熱海が盛り上がっている「本当」の理由

熱海の観光客数が2011年を底にして、2012年以降は年々伸びているといいます。私の肌感でも「熱海…はじまったな」という感じはあったのですが、この記事を見て少し違和感を感じました。

あの「熱海」に再び観光客が集まっている理由
http://toyokeizai.net/articles/-/131780

この記事によると、熱海再生の理由を東京からUターンしてきた若者による商店街などの再開発や、熱海市の財政事情の好転によるプロモーションの強化が挙げられています。確かにそれらは、熱海に観光客が集まった要素の一つだとは思うのですが、トリガーではないと思うのです。

私が熱海再生につながった根っこになるトリガーだと思うのは「業態を改めた新規ホテルの出店」です。

社員旅行向けに作られた大バコ旅館ばかりだった熱海

2008年に発売された村上春樹さんらによる旅行記「東京するめ倶楽部」の熱海編を読むと、当時の熱海のさびれ具合がよく分かります。本書の中では、バブル全盛期に社員旅行向けに作られた大バコ旅館が乱立し、その後の個人旅行を楽しむ若者たちのニーズにマッチしなくなったのではないかという分析がされています。また、バブル期にOLだった女子たちが成長してお母さんになった後、会社の宴会御用達だった大バコ旅館にファミリーで泊まる気にはならないのです。
このように、熱海衰退の原因はそもそも時代に対応しきれていないホテル・旅館にあったのではないかと思います。

2010年代に入り「熱海のスパに行かないか?」と誘われることが多くなった

しかし、2000年代後半以降、個人旅行向けに設計し直されたホテルが新規オープンしていきます。ホテル内にスパやエステなどの施設を備えて、女性客をターゲットにした日帰りプランなども展開していきます。
熱海の宿泊、休憩、観光について、前年度からの伸び率を比較したグラフがこちらです。
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これを見ると、2012年の休憩利用者数は前年比150%近く増えていることが分かります。これはホテルがスパやエステなど日帰りで楽しめるプランをこぞって打ち出したからではないでしょうか。

ホテル目当ての客が宿泊し、そして熱海観光へと目が向けられた

そして、このグラフは前年度からの宿泊利用、休憩利用、観光利用の増加数をグラフにしたものです。
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これを見ると、2012年に宿泊客数が増加し(前年度22万2千人増)、翌2013年に観光客数が追いかけるように増加(前年度24万6千人増)していることが分かります。
つまり、熱海を訪れた人々は、改装オープンされたリゾートホテルへの宿泊を目的に訪れ、「熱海いいじゃん」ということになり、翌年以降はリピーターを含めた観光利用の訪問者数が多くなったのではないでしょうか。

ちなみに宿泊利用者がグンと増えた2012年の前年末に「星野リゾナーレ熱海」がオープンしています。当時の新聞記事を見ると客室数は76室で340人収容です。これを星野リゾートの公式にサイトにある「星野リゾナーレ熱海」の平成27年の客室稼働率を当てはめて試算してみると年間4万8千人程度が宿泊していることになります。(1泊2日として計算。)
「星野リゾナーレ熱海」のオープンで、熱海への集客が年間5万人弱増えたことになるのです。

ということで、熱海が盛り上がっている原因と順番はこのような感じになるのではないでしょうか。

1.個人旅行向けのホテルがオープンし、リゾート滞在を目的とした旅行者が増えた

2.ホテルに宿泊したことにより、熱海の観光資源(花火大会、海、温泉)が見直されて、リピーターを含む訪問が増えた

3.上記により集客が出来てきたので、駅前の商店街などが再開発され始めた

最後に熱海の商店街を歩いたのは3年ほど前ですが、駅前から海岸に続く商店街はまだまだ寂しい感じでした。しかし、この記事を見ると、駅前もさらに進化しているようですね。

資料・データ出展
http://img01.hamazo.tv/usr/suzy/DSCN7226.jpg http://www.city.atami.shizuoka.jp/userfiles/495/file/H26kanko.pdf http://www.hoshinoresorts-reit.com/ja_cms/portfolio/review_2015.html

一見さんをファンにレベルアップするには、動画をバラまくべき

一度興味を持っても、人はすぐに忘れてしまう

前に「アイドルにハマる流れをフローチャートにしてみた」というブログを書いたのですが、人が何かにハマる初期段階では、下記の2つのステップを踏みます。

1.興味、引っかかり
コンテンツに触れることによって、興味喚起される(例:テレビで見た、ライブに行った等)

2.体験の繰り返し
コンテンツに触れる体験を繰り返す

この1から2の間には大きく深い川が流れており、コンテンツに何らかの興味を持ったとしても、体験を繰り返すに至るハードルは高いのです。例えば、友達に連れられて行ったバンドのライブで、そこそこそバンドに興味を持ったとしても、自発的にライブのチケットを取得して再訪するというのはハードルが高いのです。
人間は一度火がついてしまえば、ほうっておいても熱中する生き物ですが、種火がつくまでには時間がかかります。

動画は、体験を繰り返させるための橋渡しになる

そこで、この1と2の橋渡しをするのに有効なのが動画です。興味を持っているのですから、動画コンテンツがあればそれに接触しようと試みるでしょう。皆さんも、音楽番組などで気になったアーティストの名前をYOUTUBEで検索したという人も多いのではないでしょうか。
動画コンテンツに触れているうちに、実際にリアルなコンテンツを体験したいと思うようになります。ゆえに、動画コンテンツを多数用意しておけば、一旦興味を持った見込み客をファンに引き上げることができるのです。

このマーケティングが最も有効なのは、興行を行っているコンテンツです。音楽やスポーツ、格闘技などのジャンルの相性が良いでしょう。すでに公式チャンネルを用意して積極的に動画配信を行っている事例もあると思います。

動画マーケティングの促進に、ファンの力を借りる!?

