ポケモンGOに見る、テクノロジーよりもコンテンツファーストな件

海外で先行リリースし、日本でのリリースがまだかまだかと言われていたポケモンGOが本日リリースされました。既に任天堂の株価急騰がYahoo!トピックスを飾っており、日本でも社会現象になることは間違いなさそうです。

今回の件を見ていて思うのが、テクノロジーが流行してブレイクスルーする時は、テクノロジーファーストではなくて、コンテンツファーストであるということです。

ポケモンGOは現実世界のマップとリンクし、目の前の現実に現れるポケモンをゲットするというAR(拡張現実)を使ったアプリです。ARといえば、テクノロジーのトレンドワードとしてAI(人口知能)なみに聞かれる言葉ですが、これまでもARを使ったサービスはけっこうあったように思います。ARを利用したアプリとして最も有名だったのはセカイカメラですが、残念ながら少し前にサービスを終了しています。これはセカイカメラが、ARというテクノロジーの活用のほうにに重きを置いていたからではないかと思います。

今回ポケモンGOの大ヒットについては、ポケモンという絶対的なコンテンツが存在しており「冒険をしてポケモンをゲットしにいく」というコンテンツの普遍的なテーマに、ARというテクノロジーがマッチしたからこその爆発的な普及に繋がっているのだと思います。何かのテクノロジーが爆発的に普及する時は、テクノロジーそのものではなくコンテンツやユーザーの課題、顕在化しているニーズが伴う時に起こるというシンプルな事実を意外と忘れがちです。

よく用いられる例えですが、ハードの普及はエロとセットになっており、VHSデッキの普及も家でエロビデオを観たかったせいというのがあります。これもエロという強いコンテンツと、家でこっそり観たいというユーザーのニーズがマッチしたために爆発的に広まったのです。

ということで、今も昔もこれからも、一番力を持っているのはコンテンツなんだと思うんですね。2010年前後はプラットフォーマーの時代などと言われて、プラットフォーム(場)を支配した側が一番強いと言われていましたが、プラットフォームが乱立した今となっては、やはりコンテンツイズキングだと言われています。

ということで、思考の順番は、コンテンツやユーザーのニーズから始まり、それにマッチしたテクノロジーがあるか、という順番なのではないかと思います。

H&Mの売上が500億円規模に。ファストファッションが奪った市場とは?

上陸から7年で売上が500億円規模になったH&M

国内の主立ったアパレルブランドや小売りチェーンにおける、この5年間の売上を比較して、アパレルブランドの動向がどのように変化しているかを調べてみました。

ブランドはオシャレな人が好きなブランド代表のユナイテッドアローズと、同じくオシャレな人に支持されつつも価格帯はアローズよりも安めのナノユニバース、OLさんに愛用されているナチュラルビューティー、そしてラグジュアリーブランドのポールスミス、最後に忘れてはいけないファストファッション代表のH&Mで比較してみました。

ということで、その比較の結果がこちらです。
sales01 H&M(グラフの赤い線)の伸び率がすごいの一言に尽きるのですが、2008年の上陸以降、2015年にはH&Mの年間売上は525億円に登っています。もうすぐユナイテッドアローズを抜いてしまう勢いです。H&Mは2015年末時点で57店舗ですが、ZARAは100店舗前後日本に出店しているようなので、ZARAの売上は1,000億円を超えていても不思議ではありません。ということは、ファストファッション全体でいえば、すでに1,500億円〜2,000億円程度の市場規模があると見て良いのではないでしょうか。

次に注目したいのが、ユナイテッドアローズ(オレンジ)とナノユニバース(黒)の売上が前年比増で推移していることです。この2ブランドに関しては、ある程度ファッションに趣向がある消費者が対象であるため、すぐにファストファッションにシェアを持ってかれるという影響を受けにくいのかもしれません。

次にナチュラルビューティー(灰色)とポールスミス(紫)は、この3年間は横ばいからの微減になっていますから、ブランドのファンが一定量はいてついてきているものと思われます。

ユニクロの直営店売上は、年間7千億円を超える

このあたりはファッションに感度の高いブランドの比較ですが、ここにユニクロ(国内直営店)としまむらの売上を重ねてみるとこんな形になります。
sales02
ユニクロ(国内直営店)の売上は年間7千億、しまむらは年間5千億円を超えているため、もはやファッションというよりは生活必需品の域に達しています。例えるならユニクロやしまむらはお米で、前述したブランドはデリという感じでしょうか。
ユニクロは2016年前後は暖冬や価格引上げの影響で前年比割れする月が続いたようですが、最近では価格の調整を行い売上が回復していきているようです。そして、2015年に至るまで前年比増で売上が推移しています。

と、ここで見て来たアパレルブランドや小売りは皆、前年比増か横ばいで推移しています。H&MやZARAといったファストファッションの市場規模拡大に伴い、シェアを奪われているブランドはどこにあるのでしょうか。
それはここに列挙したブランド以外の、ブランドのファン層が薄いアパレルたちのようです。2015年以降、各アパレルメーカーが相次いでブランドの閉鎖を発表しています。

ファッション関連の大手企業でブランド・事業の見直しが相次いでいる。今月15日にはTSIホールディングスが子会社2社を含めた11ブランド、18日にはワールドが過去最大規模となる不採算10〜15ブランドの廃止を発表。
http://www.fashionsnap.com/news/2015-05-19/brand-apparel-fashion/

