(組織)からの圧が弱い組織は「チャレンジングな組織」です。組織として達成すべき困難が目の前にありますが、内部(組織)の安全が保全されているため、チーム・組織で一丸となって取り組むことができます。例えるならワンピースやロード・オブ・ザ・リングなどの結束が高いチームです。組織の安全が保全されているので、メンバーは外の敵に意識を向けてどう課題をクリアしていくか、集中することができるとともに、チーム・組織内での力を合わせることができます。

というわけで4現象で整理してみましたが、冒頭のGoogleについてのツイートは内部(組織)からの圧について言及していたわけです。しかし、外部(市場)からの圧という判断軸を加えることにより、現象が4象限に分かれます。
そして元USJの森岡毅さんのコメントは、外部(市場)からの圧と戦うには常に個々人が全て力を出し切っていかないといけない、という主張なのです。「ワンピース」も「ロード・オブ・ザ・リング」も仲良しこよしのグループではなく、個々人がすごい高い能力と意思を持った上で集まった旅の仲間です。
逆にいうと、市場環境の変化が早い、グローバル化など外部(市場)からの圧は高まるばかりなので、内部(組織)の圧を社員にかけている場合ではありません。
内部(組織)の圧を抑えることにより組織・チームに安心感を与えて、外部(市場)からの圧に対応する。それがGoogleが構築するところのパフォーマンスの高いチーム=組織なのではないでしょうか。

脱出ゲーム「毎朝、田中が迎えに来る」の面白さを、製作者が全力でプレゼンする

このたび、ステージ型脱出ゲーム「毎朝、田中が迎えに来る」をリリースしました!
主人公のぼくを毎朝、執拗に迎えにくる田中。部屋の中にあるアイテムを使ってワナを仕掛け、田中を撃退するカジュアル脱出ゲームです。

リリースから早1週間。このように順調にダウンロード数が下がっております!

リリースから1週間。順調にダウンロード数が下がっている。



実際にプレイした知り合い筋には面白かったと言ってもらえる田中なので、製作者本人が何が楽しいかのプレゼンしたいと思います

田中のモデルは少●アシべのスガ●くん。

主人公を執拗に毎朝迎えに来る田中なのですが、なぜ迎えに来るかの理由は謎に包まれています。
(全ステージクリア後のエンディングでその謎が明かされます。)

田中の制作にあたり、イラストレーターの鈴木さんに「少年●シベの●ガオくんのイメージでと言ったら、まさにその通りに仕上げてくれました!

田中の初稿(左)。「もっとスガオくん似せてください」とお願いしたところ、優秀なイラストレーター鈴木さんの手により右のように、スガ●くんに近づいた。



スガ●くんといえば、ぱっと見は目がきつくて何を考えているか分からないキャラに見えますが、実際はアシ●を愛する心優しい少年です。

そんな雰囲気を醸し出したくて、そのようにオーダーしたのでした。

▲スガオくん

英語版を作るものの、田中が英語圏で通じない問題

このゲームは英訳もされてるので、世界の皆様にもお楽しみいただけるのですが、英訳をお願いした人から「そもそも、田中って通じなくない?まだ鈴木の方が良かったんじゃない?」というツッコミをもらいました。

最初は英語版はSUZUKIにしようかと思ったものの、今更変えるのもということになり、最終的に英語版のタイトルは

Tanaka comes to pick you up

と、そのまま何の飾り気もない直訳に。つまり日本人の目線で見たら、耳慣れない海外の苗字が入ったこういうタイトルみたいなニュアンスになります▼

毎朝、スメルジャコフが迎えに来る

 

元祖脱出ゲーム「バイオハザード」へのオマージュ

元祖脱出ゲームとは何でしょうか。そう「バイオハザード」です。今、「バイオハザードは脱出ゲームじゃねえよ」という突っ込みが聞こえてきたように思います。でもよく考えてください。初代「バイオハザード」は、魔の犬に追われて洋館に閉じ込められ、洋館から脱出するというゲームです。(よくよく考えると洋館にいる敵を全部倒した上にタイラントみたいな化け物と戦うよりは、魔犬をなんとかする方がはるかに難易度が低そうです。)

のほほんとして全くホラー感がない「毎朝、田中が迎えに来る」にも、初代バイオハザードに捧げるオマージュのステージがあります。
こちらです。分かる人には分かる、懐かしのこのシチュエーションです。もちろん絵の掛け替えを間違えるとカラスに襲撃されます。

初代バイオハザードを彷彿とさせる懐かしのあのステージ。



そして、このステージのキーになるアイテムが、バイオハザードシリーズには欠かせない、例のアレです。

例のアレ!