しかし、専用の動画を作成するとコストがかさむため、なかなか予算がかけられない場合もあります。ここで一つアイデアですが、その動画制作を、既存のファンに委ねてしまうというのはどうでしょうか?
例えば、ももクロというアイドルグループについて、グループの特徴やメンバーの紹介動画などをファンが作っていたりします。動画の作り方もファン目線ですから、一般の人から見て、何が魅力なのかを丁寧に解説することができます。「アメトーク!」の○○が好き芸人の企画を見ていて、心を動かされるのは、説明している芸人が本当にその対象物のファンであるからです。ファンが作った動画は、公式が発表したいかにもなプロモーション的な動画よりも、隣人から「ねえねえ、こんなのがあって、すごく良いんだけれど」と紹介されているようで、親しみが持てるのではないでしょうか。
ということで、公式で幾つか使用可能な動画素材を用意しておいて、公式が認定したファンに動画を自由に編集してもらい、紹介動画を作ってもらうというのは、良い案のように思います。

地域限定なのに100万人が見ている!?謎のウェブメディア「はまれぽ.com」

メディアには人格がある。

その昔、書店の雑誌コーナーにて、雑誌を上から下までくまなくチェックしていた生粋の雑誌好きです。最近は雑誌の編集者がウェブメディアに流れるという傾向もあるようですが、紙の雑誌と比べると、ウェブメディアには人格が備わっていないように思います。

雑誌を定期的に見ていると、雑誌自体に人格が備わっているような気がしてきます。例えば、リニューアル前のクウネルであれば、都心から離れた小さな山の麓に木の家を構えるさと子さん(30代女子)みたいな感じです。お気に入りの雑誌を定期的に見るということは「さと子さんは、今月お変わりないかしら」と電車に乗って会いに行って、お茶でも飲みながらさと子さんと話して「ああ、今月もさと子さんはお変わりなかったわね」と帰ってくるようなイメージです。
逆にウェブメディアは、そこに擬人化もメタファーも入る余地がなく「情報!メディア!!伝達!!!」みたいなところがあります。

しかし、あるきっかけがあり、横浜を中心にした地域情報を配信するWebメディア「はまれぽ.com」の存在を知ったのですが、ものすごく人格を感じられるメディアです。メディアに人格を与えるという行為は、メディアブランディングと言い換えられるかもしれません。例えばクウネルはリニューアルして、30代ほのぼの女子さと子さんから、30代都内でおしゃれ生活を営む久美子さんみたいな感じになりました。なぜ雑誌に人格を与えるかといえば、それは30代おしゃれ生活に憧れる女子に読んでほしいという読者のターゲティングのためであり、さらにその先には広告によるマネタイズという目的があります。

しかし、この「はまれぽ.com」からどういう人格が感じられるかといえば、新宿歌舞伎町に棲む(はまれぽだけど)ルポライター雑学太郎42歳みたいな、誰得なイメージを受けます。わかりやすく例えようとして逆にわかりづらくなったので、具体的に何がすごいのかを説明していきます。

日本三大ドヤ街にストリップ劇場!?ディープすぎる記事の内容

今現在(2016年8月8日)、このメディアにアクセスして一番最初に目につく記事は

「ストリップ劇場「浜劇」、「横浜ロック座」になってどう変わった?」

です。横浜やその周辺にスポットを当てたメディアと聞くと、横浜に新しく出来た商業施設の紹介(MARINE & WALKなど)や、イベント情報(赤レンガにてオクトーバーフェスト開催)などと想像できますが、なんとストリップ劇場です。いくら何でもディープすぎるでしょう。

ちなみに「はまれぽ.comからのごあいさつ」を見ると、コンセプトがこのように書かれています。

「はまれぽ.com」は、「横浜という街の本当の姿をもって知ってほしい!そして、もっともっと好きになってもらいたい!」という思いから生まれました。
横浜は、多くの人がイメージする「海の近くのおしゃれで華やかな街」という顔ばかりでなく、「ドヤ街」と呼ばれる日雇い労働者向けの簡易宿泊所や、かつて「ちょんと間」と呼ばれた青線地帯があったりと、華やかさとは無縁の一面も持っています。
それらをひっくるめた「横浜の魅力」を、ライターや編集者が「自分たちの目で見たもの、耳で聞いたことをしっかりと伝えていく」というモットーで、広めていきたいと思っています。

このコンセプトの通り、先ほどのディープ横浜を扱った記事が多数掲載されています。さらに、先ほどのストリップ劇場記事の下には

神奈川駅、年季の入った看板の「さくら旅館」は営業している?

という本当に地元民じゃない限り、全く気にならないようなディープすぎる題材も扱われているのです。

ハンパない取材力とぐいぐい読ませる文章

このメディアで提供されている記事は、ほとんどがライターの現地取材に基づいています。ウェブメディアは、1本あたりの記事提供コストが低いので「中華街でハズせない!おすすめグルメ6店」みたいな、きっと「中華街 おすすめ グルメ」ってググって出てきたお店をまとめ記事にしてるんだろうなー的な原稿が多いように思います。しかし、このメディアについては記者自らが現地に赴き現場取材を敢行しています。

例えば、私がこのメディアを知るきっかけとなったのは、横浜にある日本三大ドヤ街のひとつ寿町を扱ったこのルポです。(そう、もはや記事というよりはルポです。)

「ライター井上が、身一つでドヤ街を調査。その実態をレポート!」

これを読んでみるとわかるのですが、なんでしょうか、このハンパない取材力は。寿町といえば、関西にあるあいりん地区、東京都上野の山谷と並んで日雇い労働者が集まる日本三大ドヤ街として有名な地区です。一般的には女性がこの地域に足を踏み入れることを推奨されず、私も一度気づかずに足を踏み入れてしまったのですが、周りの空気のあまりの変わりようにびっくりしたことがあります。

