電子書籍の台頭でリアル店舗が抱える問題

amazon

書店は生まれ変わるべきか

前回、ネット上の言論ってすわりの良いものが多いのではという話題で、電子書籍の台頭で、以下の論旨をよく耳にするという話を書きました

「電子書籍が普及するゆえ、既存書店は生まれ変わる必要がある」という論法では、しばしば「リアル店舗の強みを活かして、顧客へおすすめの本を進めるなど、売り方を変える必要がある」

で、実際に店舗に行ってみると、なんだかそれって現状を捉えてないというか現場が見えてない気がします。

実際に書店に行って感じるのは以下の点です。

1.店員があまりいないので、本を探すのにレジまで行く必要がある
2.店員さんもパソコンを使って検索するが、それでも探しきれない時がけっこうある
3.在庫量がamazonにはかなわない
4.取り寄せしても、再び書店に行かないといけないのが面倒くさい

ということで、本を指名買いするにはネットよりも不便なのですね。じゃあ、やっぱり「顧客へおすすめの本を進めるなど、売り方を変える必要が〜」ってなりそうですが、この現実を見るとそれも難しいわけです。

そもそも店員さんがあんまりつかまらない。聞けないんですね。しかもネットよりもリアルが優位に立てるのは
「TOEIC受けるんだけど、内容を網羅した参考書が欲しい」とか
「歴史を分かりやすく説明した漫画」とか
「宮部みゆきが好きな人が好きそうなミステリー」とか
抽象的な内容を求めている時です。こういうことが分かる書店員がいたらかなり良さそうですが、困ったことに本の価格って安くて一定なのです。こういう知識を持った書店員の育成や採用を組織的に行うとかなり経費がかかりそうですが、経費がかかる割にamazonで買っても書店で買っても同じ値段なのですね。

提案型の売り場は、局地戦?

それでは、売り場を提案型の売り場にしたらどうか?というコンセプト売りについてはどうでしょうか。既に多くの店舗は○○フェアなどと売り場の前面をコンセプチュアルにしていますが、それでもだいたい何処に行っても並んでいる本は同じです。奥の売り場も出版社、作家名順で並んでいるので在庫量勝負になってしまいます。

ただ、これも本流ではなくて局地戦的な戦い方なのですね。欲しい本を出来るだけ早く届けるという本流の商売はamazonに譲った上で腹をくくる必要があります。実際問題、大型の書店も、人がたくさんいるオフィス街やショッピングモールを中心に出店しているので、書店に本を指名買いしに来る人が一定量いるわけです。そういう総合書店の店舗へ注力するパワーを、コンセプト売りの店舗開発に注ぐ必要があります。
実際コンセプト売りで有名なのは、ヴィレッジヴァンガードです。ここは現場の書店員の裁量が大きく、売り場の作り方の権限をかなり委譲しているようです。決算資料を見ると年間の売上高が約430億円ですがここ5年間の売り上げ推移を見ると横ばい傾向のようです。つまり、大型の書店チェーンにとって、リアル店舗でコンセプト売りをする限りは既存の売上げをそのまま保てないことを覚悟するしかないのです。

ということでまとめると・・・
・既存店舗が生き残るには、リアルの強みを活かした提案型の店舗が必要
→ネットでは検索できない大きなテーマ(ただし、書店員の育成にコストがかかる)
→売り場をコンセプチュアルに
・ただし、局地戦になるため既存大型店舗のような売り上げは確保できない

ということになります。ネットで流通している「これからの○○は、○○すべきだ」論法の背景をきちんと読み解くと、シビアな現実が浮かび上がってくるのです。

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