ブランドのアイテムを指名買いするような固定ファンがいない場合は、ファストファッションの競合になることになり、価格の面で不利になる可能性が高いのです。
まとめると現在の消費者動向はこのようになっているのではないでしょうか。

▼顧客全体
・ユニクロやしまむらなどで、ベーシックな衣料品を購入。
・ファッション感度が低い顧客の場合は、ここで全て済ませることも。

▼ファッション感度が高い顧客
・お気に入りのブランドで、好みのアイテムがあるかチェックする
・併用して、ファストファッションにてシーズンごとのトレンドのアイテムを取り入れる

現在も夏のセール中のようですが、セールに出掛けた知人に「戦利品は獲得出来たのか?」と尋ねてみるとこのような返答がきました。

「いやまったく。
なんていうかドキドキする服は伊勢丹で一着みただけだったなー。
なので、口紅を買う事にしました。
あとはZARAでいいやとおもって。」

このコメントが現在の状況を現していると思うのですが、ファッション感度が高い顧客は一応お気に入りのブランドを眺めた上で、気に入るアイテムがなければ「ZARAでいいや」「H&Mでいいや」とファストファッションで保険をかけているのです。つまり、お気に入りのブランドに食い込むことが出来れば、流しそうめんの上流に位置する事になりますが、魅力的な商品を提案できなければ、ファストファッションへ流れてしまうのです。
そして、以前は「○○でいいや」の受け口となっていた価格設定が安めの中小のブランドは、全てファストファッションに代替えされつつあるのです。

EC転化率が進みつつも、ラグジュアリーブランドは横ばい

最後に、ユナイテッドアローズグループと前述のナノユニバースなどを有するTSIグループ、そしてラグジュアリーブランドを抱える三陽商会におけるECの売上の推移をグラフにしてみました。
sales03 やはりECの伸びが著しいことが分かりますが、注目なのは三陽商会のEC売上は微増となっており、ラグジュアリーブランドはEC化が進んでいないことが分かります。

ちなみにユナイテッドアローズグループの全体売上高とEC売上を比較してみましたが、全体の13%がECよりの売上となっており、ECへの転化はまだまだ進むものと思われます。
(ユナイテッドアローズグループにおけるEC売上はZOZOTOWNと自社サイトが大きく占めるようです。)
sales04ユナイテッドアローズグループ全体におけるECの比率

※売上等の数値資料はIR資料より抜粋していますが、決算期が会社によって異なるため、取得期間に数ヶ月の誤差があります。
※H&Mの2011年〜2013年の売上はスウェーデンの通過クローナを現時点でのレートで日本円に換算しているため、当時の計算とは異なります。

出典:
UA http://www.united-arrows.co.jp/ir/lib/data/slide_data.html
TSI http://www.tsi-holdings.com/financial.html
三陽商会 http://www.sanyo-shokai.co.jp/company/ir/statement.html
H&M https://www.wwdjapan.com/business/2015/01/28/00015198.html https://www.wwdjapan.com/business/2016/01/28/00019455.html http://about.hm.com/ja/About/Investor-Relations/Financial-Reports/Annual-Reports.html
しまむら http://www.shimamura.gr.jp/finance/results/
ユニクロ http://www.fastretailing.com/jp/ir/library/factbook.html

ギャル文化とギャルブランドが廃れても、セシルマクビーは生き残った理由

相次ぐギャル雑誌の廃刊や、渋谷から姿を消したギャルなどと、ギャル文化は廃れたと言っても過言ではないかと思います。それと同時に、90年代後半から2000年代前半に一斉を風靡した数々のギャルブランドも、姿を消したようです。

そんな中、渋谷109ブーム以降、年間200億円以上の売上(2009年1月期)を誇るブランド、セシルマクビーがあります。渋谷109で13年連続の売上1位を記録したこのブランドは、なぜ生き残ることが出来たのでしょうか。

他のギャルブランドと違い、品揃えのコンセプトを一本化しなかった

ギャルブランドの特徴といえば、ショップ全体でコンセプトが一本化されていることです。カワイイ系やセクシー系など、ショップごとの系統が明確に決められており、ブランドの大ヒット商品をギャルの大多数が持っているというのが、90年代後半によく見られた光景でした。女子高生たちは「me Jane(ミ ジェーン)」のショップバックをみんな肩から下げていましたし、夏になると「ALBA ROSA(アルバローザ)」のハイビスカス柄のワンピースを着たギャルが渋谷をよく歩いていました。お尻にブランドロゴが入った「COCO LULU」のショートパンツも、多くのギャルが持っていたアイテムでした。多くの売れているギャルブランドは、ショップのブランドコンセプトを絞った上で、みんなが持っている大ヒット商品生み出す構造になっていたのです。しかし、セシルマクビーは取扱うコンセプトを一本化せずに、基本的にはセクシーでありながら、エレガンスやカジュアルなど多岐にまたがる商品ラインナップを取り揃えていました。ギャル文化が衰退し「1つの大ヒットアイテムをみんなが持っている時代」が終わってからも、多様な商品ラインナップを備えていたため、ギャルに限らず若年層女性が好むファッションブランドとしての地位を確立出来たのです。