寿町には2000円代で泊まれる簡易宿泊施設が軒を連ねているのですが、その土地柄、女性を泊めることはありません。しかし、この女性のライターさんは15件も宿泊を断られたのちに、16件めの宿泊施設で管理人にゴリ押しをして泊めてもらうという、テレビ東京のリアル旅番組さながらの交渉をしています。

さらに、その管理人さんと夜の寿町に連れ立って赴き、管理人さんのリアルな証言を取ることにも成功しているんですね。ぐいぐいと読ませる生の証言の数々は、この体当たり取材がなければ書けないでしょう。
その他の記事を見ても、いずれもライターによる現場での体当たり取材が多く、しかも扱う内容がディープであるだけに、取材先に10件以上断れることも珍しくないようです。

果たして、どれくらいの人が見ているか?マネタイズの謎。

ということで「はまれぽ.com」の異常なクオリティの高さがお分かりいただけたかと思いますが、とは言っても「はまれぽ」という名称からわかる通り、扱う内容は横浜、湘南、川崎と地域が限定されます。果たしてどのくらいの人がこのメディアを見ているのが、解析ツールのシミラーウェブを調べてみると、過去半年間で100万人の訪問者数があるそうです(解析ツールなので実績値とは誤差がある可能性が高いです。)。参考までに横浜ウォーカーの発行部数は49,834部ですから、ウェブメディアとはいえ月ベースでならしても20〜30万人程度のアクセスはありそうです。
インタビューコーナーを見ても、「トレンディエンジェル」斎藤司さんや、谷原章介さんなどのビッグネームのタレントさんのインビューを単独で取れているので、アクセス数はかなりあるのでしょう。

しかし、記事のクオリティが高く、アクセスががある程度あることが分かっても頭をもたげるのが「マネタイズをどうしているのか?」という疑問です。現在サイトのトップには大磯ロングビーチのバナーが掲載されているため、バナー広告による収入はあるのだろうなと思うのですが、その他何でマネタイズをしているのかよく分かりません。
横浜近郊のレストランや、ウェディング場などを扱った記事広告のようなものがあるので、これでマネタイズを図っているような気もします。(しかし、特に記事内にPRマークは入っていないようです)

たまに、メディアそのものでマネタイズをするというよりは、提供元の会社の販促活動等のマーケティング目的であったりするので、運営元の株式会社アイ・ティ・エーのサイトを見にってみたのですが、通信機器の販売などをメインに手掛けているようで、特にメディアとのシナジーは感じられませんでした。(というか、なぜ通信機器の販売を手がける会社さんが、このようなぶっとんだメディアを運営しているのでしょうか。)

ということで、いろいろと謎に包まれた「はまれぽ.com」ですが、メディア好きの人間としてはこのままディープなメディアを貫いて欲しいなあと思います。先ほど半年で100万人程度の訪問者があるらしいという話をしたのですが、アクセス経路を見ると、なんとそのうち27%は直接訪問なんですね。これはつまり、お気に入りに入れるなどして、定期的に見ている読者が多い=このメディアを好きな読者が多いということです。

ということで、これからも「はまれぽ.com」を遠くから応援したいです。

iPhoneのアイコンが角丸である理由は、初代マッキントッシュ開発時にさかのぼる

iPhoneのアイコンが角丸で、Appleのイヤホンが真っ白な理由

スティーブ・ジョブズが亡くなったのは、iPhone4Sが発表された翌日の2011年10月5日でした。ジョブズが亡くなってから早5年が経とうとしていますが、今もまだアップル製品を手に取れば、ジョブズがデザインにかけた哲学がかいま見られます。
例えば手元のiPhoneを手にとってみてください。角丸のアイコンが整然と並んでいます。もし目の前にMacがあれば、何か適当にスクリーンを開いてみてください。スクリーンの四隅も角丸で構成されているはずです。iPhoneのアイコンが角丸である理由は、初代マッキントッシュの開発時に遡ります。

初代マッキントッシュは、真っ黒な画面にコードを直接打ち込んでいたそれまでのパソコンを一新し、GUI(グラフィカルユーザーインターフェース)を実現しました。開発に参加していたエンジニアのビル・アトキンソンは、ある日スクリーンに円や楕円を素早く描けるアルゴリズムを思いつきます。アトキンソンのデモを見た開発メンバーは感嘆したと言いますが、ジョブズだけは例外でこんな一言を言い放ったそうです。

「円や楕円はいいけど、角を丸めた長方形は描けるのかい?」

アトキンソンは、そこまでやる必要はないし、やろうとしてもほぼ無理であることを説明したそうですが、ジョブズはどうしても長方形の角丸にこだわったそうです。

「角を丸めた長方形はそこいらじゅうにあるんだぞ!」
ジョブズはさっと立って声を荒げる。
「この部屋を見てみろ!」
ジョブズは、ホワイトボードにテーブルトップなど、角を丸めた長方形のものを次々とゆびさす。
「外に出ればもっとたくさんある。どこを見てもあるくらいだ!」
こういうとアトキンソンを連れ出し、車の窓にビルボードの広告、道路標識などをゆびさしていく。ジョブズによると3ブロックほど歩く間に17個の実例を見つけたという。アトキンソンが納得するまで、それを次々と指摘したのだ。
「駐車禁止の標識を示されたところで言いましたよ。『わかりました。降参します。角を丸めた長方形を基本命令の形として用意します』と」

この出来事をきっかけに、MacやiPhoneなどApple製品におけるスクリーンの形は、すぺて角丸の長方形となったのです。さらにiPhoneやiPodを持っている人は、イヤホンを見てみてください。Apple製品のイヤホンは真っ白です。これはiPod開発当時にデザイナーのジョナサン・アイブがこのカラー=ピュアホワイトにこだわり、ジョブズがそれを支持したからだと言います。

