メディアを観てくれるお客様を、一見さんと常連さんで考える

集客の仕方が全く異なる、一見さんと常連さん

メディアを作る際、一見さんと常連さんで考えることが重要なのかなと思います。まず、一見さんをターゲットにしたメディアは何が必要でしょうか。飲食店で考えると、一見さんで成り立つ場合は「立地が圧倒的に良い」という条件になります。銀座など繁華街の一角や、人通りの多い観光地など、常に大量の新規顧客が流れて来る立地でなければなりません。
これをメディアに当てはめると、Yahoo!ニュースなど巨大ポータルサイトのニュース記事が当てはまります。集客をしなくてもお客さんは毎日店の前まで来てくれるのです。不特定多数のたくさんのお客さんが来てくれるので、万人に興味のある素材を扱う必要があります。今だったら「マイナス金利」など、皆が気になる経済ニュースだったり、「SMAPの解散報道」など、国民皆が興味があるニュースを主に提供するのです。最近はYahoo!ニュースなどの他、各種ニュースキュレーションアプリもこの「立地が圧倒的に良い」メディアとなっています。

しかしこの時、お客さんは「どこが提供しているニュースか」ということを気にして観ていません。あなたが訪れた観光地で食べたうどん屋の店名を覚えていないのと一緒です。

それでは、立地があまりよくない場合でも一見さんに来てもらう方法はあるでしょうか。それは、強い言葉を使って声高に主張することです。例えば死ね、とか殺す、とかいう言葉は、強い言葉ですが汚い言葉でもあります。強い言葉たちを並べたり、極端な主張をしたりして、通りを歩いている人になんだろうと記事をクリックさせるのです。

こういった記事をそのとき興味本位で観たとしても、その記事を出しているメディアに再び訪れようとは思えません.だから、こういう記事の提供元は、一見さんを逃さないために、もっと強い言葉を使って同じようなサイト間で記事名をクリックしたら別のサイトへ飛ばしたりしています。

大切なことは、常連さんが好む「空気感」を形成すること

それでは、常連さんが来てくれるメディアとは、どんなメディアでしょうか。それは「こういう人に来て欲しい」という常連さんたちが、「週に何度か通いたくなる空気感」を形成できているかということになります。
例えば銀座のハイボールが有名なバーに通う常連さんは、そもそもハイボールが好きな上に、お店の暗い照明や流れるジャズなど雰囲気も好きなのかもしれません。地元のカフェに通う常連さんは、本が読みやすい柔らかい椅子が好きなのかもしれません。この「空気感」を形成する要因ひとつひとつを組み合せて、来て欲しいと思う常連さんに「何かいいなぁ、ここ」と思ってもらう必要があるのです。

「空気感」を形成するには、メディア全体としてのコンセプトから始まり、記事を作る際の視点、原稿の言葉遣いなどひとつひとつの要素に波及します。その要素を紡ぎ合わせて、ひとつの「空気感」を形成するのが編集長の役割と言えるでしょう。
例を挙げると、お酒好きのミドルエイジな男性に見て欲しいメディアを立ち上げたとします。まず、記事の選び方としては、ミドルエイジが好みそうなアルコール(ワイン、ウイスキー等)のおすすめの飲み方や、仕事帰りに立ち寄れる小粋なスタンディングバーの情報など、対象に向けたものをセレクトします。そして、原稿中であえてお酒用語の解説等を丁寧にしません。既にお酒がある程度好きで、飲み慣れている人を対象にしているからです。この一定のワードが理解できる人が読めるメディアというのは、ある種のコミュニティ感の演出にも繋がります。(ラグジュアリーファッション誌もそうですね。)

そして、ターゲットとなる常連さんに「ちょっとうちに寄っていきませんか」と声をかけるのはFacebookです。メディアのFacebookページを用意して、コンテンツをある程度投稿したら、対象の年齢、性別、興味属性を設定して広告配信をしましょう。お酒好きな人のタイムラインに、メディアの情報が流れることになり、何度も接触するうちにメディアを認知してくれるようになります。(Twitterはどちらかというと「強い言葉」で作られたネタを楽しむ一見さん的なソリューションです。)

そして、結論としてはYahoo!ほどのポータルではない限り、マネタイズの観点から見てもメディアは常連さんに来てもらうことを目指すべきです。しかし、目先のPVを追うあまり、しばしば一見さん向けの原稿を出したりしてしまいがちです。例えばさきほどのミドルエイジ向けのお酒メディアが、突然「デキる男の激モテテクニック。駆けつけ3杯でショットを煽れ」みたいな「強い言葉」を使った記事を出したりします。これがたまたまTwitterあたりでバズってそこそこPVが来たとしても、この記事を見ているのは「強い言葉」に惹かれた一見さんなので、常連さんにはなってくれません。
そして、常連になりつつあったお客さんは、この記事を見て「なんか、変わっちゃったね。この店」と静かに去っていくのです。というのは、最近話題になった雑誌クウネルのリニューアルもそうなのかなと思います。
今までは「クウネル」から醸し出る空気感を気に入っていた常連さんが「あ、ここはもう自分の好きな場所じゃないんだ。」と感じた瞬間をまざまざと目にしたような気がしました。(代わりに新しい空気感を好む常連さんがつくといいですが。)

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大規模リニューアルを図ったクウネル。
▼Amazonに寄せられたレビュー

お気に入りの小さなビストロが、改装のためしばらく休んでいた。
新装開店で行ってみたら、店名が同じだけの別の店になっていて。
素材にこだわって丁寧につくられていたメニューは一新されて、
よその店でも食べられるような個性のない料理が並んでいる。
出典:http://www.amazon.co.jp/product-reviews/B019P1VY1S/ref=cm_cr_pr_btm_link_3?ie=UTF8&showViewpoints=1&sortBy=recent&pageNumber=3

ということで、メディアの設計を考える上では、常に常連さんを意識するべきというお話でした。

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