「渋原ミックス」に見るギャルファッションの衰退

一方、その他のギャルブランドはギャルファッションの衰退とともに、姿を消していきます。ギャルファッションとそれ以外のファッションの境界線があいまいになってきたと感じたのは、2008年頃からです。当時ポップティーンを卒業しつつも、まだまだギャルのカリスマだった益若つばささんが「渋原ミックス」というファッションスタイルを提唱していました。渋谷109のショップの洋服に、古着や原宿ラフォーレの洋服を合わせるという着こなし提案をしていたのです。これまでは、渋谷系は渋谷系、原宿系は原宿系として両者のカルチャーが混ざることはありませんでした。しかし、このあたりからギャルファッションの垣根が消滅し、やがてギャルブランドはその他のアパレルを含んだ多くのブランドのうちのひとつになっていきます。みんながひとつのブランドのヒットアイテムを持っている時代が終わったのです。

ファストファッションと渡りあえる構造

ひとつのヒットアイテムをみんなが持っているという構造が終わったタイミングは、ファストファッションの台頭と重なります。H&Mが2008年9月に日本初出店となる銀座店をオープンして以来、店舗を拡大しており、日本での2015年度の売上は前年112%増の約525億円となっています。H&MやZARAなどのファストファッションが日本でも台頭したことにより「安くてカワイイ」がテーマのギャルブランドは、ダイレクトに顧客を奪われることになります。さらに、これらのファストファッションの特徴は品揃えの豊富さと、そのラインナップの入れ替わりの早さにあります
生産から小売りまでを一貫して行うSPAという方式をとっており、商品開発から売り場に並ぶまでのリードタイムが非常に短いのが特徴です。店頭の商品が数週間で入れ替わるため、顧客はその場で気に入った服があればすぐに購入するモチベーションが生まれます。一部の人気商品が売れ筋であったギャルブランドとは、対照的な構造です。ファストファッションがあるから、消費者が多種多様な製品を買うようになったのか、消費者の多種多様な商品が欲しいというニーズにファストファッションがマッチしたのかはニワトリタマゴの関係です。いずれにせよ消費傾向はみんなが持っているアイテムを購入することではなく、自分に合った安くてカワイイと思うアイテムを購入する方へとシフトしたのです。
多くのギャルブランドは、このトレンドが変わるサイクルの早さに追随できなかったように思いますが、セシルマクビーはファストファッションに負けないスピードで商品を投入していたようです。2012年に行なわれた代表取締役会長の木村達央氏のインタビューでは次のように語っています。

感性が鋭く、移り気な若い女性向けファッションなので、商品回転も速く、年間20回転もする。そのため取引先メーカーは、商品によっては「依頼を受けてから3~5日でファーストサンプルを納品する」(取引先)という早さだ。メーカー側は、事前に生地や小物材料もストックしておく。サンプル納品後の急ぎの部分修正も多い。
https://www.rosei.jp/jinjour/article.php?entry_no=57821

さらに、流行のSPA方式ではなく、取引先アパレルメーカーが製造を提案した商品を揃える「品ぞろえ型」の手法を貫いているそうです。

品ぞろえ型を追求する理由を、木村さんはこう説明する。
「このビジネスモデルは、昔から変わらない手法です。『SPAでないとこれからのアパレルは生き残れない』といわれた時期もありましたが、当社は50社近いアパレルメーカーとの共同作業で、その神輿(みこし)に乗っているのです。1人のデザイナーが商品を考えるよりも、50人で考えたほうが、いい商品ができると思っています」
https://www.rosei.jp/jinjour/article.php?entry_no=57821

顧客至上主義のこだわらない経営

木村氏は、現場や社員への権限委譲を大きくとった「任せる経営」を貫いてきたといいます。そして、セシルマクビーがギャルブーム終焉後も残った最も大きな要因として、顧客にあわせてブランドを変遷させていく「こだわらない経営」があるようです。

ジャパンイマジネーションでは、入社を希望する応募者に伝えることがある。「ウチはアパレルではなく、小売業です」という言葉だ。
同社がファッションビジネスで重視することは、送り手としてのこだわりではなく、受け手の視点で考えること。お客が何を求めているかで、ブランドのテイストもどんどん変えていく。
「経営者のこだわりが強すぎる会社はダメになる」というのも、木村さんの持論だ。
https://www.rosei.jp/jinjour/article.php?entry_no=57821

顧客の動きをいち早く察知するには現場主義の姿勢が重要であり、それ故に現場や社員に大きく権限委譲を取っているようです。
多くのギャルブランドが「ギャルブランド」というカテゴリへのこだわりを捨てきれなかったからこそ、衰退していってしまったのかもしれません。対してセシルマクビーは、顧客の反応を見ながらどんどんブランドのテイストを変遷させ、今日にいたるのです。

しかし、そんなセシルマクビーも安泰ではなく、2014年時のニュースを見ると、売上が減少し続けており、15年1月期に入っても全店ベースの売り上げが、前年比10%以内で減少する月が続いているとあります。
いまだに売上が伸びつつけるファストファッションや顧客の趣向の多様化が進んでおり、近年では売上に苦戦している様子が伺えます。
2016年には会長職に退いていた木村達央氏が代表取締役社長に復帰するというニュースもあり、これからブランドのテコ入れを図っていくようです。