このデザインについてアイブはこう語っている。
「小さな消費製品というのは、たいていは、ポイッと捨てられても問題ないような雰囲気があります。文化的な重みがないのです。iPodについて私が一番誇らしいと思う点は、重要性が感じられ、ポイ捨てできる雰囲気ではないところです」
単なる白ではダメ。”ピュア”ホワイトでなければならない。
「機器だけではなく、イヤホーンやそのワイヤ、電源も”ピュア”ホワイトでなければならないと思いました」
当然ながら、イヤホーンは一般的な黒にすべきだとの意見が多かった。
「でもスティーブはその意味をすぐに理解し、ホワイトを支持してくれました。白には純粋さがあるのです」

ジョナサン・アイブの意見をジョブズが支持したからこそ、今に至るまでApple製品のイヤホンは真っ白なのです。iPod発売時の広告は、黒い人物のシルエットにiPodと真っ白にうねるイヤホンが偶像的に配置された印象的なビジュアルでした。

ジョブズは、デザインを身体性に裏打ちされた感覚で判断していた

ジョブズはデザインについて強いこだわりを持っていたことで知られていますが、ジョブズ自身がデザインのアイデアを出すというよりは、他者が出したアイデアについての取捨選択が上手かったのだと思われます。そして、その判断はジョブズが「リベラルアーツとテクノロジーの交差点」というスローガンを掲げたように、ロジックというよりは身体的に判断されることが多かったようです。Appleのデザイナーであるジョナサン・アイブはこのように話しています。

デザインの大半は会話形式で進めます。テーブルのまわりを歩き、さまざまなモデルに触れてみながらやり取りをするのです。スティーブはごちゃごちゃした図面を読むのが嫌いで、モデルを目で確認し、身体で感じる方を好みます。

ジョナサン・アイブ

ジョブズが製品デザインについて、10年も20年も前に決断したことが、今のApple製品にも未だに息づいています。Appleのシンプルなデザインを実現するためには、良いデザインを採用するよりは、むしろ悪いデザインにNOということのほうが100倍は多かったでしょう。現在のApple製品のデザインは、ジョブズの残酷までの率直さに支えられているとも言えます。

僕は自分を暴虐だとは思わない。お粗末なものはお粗末だと面と向かって言うだけだ。本当のことを包みかくさないのが僕の仕事だからね。自分がなにを言っているのかいつもわかっているし、結局、僕の言い分が正しかったってなることが多い。そういう文化を創りたいと思ったんだ。僕らはお互い、残酷なほど正直で、お前は頭のてっぺんから足のつま先までくそったれだと誰でも僕に言えるし、僕も同じことを相手に言える。ギンギンの議論もしたよ。怒鳴りあったね。あんないい瞬間は僕の人生にもそうそうないほどだ。僕は、「ロン、この店はまるでクソだったね」ってみんなの前で言える。全然平気なんだ。「こいつのエンジニアリングは大失敗だったな」って、責任者を前にして言うこともできる。超正直になれるーこれが僕らの部屋に入る入場料なのさ。

一見非合理なデザインは、AppleをAppleたらしめるアイデンティティとなる

ジョブズは自分が最高だと思える以外の物を否定し続けることで、デザインの調和をシンプルに保ってました。しかし、死後5年が経ち、もし彼がいれば否定していたであろうプロダクトが、アップル製品に見られるようになります。
例えば、ジョブズが最後に関わったiPhoneは4Sが最後ですが、その後のiPhone6や6Plusは画面サイズが拡張されます。ジョブズは、他社から7インチのタブレット端末が発売された際「発売された時点で死んでいる (DOA)」と発言しました。しかし、その後Appleはほぼ同じようなサイズのiPhone6Plusを発売します。確かに画面が大きいため動画の視聴に向いており、実際にiPhone6及び6Plusの販売数もiPhone史上最高を記録したようですが、もしもジョブズがいたら「手に馴染まない」という理由で却下していたような気もします。デザインを合理的なロジックではなく、身体性から感じる直感で判断していたからです。

ジョブズがデザインを身体性で判断していたことがうかがい知れるエピソードとして、Appleに復帰した後にAppleで開発されていた携帯情報端末「ニュートン」の開発を止めさせたことにも現れています。ニュートンには、端末専用のスタイラスペンが採用されており、このペンが大嫌いだったジョブズは「神は我々に10本のスタイラスペンを与えたもうた」と言って、ニュートンの開発を止めます。
その後、神が与えたスタイラスペンを活用できる端末ーiPhoneを開発するのです。しかし、Appleはジョブズの死後にApple Pencilというスタイラスペンを発売します。今はプロユースで使われているようですが、スタイラスペンに対する特許を申請したという情報もあり、今後裾野を広げて販売される可能性もあります。

iPhoneやMacのスクリーンが角丸なのも、イヤホンが真っ白なことにも合理的な理由はありません。ジョブズが身体的な感覚で判断して採用したデザインです。しかし、時を経るとともにスクリーンの角丸や、真っ白なイヤホンはAppleをAppleたらしめるアイデンティティとなるのです。

しかし、iPhoneの画面サイズの拡張やスタイラスペンの発表など、ジョブズなき後のAppleはプロダクトついての決断をを合理的に判断しているように思えます。スマートフォンの通信速度が上がり、動画視聴が増えたため画面サイズが大きいiPhone6や6Plusにはニーズがあります。しかしそれは「動画視聴をするための画面サイズの大きなiPhoneが欲しい」という消費者の合理的な理由によるものです。旧来のアップル製品への「何かよくわからないけど、Apple製品がカッコいい」という購入モチベーションは、スクリーンの角丸や白いイヤホンなど、合理的な理由ではないデザインに裏打ちされていたものです。
これからAppleは合理的な判断をし続け、だんだんと人々はApple製品に不思議な神通力を感じることは少なくなるように思います。

ちなみに、このブログを書こうと思ったきっかけは、マジックマウスが壊れたためマジックマウス2を購入したところ、充電方法がまるでひっくり返ったゴキブリのように見えたためです。これにNOを言える人がいなくなったのかなと。

引用は全て「スティーブ・ジョブズ」講談社刊より



 