ということで、リリースして1週間の脱出ゲーム「毎朝、田中が迎えに来る」の見どころでした!実際問題、すきま時間に遊べてそこそこ面白いと評判なので是非ダウンロードお願いしますm(_ _)m

▼ダウンロードはこちら

■ アプリ名:「毎朝、田中が迎えに来る」
■ 価格:無料
■AppStore
https://goo.gl/oq65Re
■GooglePlay
https://goo.gl/wM9FJP

メディアから情報を取り除いた時に、残るもの。

メディアの特色(フィルター)を通した世界を読者に見せる

メディアというのは媒体なので、何かを介してあることを伝える器なのです。この“あること”というのが、情報にあたります。
そして、この何かというのがメディアがもつ一種のフィルターであり、このフィルターのさじかげんが、メディアがもつ特色であると言えます。

このメディアが持つフィルターは、特に紙の媒体にとっては重要性が増しています。“情報”を伝える点においては、圧倒的にウェブの方が有利だからです。
実際にフィルター(媒体の特色)が弱い紙媒体は、どんどんウェブに優位性を奪われて休刊したり部数が減少し続けています。映画情報を扱っていたぴあや、レストランやテーマパークの情報を扱っていた東京ウォーカーなどがそれにあたります。
今は、映画を観に行こうとしたらネットで上映時間を検索しますし、レストランに行こうと思ったら食べログを見るわけです。

では、メディアのフィルターが有効に機能している雑誌とはどれでしょうか。例えば以前の記事で取り上げたHanakoは、リニューアルの際に雑誌を家に置いておきたい雑貨のようなイメージでリニューアルしたと言います。Hanakoで頻繁に取り上げられるのがカフェ特集ですが、カフェの情報なら食べログでも見られるわけです。
しかし、食べログになくてHanakoにあるのは、世界観を作って読者が雑誌を見ている時間を演出していることです。

Hanakoの読者層の女性が好きそうなカフェ、レトロだったり、可愛らしいスイーツが並ぶ店舗をセレクトし、プロのカメラマンによる作品のような写真で紹介していきます。
だから、Hanakoを見ている人は単に情報を求めているわけではなく、読んでいる時間そのものを演出してくれる雑誌に価値を見出しているのです。

このように定量的な情報を、読者が好きそうな切り口(Hanakoであればカフェ)という視点で切り取り、それを雑誌の世界観とともに再構築することが、雑誌のフィルター(特色)であると言えるわけです。

この雑誌のフィルターをつくる作業は、いわゆるブランディングになります。対象読者層の選定、読者層が好む情報の選定、その情報をどのような文体とどのような写真で綴るか、その行程の全てが雑誌の空気感を醸成して、フィルターが形成されます。メディアのフィルターを通した見た世界を、読者に提示しているのです。

雑誌ではファンの獲得だったゴールが、webでは集客に

むかしの雑誌はこのフィルターの色が強く、それに共感した読者のコミュニティが形成されることで、一種のカルチャーが作られていました。

このあたりの媒体のフィルターについては、紙の編集者であれば暗黙知として持っている感覚かと思いますが、web媒体出身の編集者には伝わりづらいことになります。
それは、紙の媒体は、毎号読み続けてくれるファン(読者)を獲得することがゴールであるのに対し、web媒体の場合は検索ワードごとに自社メディアに誘導させるかという、情報の最適化がゴールになってるためです。

web媒体が効率的にこれを突き詰めた結果、ユーザーはいち早く目的の情報にアクセスすることが出来るようになったため“情報”だけをウリにしていた雑誌はどんどんwebに読者を奪われていきました。
ただ、webメディアはアクセスは肥大しているものの、かつての紙媒体のようにファン(読者)を獲得出来ているかというと懐疑的です。
以前の「MERY」は著作権の問題はあったにせよ、購読者層と同じ年代の大学生に記事を作らせることによって、読者層が求める切り口を提供し、ファン(読者)を獲得出来ていたように思いますが、かつての「MERY」のように読者層に支持されているwebメディアが果たしてどれほどあるでしょうか。

しかも、今はひとつのコンセプトで対象読者をくくることが容易でした。年代、性別によって人生をいくつかのモデルパターンに分けられたからです。しかし、生き方が多様化した今、ライフスタイルで読者層をくくることは難しくなっています。(しかし、紙の雑誌は頑張ってライフスタイルでくくろうとしています。)
web媒体においてもこのフィルターを持つべきなのか、そしてライフスタイルの打ち出し以外で読者に対してフィルターを提供出来るのかは、メディアにとって重要な課題なのではないかと思います。