■参考・出典URL
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160128-00010002-wwdjapan-bus_all
https://www.rosei.jp/jinjour/article.php?entry_no=57821
https://www.wwdjapan.com/business/2016/02/19/00019681.html

USJに学ぶ、もうダメだと思ってからがアイデアの出しどころ

ハリーポッターのアトラクション導入よりも前に、年間来場1,000万人を突破していた

USJ復活の立役者と言われる森岡毅さんが書かれたマーケティングの本を読んで、とても感銘を受けました。
USJは01年3月の開業以降、初年度は1000万人を超える来応者数を記録したものの、その後業績が悪化して02年度の来場者数は764万人まで激減、04年には事実上の破綻に陥っています。
米国ユニバーサルから社長が招聘され、その方にマーケティングの責任者として引き抜かれたのが森岡毅さんです。2010年の就任以降、来場者数をV字回復をさせ、2013年には来場者数1,000万人を突破、2015年の来場者数は1390万人とディズニーリゾート(1360万人)を抜いているのです。

森岡毅さんが書かれた本を2冊読んだのですが、本当にマーケティングの勉強になります。本を読むと、多くの人はUSJ復活の理由をハリー・ポッターのアトラクションのおかげだと言うものの、実はハリー・ポッターがオープンする前の3年間も、予算のない中で来客数を増やし続けているのです。(ハリー・ポッターに当時の年間売上高約800億円の半分にあたる450億円の投資を行なったため、本当に使えるお金がなかったそうです。)

テーマパークなのに使えるお金がないという大きな制約条件の中、集客の大きなタイミングであるハロウィンシーズンに「ハロウィン・ホラー・ナイト」というイベントを開催します。これは、テーマパーク全体をお化け屋敷化して、特殊メイクをほどこしたゾンビたちがパークに突如出現するというものです。かかる費用はゾンビたちの稼働代と元々持っていた特殊メイクの技術を活かせば良いだけなので安価に済むのです。このイベントだけでなんと40万人を集客したのです。

大型アトラクションが導入される直前は、お客さんの行き控えが起こるといいます。ハリー・ポッターのエリアがオープンする前年も集客減が危ぶまれました。しかし、目標の来場者数1,000万人を達成するため、予算をやりくりして様々なイベントを考えます。新しいアトラクションを作る金銭的余裕がないので、既存のアトラクションのバージョンアップを図るアイデアを試行錯誤するのですが、なかなか良いアイデアが降りて来ない。たくさんのアイデアを思いついては捨てを繰り返し、最終的には、パークの人気アトラクションである絶叫コースター「ハリウッド・ドリーム・ザ・ライド」を、逆走させるというすごいアイデアを思いつくのです。

そして、各部署の反対に合いながらも、安全基準などをクリアしてコースターを逆走させることに成功、追加の費用を抑えて集客に成功します。

この本からは、マーケティングについての考え方やフレームワーク、アイデアの発想方など大事なことがたくさん学べるのですが、一番腹に落ちたのが「もうダメかもしれない」と思ってからが、アイデアの出しどころなんだなという件です。

制約条件があるからこそ、アイデアを練ることが出来る

だいぶ前のことになりますが、アバターサイトを扱っていたことがあります。有名なキャラクターライツのアイテムも多数取扱い、サービスへの集客も十分すぎるほどに出来ていました。しかし、一点問題があって、政治的な理由でこのサービスにはコミュニティ機能を入れてはいけないという縛りがあったのです。コミュニティ機能を入れられないということは、ユーザー同士がトークをするような交流が図れないため、自分のアバターを豪華にしようというモチベーションが働きません。コミュニケーションがキモであるアバターサービスにおいて、致命的ともいえる足かせがありました。
細かな施策は打ったものの、結局サービスとして大きくブレイクすることはありませんでした。そのときは、まあ色々やったのだから仕方ないと思ったのですが、今思うとまだまだやれることがあったなと思います。

例えば、アバターアイテムは充実していたので、ファッション系のショップの店長になった設定で、ゲーム化を図るという方法があります。
その際に、プレイヤー同士でアイテムの授受や、ポイントに換算できる「あいさつ」の仕組みをいれるなど、ノンバーバル(非言語)のコミュニケーションを入れることは可能です。

お金や政治的事情などによる制約条件が課されて「もうダメかもしれない」と思って後に、いかに考え抜くかが大事であるということとを、この本を読んでいるとしみじみと思います。もしもUSJに潤沢に資金があったのならば、新型アトラクションを次々投入したはずです。しかし、お金がないという制約条件が課されたことにより、パークを練り歩くゾンビたちは絶叫コースターの逆走という画期的なアイデアを生み出すことが出来たのです。

森岡毅さんは、この絶叫コースターを逆走させるアイデアを延々考え続け、なんとコースターが逆走する映像を夢で見て思いついたそうです。
やはり、夢に見るくらいに頭をしぼって考え続けないと、最高のアイデアというのは降りてこないのですね。

■参考URL
http://www.j-cast.com/2016/05/27268003.html
http://diamond.jp/articles/-/55955



アイドルにハマる流れをフローチャートにしてみた

アイドルにハマっている人と話していると、ファンになるまでに必ず踏む手順があることに気づいたんですね。それをフローチャートにした図がこちらになります。
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これを見たところで、よく分からないと思うのでAKB48を例にかき込んでみたフローチャートがこちらです。
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1.興味(ひっかかり)
AKB48の場合は「会いに行けるアイドル」というコンセプトでスタートしました。こういったフックを作ることで興味を持ってもらい、来場したお客さんたちはメンバーの一生懸命なステージに感動して、また行こうという気持ちになります。