すきやばし次郎が修行を、エルブリがデータを重んじる理由

液体窒素を使った調理方法など、料理に科学を取り入れた「分子ガストロミー」の草分け的存在として知られるスペインのレストラン、エルブリ。フェラン・アドリアという天才料理人が率いていたこのレストランは、半年間休業しては半年間営業するというスタイルで運営されていて、45席しかないシートには200万件もの予約申し込みが殺到していたと言います。(エルブリは2011年をもって閉店し、現在はエルブリ財団として分子ガストロノミーの啓蒙に注力しているそうです。)

一方、オバマ大統領が訪日の際に、訪れたことでも話題になった銀座の老舗寿司屋、すきやばし次郎。数寄屋橋のビルの地下に店舗を構え、客席はわずかに10席程度でトイレは他店と共同。30貫ほどの寿司のコースを3万円で提供する高級店です。通常2か月前に予約が埋まるという人気店ですが、コースは2、30分程度で次々と出され、接客が非常に簡素というかそっけないことでも有名です。

このエルブリとすきやばし次郎は、同じ飲食店でありながら、とても対極にあります。それぞれドキュメンタリー映画化されており、この映画を見ると両者の違いに驚かれるのですが、映画を見ているうちにレストランとは、料理とは何かということをだんだんと考えさせられます。

変化を続けるエルブリ、伝統を守るすきやばし次郎

エルブリが1年のうち、半年のみしか営業をしていなかった理由は、残りの半年を次シーズンのメニュー研究に費やしていたからです。30品目に及ぶコース料理は、そのシーズンでしか食べることはできません。次のシーズンには、新しいコンセプトの元、全てのメニュー構成が刷新されるからです。一方、すきやばし次郎は、というよりは日本の老舗には変わらないことが求められます。すきやばし次郎のコースの最後に出る、カステラのような見た目の卵焼き。これは何十年も変わらない伝統の調理法で受け継がれてきたと言います。常に料理を刷新して古いバージョンを脱皮していくエルブリと、ずっと伝統を守り続けるすきやばし次郎、変化という側面において両者は真逆なのです。

データを重んじるエルブリ、人から人へ継承するすきやばし次郎

エルブリのメニュー開発の特徴は、いきなり完成品を作るところから入らないことです。まずは、科学の実験を行うように、食材に様々な調理方法でアプローチします。例えばサツマイモという食材ひとつをとっても、ピューレにしてからオイルで焼いてみたらどうか、あるいは真空調理にしてみてはどうか、オイルではなくて水を加えてみたら?と、食材に対する調理のアプローチを何度も繰り返し、結果を記録していきます。記録は、調理場の片隅に並べられたマッキントッシュにまさにデータとして蓄積されていくのです。劇中でパソコンのメモリーが飛んでしまった時、フェランは激昂します。紙では残っているからというシェフに対して「紙に書き留めていてもなんの意味もない。大事なのはデータなんだ」と言い放つのです。

一方、すきやばし次郎では、寿司の握り方がデータとして残されるということは、もちろんありません。それは人から人へ継承され、口伝というよりはむしろ、親方のやり方を観察することで会得しいきます。先人のやり方をつぶさに見習い、自分で握り方を身につけていくという手法です。そして、これはすきやばし次郎に限らず、日本の多くの老舗と言われる店ではごく当たり前に取り入れられてきた継承方法なのです。

料理を学問でとらえるエルブリ、料理を哲学でとらえるすきやばし次郎

エルブリが食材のデータを蓄積していることからも分かる通り、彼らは料理を共有可能な一つの学問として捉え、汎用性が効くものであると考えています。エルブリが2011年に閉店した理由を、フェラン・アドリア氏はこのように語っています。

「料理研究財団の設立が目的です。料理をレストランという形態ではなく、もっと幅広い方法で人々に伝えたいと、熟考の末に決断しました。

財団というと堅苦しいですが、料理を言葉で表現するシンクタンクとでも言ったらいいでしょうか。具体的な活動としては、まず今の『エル・ブリ』の建物を改造して新しい建物を造ります。そこでは料理人だけなく、さまざまな分野のクリエーターやアーティストが料理について研究を行い、その内容を世界にインターネットで配信するつもりです」(フェラン氏)
出典:http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/column/20110526/1035903/

この言葉からも分かる通り、フェラン・アドリア氏はしかるべき食材に関するデータがあれば、そのレシピは汎用性を持つと考えているのです。

一方、すきやばし次郎は料理を学問として捉えてはいません。むしろ何らかの哲学(もっと言うと宗教のようにも思えてきます)として捉えています。次郎の卵焼きを焼けるようになるまでは、数年以上の長い修行を要します。効率という観点で考えると、無駄なことにすら思えます。すきやばし次郎に限らず、伝統を重んじる料理の現場では、10年、20年の修行を経てようやく焼き場を任されたりと、とても長い時間がかかることが多いようです。
以前、帝国ホテルの料理長を26年間務めた村上信夫シェフのエッセイを読んだことがあります。帝国ホテルに配属され、最初は毎日皿洗い係として食材に触らせてもらえない日々が続きます。しかも、洗い場に回される鍋には、もれなく洗剤が投入されています。新入りに帝国ホテルのソースを味見させないためです。村上信夫シェフは、それならと調理場にあった全ての寸胴鍋をピカピカに磨き上げます。ある日、寸胴鍋がピカピカになっていることに気づいた先輩シェフは、ソースパンに洗剤を入れないで洗い場に回し、村上シェフに味見をさせてあげるのです。これらも、料理を学問として捉えると、非常に非効率な現象のように思われます。