2.体験の繰り返し
感動をもう一度味わうためにライブに再訪して、感動の追体験をしようと思います。

3.お気に入りの発見
ライブに通ううちに、自分だけのお気に入り、つまり押しメンを発見します。ここで「自分だけのお気に入りを発見した」という一定の達成感を得ます。

4.関係性の考察
5.歴史を学ぶ
押しメンを発見すると、押しメンの仲の良いメンバーの情報や所属ユニットの情報なども収集するようになります。さらに、押しメンのこれまでの歴史(AKB総選挙でずっと圏外だけれど頑張っていた)や、そもそもAKBというグループ事態の歴史を学ぶようになります。

このフローまで進むと完全にコアなファンと化し、アイドルのパフォーマンスではなくてAKBというグループ及び押しメンの歴史などの文脈を咀嚼するようになります。

6.他者へ伝える
AKBやメンバーの文脈を理解すると、それを他者へ伝えたくなります。周りの知人などをライブ会場に誘ったり、押しメンのどこが凄いかなどを歴史事情込みで伝える様になるのです。いわゆるエバンジェリスト化します。

と、AKBを例に説明してみましたが、これは別にアイドルだけではなく他の物にも転用可能です。例えば、野球ファンもこのようになります。
03このように何かにハマる流れとして大切なのは
4.関係性の考察
5.歴史を学ぶ
です。ここまで来ると、対象物にしっかりと心をロックオンされています。巨人ファンと阪神ファンが仲が悪いという話を聞きますが、それはチーム間の歴史を咀嚼しなければ起こらない事象なんですね。

ちなみにこれはアイドルやスポーツのみならず、たけのこの里ときのこの山にも転用が可能です。

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このファーストステップである1.興味に(ひっかかり)と書いているのは、最初に抱く感情が負の感情(違和感)でも良いからです。例えばまずいお菓子を食べて違和感を感じたら、その不味さを確認したくなります。それを繰り返しているうちに、なんとなく好きなツボを見つけて、そのお菓子を好きになってしまったというのはよくある話です。

さて、逆にこれを仕掛ける側は、この心理導線をよく分かった上で次のステップに進ませるためのトリガーを用意しています。例えば冒頭のAKBについて、各ステップに進ませるためのこのようなトリガーがあります。
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特に、ファンを固着化を促す以下のステップのトリガーは、入念に用意されます。

4.関係性の考察
5.歴史を学ぶ

EXILEがEXILE TRIBEとして大きなファミリーになっており、各個別グループ間の共演を行なうのも、これらのトリガーを引く土台だと思うのですね。

ということで、人が何かにハマる流れをフローチャートにしてみたのですが、これを書こうと思ったきっかけは先日始めてプロレスを観に行ったことがきっかけです。DDTというインディーズ系の団体さんなのですが、エンタテインメントを突き詰めていて、このチャートを全て踏襲しています。
所属レスラーの人たちには「踊りたくてたまらない」レスラーとか、カワイイを全面に出した外国人レスラーとか、キャラクターが設定されており、さらに団体内でユニットを作るというアイドルみたいなことをしています。
私が観に行った回では、3人の若手(?)レスラーたちがアイドルユニットを結成し、デビュー曲をお披露目していたのですが、それを「踊りたくてたまらない」レスラーが阻むという吉本新喜劇的なことをやっていました。これはまさに関係性のアピールだと思うのです。

さらにすごいなと思ったのが、このアイドルユニットは、団体が主催する音楽イベントに出演するために結成されたのですが、社長が登場して「このままじゃ、イベントには出れないぞ」的なことを通告するんですね。音楽イベントに出演するために結成されたのに、それを阻まれるというハードルを設定することにより物語を演出しているんですよね。

ということで結論なんですけど、DDTのプロレス面白かったなってていうことです!

5分で出来るUIの改善〜リンクボタンのテキストを見直そう〜

UIを改善しようとすると、アナリティクス等の解析ツールでページ間の遷移率などを測定し、ボトルネックを抽出してページの構成を見直す必要があります。

しかし、5分でUIを改善出来るお手軽な方法があります。それは、リンクボタンのテキストを見直すことです。サイトを訪問してくれたユーザーは、リンクボタンのコピーライティングひとつで、積極的にクリックをしたりむしろクリックを止めたりします。大規模なサイトの場合は、A/Bテストでリンクボタンの最適化を図っているかと思われますので、ここでは小規模なサイトで、かつ資料請求や申込みをゴールとしたサイト向けにクリック率を高めるリンクボタンのコツをいくつかご紹介します。

1.みんな大好き「シミュレーション」

サイト内において「見積もりをする」などのワードを使っていたら、一度「見積もりシミュレーション」というワードに変えてみましょう。基本的にユーザーは、リスクテイク派と慎重派の人々に別れます。慎重派の人たちは、リンクボタンをクリックした後の挙動が予測出来ないことを嫌がります。この「シミュレーション」というワードを入れることにより「この先に待ち受けているのは、あくまでもシミュレーションなんだ」という緩和剤になります。

2.「お問い合わせ」よりも「相談する」

申込みや見積もりの機能を備えているサイトの場合、特に扱う商材の単価が高ければ、内容について事前に聞いてみたいという欲求が生まれます。そこで「よくある質問」や「お問い合わせ」機能は必須だと言えますが、慎重派の人たちにとってはこのお問い合わせというワードもやや重く感じるのです。これを「サポートに相談」に切り替えてみると、心理的負担が軽くなり「ちょっと聞いてみよう」という心理的余裕が生まれます。
ちなみに、この「相談する」ボタンは、商品内容の詳細の下や、申込みボタンの手前に配置しておくと有効でしょう。

3.「!」を多用していないか注意

「!」ビックリマーク、通称エクスクラメーションマークは、多くの人にとって「危険だ!止めろ!」を想起させます。このシンボルがリンクボタンの付近にあると、本能的に「その先に進むな!」に見えるのです。ということで、今いちど「!」の使い方を気をつけてみましょう。

ということで、3つほどリンクボタンのテキストに関するコツをご紹介しましたが、全てに共通するのは「ユーザーがリンクボタンをクリックするリスクを下げる」ということです。慎重派の人々は、想像以上に「申込み」や「見積もり」などのワードに敏感になるため、その先へ進む心理的障壁を和らげてあげることが肝要なんですね。

UIUXはワイヤーを作る前に、9割完了している

よくUIUXおいてUIとUXが混同されているという記事を見かけます。UIはユーザーインターフェースですから、サービスの導線設計、UXはユーザーエクスペリエンスですからユーザーにどういう体験をしてもらうかという切り分けです。

私も自社サービスやクライアントワーク含めてUIUXの設計をしていますが、UIUXの設計はパワーポイントでワイヤーを作る前に9割完了していないといけないと思います。UIUXをコンビニに例えて解説してみましょう。

お菓子売り場の棚に、どうお菓子を並べる?


例えば、あなたがコンビニ店長だったとして、お菓子売り場にどのように商品を並べますか?とりあえず入荷してきたお菓子をなんとなく並べるというのは、パワーポイントでなんとなくUIから作り始めるというのと同じことです。
お菓子売り場の棚を作るには、二つの情報が欠けています。まず、売上を最大化するためには売れ筋のお菓子を置くべきです。ということは、今までの売上情報を見て、売れ筋のお菓子は取りやすい目の高さに並べておくということが必要になります。
つまり、お菓子を並べる(UIを設計する)には、過去の定量情報を参照する必要があるわけです。

さらに、定量情報の分析に加えて、やるべきことがあります。実際にお菓子を買って行く人を観察したり、インタビュー(=定性調査)をすることです。よく買われるお菓子はなぜ買われるのか、全く買われないお菓子がなぜ買われないのかの理由を分析し、定量調査と掛け合わせてユーザーシナリオを作成することが出来ます。

例えば、良い位置においてあるのにも関わらず、全く買われないチョコレートがあったとしましょう。実際に観察をして、チョコレートを手に取った人が棚に戻したとします。その理由を聞いてみると「職場で食べるには、パッケージが大きいし、カロリーも高いから止めた」と回答しました。であれば、パッケージが小さめのカロリーが少ないチョコレートを置けば、購入される可能性があるということです。
また「職場で食べるには〜」という回答がユーザーから多かった場合は、オフィスでのおやつを買いに来る会社員というユーザーシナリオを作成し、それに最適化した商品を揃えることが出来ます。(周辺が居住空間なのか、ビジネスエリアなのかも、ユーザーシナリオを作るための定量データになります。)

ということで、お菓子を並べ始めるには、定量調査と定性調査を掛け合わせ、ユーザーの本当のニーズ(ユーザーインサイト)を知った上で、いくつかのユーザーシナリオを作成し、そのシナリオに沿ったUIを作ることが必要なのです。

ユーザーインサイトで本当のニーズを見極めることが大切


ということで、UIUXの設計と言いますが、9割がたは分析とマーケティングに費やすのが正解だと思うんですね。逆に、それをしないと本当のユーザーのニーズがつかめていないため、ユーザーが欲していない機能を前出ししてしまったりするのです。

そして、当初仮説として設定したユーザーニーズが実際には、ずれていることも多々あります。

先日もECの設計をしていたのですが、ユーザーが自由にカスタムして購入したいだろうという仮説に反して、おすすめのパッケージ販売を望む需要の方が高かったのです。
ということは、UIを設計する上ではおすすめのパッケージを全面に押し出すべきという解になり、これはちゃんとマーケティングをしないと浮かび上がってこない事実なのです。

ということで、UIUXを考えるには、その前準備が9割であるというお話でした。

もしも、女性向けファッション誌がなくなったら、失われること

ファッション誌の売上が、ものすごい勢いで急降下しています。

特に雑誌は店頭の売り上げが落ち込み、女性誌ファッション誌が前年比88.2%、ティーンズ誌が同92.3%だった。雑誌の休刊が相次ぎ、創刊91誌に対して休刊177誌になり、販売部数の減少が売り上げ減少に響いた。
出典:https://www.wwdjapan.com/business/2016/06/03/00020687.html

前年比の88%の売上レベルとなっており、毎年この比率を続けたら10年後にファッション誌が存在しているのかと思ってしまうほどです。しかし、ファッション誌(というかCancamなどに代表される赤文字系ファッション誌)がなくなってしまったら、失われてしまうことがあります。