エルブリとすきやばし次郎の違いを見ていくと、「料理」という共通点はあるものの、両者が全く異なるものであることが分かります。エルブリのロジックは明快です。エルブリは常に料理という学問を常に刷新して進化させていくことを目指しているため、データの蓄積や知識の共有が合理的になります。では、すきやばし次郎ならびに伝統的な老舗は、卵焼きを焼くのに数年以上かけるなど、なぜ一見非効率なことをわざわざさせるのでしょうか。
それは、老舗の多くが「変わらないこと」を目指しているからではないでしょうか。「変わらない」ということは、想像するよりもずっと難しいことです。現状に対して特に意識を払わなければ、それは少しづつ、しかし確実に変わっていってしまうからです。変わらないでるということは、非常に精神力を使う、ある意味禅のような状態なのかもしれません。それゆえ、料理に対しての技術やデータよりも、日々の料理や仕事に対する相対し方というフィソロジーに重きが置かれており、それが長い修行期間に転化されているのではないでしょうか。

ちなみに、この両者のドキュメンタリーについて、エルブリはとても面白かったのですが、すきやばし次郎のドキュメンタリーはとてもつまらなかったです。(途中で観るのを止めたくなるくらい。)
それは、すきやばし次郎を映像化しただけでは、表面上は何のコンテクストも浮かんでこず、ただただ淡々としているからです。そこには創作現場にありがちな葛藤や人間関係などのドラマティックな展開はなく、ただただ変わらずに毎日寿司を握るという情景が描き出されます。ゆえに、それが老舗が目指しているものであり、それを映像化したところで視聴者側と共有できるコンテクストがないのではないのかなと思います。



スティーブ・ジョブズは、なぜ子供たちにiPhoneを持たせなかったか

スティーブ・ジョブズが子供達にiPhoneを触らせないと言ったのは有名な話ですが、ドワンゴの会長の川上さんもインタビューにて子供にはスマートフォンを触らせないと言っていました。イノベーターの人たちが、こぞって自分の子供たちにはスマートフォンを触らせないというのは象徴的な気がします。

スマホやタブレットに慣れると、本を読むことがきつくなる!?


数年前、当時大学生だった男の子と話をする機会がありました。彼は、大学の授業にはタブレットを持ち込んで授業のメモを取っていて、ペーパーレスな生活を送っていたそうです。しかし、ある時気付いたら、前はよく読んでいた本を読むことが苦痛になり、授業の内容も頭に入ってこなくなったそうです。それ以降、タブレットを持ち歩くのをやめ、代わりにカバンに文庫本を数冊入れて持ち歩くようにしたのだとか。

先日もIT業界の人と話していて「静止しているテキストを読むことが辛くなった」という話題になりました。フェイスブックやツイッターは見るたびに情報が更新されていく動的な情報群です。目の前を流れていくフローの情報を延々眺めていることに慣れると、本のようにそこに変わらぬ情報が静的に存在する文章を読み込むことが辛くなるのです。

体系的な知識を身につけるためには、ストックの知識が必要


どんな学びもそうですが、何かを真剣に学ぶためにはストックの知識を貯めることが必要です。英語を学ぶためには、文法や単語をひたすら暗記するというストックの知識を地道に積み重ねなければなりません。ストックの知識が積み重なって知識の土台ができると、学問についての体系的な知恵が身につくため、フローの知識を入手した際に、その体系的な箱のどこかに情報を組み込んで活用することができます。
逆に言うと、ストックの知識という土台による体系的な知識の枠組みがなければ、目の前を流れるフローの情報は、そのまま頭の中を素通りして通り過ぎていきます。
例えば何処かの会社の株価が急騰した。というニュースを見たとしても、その株価の急騰が何を意味するのかを判断するには、株価に対する基本的な知識やその会社の過去の株価の経緯、競合他社の動きなどの構造的な知識がなければ、その情報の価値が判断できません。

このようにストックの知識を身につけることは、フローの情報の価値を判断する上でも大切なことです。ニュースキュレーションアプリのNewsPicksでも、プロピッカーと呼ばれる専門家の方々によるニュースの解説が面白いのは、バックグランドにある膨大なストックの知識に裏打ちされたコメントだからです。

しかし、冒頭のように恒常的にインターネットに接していると、ストックの知識を身につけることが苦痛に思えるようになり、ひたすらフローの情報を追うようになります。しかし、体系的な知識の枠組みがなければフローの情報を活用することが出来ないため、ひたすらその情報単体でインパクトのある情報を追い求めるのです。

よくその人の賢さは質問力に出るといいますが、これはコメント力にも当てはまることです。何かの情報に対してコメントするということは、その情報に対しての体系的な知識を持っているかが試されるからです。
この体系的な知識を持っているかどうかを、うやむやにするコメントが「後で読む」「良記事」などの語句になります。(そして、しばしばインターネット漫画などでそれらのコメントが揶揄されます。)

ということで、インターネットは基本的にフローの情報の洪水社会です。この洪水から、価値のある情報を見極める目を養う上でも、ストックの情報をみにつけて体系的思考を身につけることは重要だと思います。

ポケモンGOの次に、AR化されそうな人気ゲームを調べてみた

社会現象化しているポケモンGOですが、この成功を受けて人気のゲームタイトルが続々とAR化されそうです。ということで、AR向けのスマホゲームとして移植されそうなゲームタイトルを調べてみました。

カメラで霊を封印するホラーゲーム「零」シリーズ

12249428924903252c4310b出典:http://matome.naver.jp/odai/2133006840490598401/2133009074491549803
主人公は射影機(しゃえいき)という特殊なカメラで霊を封印する


第1作目が2001年にテクモ(現コーエーテクモゲームス)からPS2にて発売されたホラーゲームシリーズです。主人公は、屋敷を探索しながら幽霊を写すことができる特殊なカメラを使ってヒントを集めていき、カメラで撮影することによって霊を封印します。シリーズの累計発売本数は130万本となっており、ARにマッチした世界観と言えるでしょう。
もしAR化された場合は、街に出現する霊をカメラを使って封印していくという仕組みになりそうですが、この後に続く「デッド・ライジング」とともに、ホラーゲーム特有のある問題があります。