1.ファッションのトレンド発信

シーズンごとのファッショントレンドは、主にテレビ等のマスメディアによって拡散されますが、情報の出所はだいたい雑誌です。シーズンごとに各ブランドが世界各地でパリコレなどのコレクションを披露し、そのトレンドに沿った大量の既製服が作られます。そのトレンドを「今シーズンのトレンドはコレ」といった形でファッション誌が特集し、テレビにも取り上げられるのです。ゆえに、ファッションのトレンドはブランドによって製品が作られ、ファッション誌によって啓蒙されるのです。

最近は、ファッションのベーシック化が進み、シーズンごとのトレンドの差異が少ないように思いますが、それでもファッション誌がなくなってしまったら、1次情報の発信元としてトレンドを啓蒙する存在がなくなってしまいます。
しかし、この点においてはWebのファッションメディアでも代替え可能かもしれません。

2.ファッション誌バズワードの発信

かなり前に赤文字系ファッション誌のWebに関わっていたことがあり、毎号の目次を凝視していたのですが、そのコピーライティングのセンスにはうなるものがあります。一番うなったのはクリスマスシーズンの号に掲載されていた「おねだリング」というワードです。彼氏や旦那に買ってもらいたい指輪のことです。ファッション誌は昔から、アイテムの使用用途に合わせたバズワードを作るのが上手です。ヘビロテ服(ヘービーローテーションする着回せる服)や、こやし靴(安めで使い勝手の良い靴)、最近ではおフェロ顔(チークなどを効果的に使ったフェロモンたっぷりの顔)などなど、トレンドを現すバズワードの発信元もファッション誌です。
エビちゃんが流行していたときは、エビちゃんOLというようなワードもありましたね。

ファッション誌がなくなったら、こういったバズワードはどのように生み出されるのでしょうか。今のところ、Webのファッションメディアは、ファッション誌のトレンドやバズワードを後追いで編集し直している部分が多いかと思います。今後ファッション誌出身の編集者がWebメディアへと移動し、Webメディアからこういったワードが発信されていく可能性はあります。(ただし、社会現象になるほどのワードになるためには、テレビの力が必要ですが。)

ひとつの仮説としては、今後はこういったワードがソーシャル上で強い力を持つ個人から発信される可能性があるのかなと思います。ファッション誌の専売特許といえばモデルやタレントのファッションスナップでしたが、いまやモデルやタレントたちは、インスタグラムで日常的に自身の写真を投稿しています。同様に、ソーシャル上で強い力を持つインフルエンサーによってバズワードが生み出され、それがテレビで拾われる形になるかもしれません。例えば最近「プロ彼女」というワードが流行しましたが、最初のこのワードを用いていたのはコラムニストの能町みね子さんでしたね。

3.赤文字系ファッション誌特有のストーリープレイ

「ストーリープレイ」というのは、私が今名付けたのですが、つまりは赤文字系雑誌にたいてい載っているこちらのページです。

赤文字系雑誌 「赤文字系ファッション誌」にたいてい載っているストーリープレイ。気になる先輩や後輩が出現し、最後には告白されるパターンが多い。

主人公が登場し、1週間のコーデを披露します。そして、その1週間には必ず彼氏や彼氏候補(だいたい職場の先輩か後輩)が登場するのです。
この「ストーリープレイ」が赤文字系ファッション誌を赤文字系たらしめているコンテンツです。このようにファッションに対して、異性の目線を取り入れますよと高らかに宣言しているのです。逆に青文字系ファッション誌は、自分のためのオシャレなので、この「ストーリープレイ」に相当するコンテンツを見たことがありません。少なくともこの20年近くは、ずっと赤文字系ファッション誌に掲載され続けているコンテンツなので、需要はあるのでしょう。

このコンテンツは、上記の2点に比べてWebメディアへの移行がおそらなくないので、もしもファッション誌がなくなってしまったら、このコンテンツもそのまま消滅してしまう可能性があります。

ということで、もしもファッション誌がなくなったら失われる3つのことについて考えてみました。いずれにせよ、紙媒体と比べてWeb媒体は細分化しやすいメディアであり、ひとつの大きなトレンドを提起するには不向きなので、トレンドの提案が今後どのようになっていくのかが気になるところです。

ツイッターでフォローをしてもらう4つの方法

ツイッターで100RT以上される方法に引き続き、フォロワーを集めるにはをテーマに書いてみます。しかし、そんなこと言ってもそもそも自分フォロワー少ないやんけという突っ込みが飛んできそうです。

その1:誰かの役に立つことをツイートする

「スタバなう」とツイートして、そのツイートに価値があるのは芸能人だけなので、基本的に誰かの役に立つツイートをすることが大事です。例えば、ジャニーズファンがファン同士でツイートをフォローし合うのは、出演番組の情報を得ることも目的のひとつでしょう。誰かの役に立つツイートは定常的に見ようと思うのでフォローされやすくなります。

その2:誰が見ているかを意識する

発信するツイートは誰にとって役に立つのかを、意識をすることが大切です。ジャニーズの出演情報はもちろんジャニーズのファンの人に役立つ情報です。このあたりは企業アカウントのソーシャルマーケティングにとって最も重要です。警備会社のセコムは、若い女性やシニア向けの防犯情報を定期的にツイートし、40万人以上のフォロワーを獲得しています。

その3:ブレない

まじめに防犯情報をつぶやいているセコムのツイッターが、突然「きょうはきんきん、きんようび〜ヾ(◍’౪`◍)ノ゙」などとツイートしたら、何事かと思うわけです。フォロワーは、自分に向けた有益な情報を閲覧することを目的としているため、いったんターゲットとツイートの方向性を決めたらブレないことが大切です。
ツイートの内容に一貫性があるというのは、ツイートがバズった際にもフォロワー獲得に繋がります。例えば、以前このツイートがそこそこバズりました。


ツイートアクティビティーを見ると、Profileが62クリックされていますが、フォローは2に留まっています。もしも私のツイートが一貫して「恋愛ネタ」をつぶやいていたら、そういったネタに興味意向のあるこの62人からもっとフォローされていたでしょう。
そう、私のツイートには全く一貫性がないのです。

スクリーンショット 2016-06-13 16.30.05

その4:広告を出稿する

結局広告を出すんかいと言われそうですが、上記の1〜3までが出来ているのであれば、広告でフォロワーの母数を確保出来ればそこから広がりが期待できるので、ある程度ツイートをしたら広告を出稿してフォロワーの母数を広げておいて方が良いと思います。

この他にも企業アカウントであればSHARPやタニタなど、お笑い形のネタに走るという方法もありますが、このあたりは飽和状態(であるのと、お笑い系に走ったところで本業に結びつかない)ため、上記の4つを地道に実行するのが良いかと思います。

仕事が出来る人と出来ない人の違いは、想像力にあった

「体系的思考」のファーストステップは想像力の有無

仕事が出来る人と出来ない人の違いは「体系的思考」の有無にあるというブログを書いたのですが、体系的思考のファーストステップは「想像力があるかどうか」です。

体系的思考とは、下記のように自分で思考の枠組みを作って、要素を当てはめて行くという思考ですが、要素をどのように構成し、枠組みに当てはめるかを決めるキーとなるのは「顧客に対する想像力」だからです。

 
体系思考とは、全体像を把握した上で各要素を分類すること。そして、分類した要素を抽象化して、別の要素と繋ぎ合わせて考えること。
 

この能力がずば抜けて高い人と仕事をすると、非常にプロジェクト進行がスムーズになります。以前一緒にお仕事をさせて頂いたYさんという人がいるのですが、この方はコンサル出身の技術畑の方で顧客に対する想像力が突出している方です。

私はよくテストプロダクトを作って知り合いにURLを送って使ってもらい、感想を聞くということをしていました。たいていの人はこういう返答になります。

相手「けっこう使いやすかったと思うよ」
わたし「どういったところが?」
相手「なんか、ボタンも大きかったし、見やすかったかも」
わたし「逆に使いにくいところは?」
相手「最初のところがちょっと文字小さいよね」

しかし、Yさんにも同じ様に「これテストプロダクトのURLなので、良かったら使ってみて感想をください」と送ったところ、以下のような返信が返ってきたのです。

Yさん「状況から察するに、このプロダクトを使ってどこで詰まったかという情報が欲しいかと推察しましたので、使った経緯とその時の心理をメモしておきました。使ってみた心理導線も含めてレポートします。」

そして、実際に自分がどのようにページを遷移して、その時何を思ったかというレポートをくれたのです。
私は「テストプロダクトを使ってみてください」というぼんやりとしたオーダーをしたのにも関わらず「何を欲しているか」を見抜いて私の需要にマッチしたレポートを送ってくれたのですね。

仕事が出来る人は常に「想像力」で先回りをしている

このように顧客に対する想像力が働く人は、常に相手の需要を読み取って先回りをしています。例えばあなたが広告代理店の営業だったとして、クライアントから「ディスプレイ広告」を配信したいと相談されたとします。ここで想像力が働く営業の場合は、ディスプレイ広告を打ちたいということは「認知を広げたい」のではないかと察することが出来ます。そこで
「もしかして、認知を広げるための広告キャンペーンを実施されたいのではないですか?それでしたらディスプレイ広告と合わせてこういった広告も組み合せると効果が高いですよ」などとアドオンで提案が出来るようになるのです。

ちなみにこの「想像力」が卓越しているメンバーがバックオフィスにいると、とても仕事がスムーズになります。例えばあなたの会社の総務の人が、コピー機から離れたところに積んであったコピー用紙のストック場所を、コピー機の近くに移したりしてくれたことはありませんか?これもコピー機の使用シチュエーションに想像力を働かせた結果ですよね。

さらに契約書や利用規約などを巡って、事業部はよく法務部とぶつかることが多いと思うのですが、もし法務部の人が想像力がある人材の場合は「現状で言うとこの利用規約はNGだけど、このようにやり方を変えて規約を書き直せばOKだと思う」という第3の提案をしてくれるようになるかもしれません。

ポイントは、冒頭のY氏のように顧客の本当の需要を見抜ける「想像力」があるかどうかです。顧客は「ディスプレイ広告を配信」したいのではなく「認知を広げたい」のだということが分かれば、本当の需要を満たすための様々な提案が出来るようになります。

ということで、仕事ができる人は常に「想像力」で先回りしているなというお話でした。