ゾンビを次から次へとなぎ倒す「デッド・ライジング」

wall_1024_14出典:http://www.capcom.co.jp/deadrising/main.html
大量のゾンビをなぎ倒すのが快感だという声も

2006年にXbox 360用のゲームとして第1作目が発売され、今までにシリーズ3作品が発売されている人気タイトルです。全シリーズ通して、街中にゾンビが大量発生するという設定の中、ショッピングモールなどの隔離された場所に主人公たちが閉じ込められるというストーリーになっています。特徴的なのが、レベルが上がっていくと主人公がかなり強くなるという点で、ショットガンなどの銃器で敵を狙い撃ちするFPS的な要素があったり、車やバイクなどに乗ってゾンビを轢き殺すタイムアタック的なミニゲームがついていたりします。
もしAR化された場合は、街中に溢れるゾンビや、街角からそっと覗くゾンビをショットガンで狙うなどの世界観が考えられます。

しかし、ホラーゲームについてはARゲーム化しにくい特有の事情があります。ホラーゲームは、おどろどろしい世界観があって初めて成り立つものです。目の前に霊やゾンビが出現しているのに、その周辺を近所のおばちゃんが何食わぬ顔で歩いていたら、雰囲気がぶち壊しになります。ということを考えると、この辺りの「ホラー系AR」については、USJなどのグローズドな環境で行うのが良いのかと思います。実際USJではハロウィンホラーナイトという名でゾンビを徘徊させるイベントや、バイオハザードなどのアトラクションも行っており、親和性が高そうです。
逆にエリアを限定しないのであれば、ソーシャルゲームで流行した「ゾンビファーム」系のゲームのように、デフォルメしたゾンビたちを登場させるなどの工夫が必要でしょう。

恋愛シミュレーションゲーム「ラブプラス」

514750NPSAL出典:amazon
デートスポットを増やしていくシステムも搭載

2009年にコナミデジタルエンタテインメントから、ニンテンドーDS向けに第1作が発売された恋愛シミュレーションゲームです。恋愛シミュレーションゲームといえば、意中の相手とデートを重ねながら好感度を上げるプロセスが欠かせません。好感度が上がると、特定のイベントが発生するのも楽しみの一つです。もしAR化された場合は、意中の相手と実際にデートスポットに出かけることが出来て、限定のイベントが見られるというような仕掛けが想像できます。「ラブプラス」ではゲーム内にデートスポットを増やす機能が入っていたようなので、実際にデートスポットに訪れると限定イベントが起こるというのは親和性が高いように思います。

お気に入りのペットとお出かけ「どこでも一緒」

8tnu010000021j76 出典:http://www.jp.playstation.com/dokodemoissyo/index.html
ポケットステーションという持ち歩き専用のモバイル端末も発売された

1999年にソニー・コンピュータエンタテインメントから発売されたPlayStation用ゲームです。ネコのトロなど、動物のキャラクターたちとのコミュニケーションを楽しむゲームです。ポケットステーションという専用の持ち歩き用のモバイル端末に入れて一緒にお出かけをすることが出来ます。実際にAR化された場合は、スマホの中で一緒にお出かけをし、外出先で記念撮影が出来るなどの機能が考えられます。基本的には「仮想の誰か」を現実に投影するという点で恋愛シミュレーションゲームと同じカテゴリになります。

素材を集めて合成する錬金術「アトリエ」シリーズ

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出典:http://www.jp.playstation.com/software/title/jp0103npjj00121_000000000000000001.html
素材を集取し、合成して錬金術を行う

1997年に発売された「マリーのアトリエ」など、一人前の錬金術士を目指す主人公が、いろいろな素材を集めて合成していくゲーム「アトリエシリーズ」です。この「収集」と「合成」というキーワードが一番ARに向いているゲームシステムのように思います。(「ポケモンGO」も収集のゲームですね。)実際にAR化された場合は、錬金術に使う素材を街に収集しに出かけ、合成をして錬金術のレベルを上げていくというシステムが想像できます。

おそらく今後ARのスマホゲームで最も多くなるのは、この収集系のゲームになるのではないかと思います。
レストラン経営系のゲームは、スマホのアプリゲームでも人気のジャンルですが、食材を各地に収集しに行くというシステムは親和性が高い機能です。
ただ、収集されるアイテムの数が限定される場合は、汎用性が低くなるのであまり向きません。例えば「ドラゴンボール」は7個しかボールが存在しないため、入手が非常に困難になります。「ドラゴンボール」など個数が限定される場合も、先ほどのホラーゲームと同様にUSJなどのクローズドな環境で行うアトラクションには向いていると言えるでしょう。

リアルAR人狼

これは既存ゲームタイトルの移植というわけではないですが、人狼のようにリアルで行うテーブルゲーム的なゲームも、ARに向いているかもしれません。例えば人狼はプレイヤーの中に潜んでいる人狼を見つけ出すゲームですが、プレイヤーには与えられた役があり、占い師の役が与えられた人はプレイヤーが人狼かどうかを見破ることができます。これをARで行って、人狼であった人が実際に人狼の顔に変化するなどしたら面白いかもしれません。
リアルボードゲームもARの演出によってさらに楽しくなる可能性があります。

ARを使ったゲームの種類まとめ

ここまでARの活用でスマホに移植されそうなゲームタイトルを挙げてみましたが、基本的にARの活用は以下のパターンに分けることができそうです。
  • 探索して攻撃(ホラーゲームやFPS)
  • 仮想キャラと時間を共有(恋愛ゲーム、どこでも一緒)
  • 収集する(ポケモンGO、アトリエシリーズ)
  • 特定の場所でイベント(ポケモンGO、恋愛ゲーム)
このARを活用した基本のパターンに、さらにゲームシステムが乗っかってきます。例えばポケモンGOであれば、このよう感じです。

▼ARの活用
  • 収集する(ポケモンを収集)
  • 特定の場所でイベント(ジムでポケモンを戦わせる、ポケスポット)
▼乗っかってくるゲームシステム
  • 強化する(ポケモンの強化)
  • 合成する(ポケモンの合成)
ということで、しばらくは収集する系のARを活用したゲームのリリースが相次ぐのではないでしょうか。そして、同様にホラー系ARなど世界観を重視したAR系のゲームアトラクションが、半年以内にUSJさんで開催されるような気がします。

ポケモンGOに見る、テクノロジーよりもコンテンツファーストな件

海外で先行リリースし、日本でのリリースがまだかまだかと言われていたポケモンGOが本日リリースされました。既に任天堂の株価急騰がYahoo!トピックスを飾っており、日本でも社会現象になることは間違いなさそうです。

今回の件を見ていて思うのが、テクノロジーが流行してブレイクスルーする時は、テクノロジーファーストではなくて、コンテンツファーストであるということです。

ポケモンGOは現実世界のマップとリンクし、目の前の現実に現れるポケモンをゲットするというAR(拡張現実)を使ったアプリです。ARといえば、テクノロジーのトレンドワードとしてAI(人口知能)なみに聞かれる言葉ですが、これまでもARを使ったサービスはけっこうあったように思います。ARを利用したアプリとして最も有名だったのはセカイカメラですが、残念ながら少し前にサービスを終了しています。これはセカイカメラが、ARというテクノロジーの活用のほうにに重きを置いていたからではないかと思います。

今回ポケモンGOの大ヒットについては、ポケモンという絶対的なコンテンツが存在しており「冒険をしてポケモンをゲットしにいく」というコンテンツの普遍的なテーマに、ARというテクノロジーがマッチしたからこその爆発的な普及に繋がっているのだと思います。何かのテクノロジーが爆発的に普及する時は、テクノロジーそのものではなくコンテンツやユーザーの課題、顕在化しているニーズが伴う時に起こるというシンプルな事実を意外と忘れがちです。

よく用いられる例えですが、ハードの普及はエロとセットになっており、VHSデッキの普及も家でエロビデオを観たかったせいというのがあります。これもエロという強いコンテンツと、家でこっそり観たいというユーザーのニーズがマッチしたために爆発的に広まったのです。

ということで、今も昔もこれからも、一番力を持っているのはコンテンツなんだと思うんですね。2010年前後はプラットフォーマーの時代などと言われて、プラットフォーム(場)を支配した側が一番強いと言われていましたが、プラットフォームが乱立した今となっては、やはりコンテンツイズキングだと言われています。

ということで、思考の順番は、コンテンツやユーザーのニーズから始まり、それにマッチしたテクノロジーがあるか、という順番なのではないかと思います。

H&Mの売上が500億円規模に。ファストファッションが奪った市場とは?

上陸から7年で売上が500億円規模になったH&M

国内の主立ったアパレルブランドや小売りチェーンにおける、この5年間の売上を比較して、アパレルブランドの動向がどのように変化しているかを調べてみました。

ブランドはオシャレな人が好きなブランド代表のユナイテッドアローズと、同じくオシャレな人に支持されつつも価格帯はアローズよりも安めのナノユニバース、OLさんに愛用されているナチュラルビューティー、そしてラグジュアリーブランドのポールスミス、最後に忘れてはいけないファストファッション代表のH&Mで比較してみました。

ということで、その比較の結果がこちらです。
sales01 H&M(グラフの赤い線)の伸び率がすごいの一言に尽きるのですが、2008年の上陸以降、2015年にはH&Mの年間売上は525億円に登っています。もうすぐユナイテッドアローズを抜いてしまう勢いです。H&Mは2015年末時点で57店舗ですが、ZARAは100店舗前後日本に出店しているようなので、ZARAの売上は1,000億円を超えていても不思議ではありません。ということは、ファストファッション全体でいえば、すでに1,500億円〜2,000億円程度の市場規模があると見て良いのではないでしょうか。

次に注目したいのが、ユナイテッドアローズ(オレンジ)とナノユニバース(黒)の売上が前年比増で推移していることです。この2ブランドに関しては、ある程度ファッションに趣向がある消費者が対象であるため、すぐにファストファッションにシェアを持ってかれるという影響を受けにくいのかもしれません。

次にナチュラルビューティー(灰色)とポールスミス(紫)は、この3年間は横ばいからの微減になっていますから、ブランドのファンが一定量はいてついてきているものと思われます。

ユニクロの直営店売上は、年間7千億円を超える

このあたりはファッションに感度の高いブランドの比較ですが、ここにユニクロ(国内直営店)としまむらの売上を重ねてみるとこんな形になります。
sales02
ユニクロ(国内直営店)の売上は年間7千億、しまむらは年間5千億円を超えているため、もはやファッションというよりは生活必需品の域に達しています。例えるならユニクロやしまむらはお米で、前述したブランドはデリという感じでしょうか。
ユニクロは2016年前後は暖冬や価格引上げの影響で前年比割れする月が続いたようですが、最近では価格の調整を行い売上が回復していきているようです。そして、2015年に至るまで前年比増で売上が推移しています。

と、ここで見て来たアパレルブランドや小売りは皆、前年比増か横ばいで推移しています。H&MやZARAといったファストファッションの市場規模拡大に伴い、シェアを奪われているブランドはどこにあるのでしょうか。
それはここに列挙したブランド以外の、ブランドのファン層が薄いアパレルたちのようです。2015年以降、各アパレルメーカーが相次いでブランドの閉鎖を発表しています。

ファッション関連の大手企業でブランド・事業の見直しが相次いでいる。今月15日にはTSIホールディングスが子会社2社を含めた11ブランド、18日にはワールドが過去最大規模となる不採算10〜15ブランドの廃止を発表。
http://www.fashionsnap.com/news/2015-05-19/brand-apparel-fashion/

ブランドのアイテムを指名買いするような固定ファンがいない場合は、ファストファッションの競合になることになり、価格の面で不利になる可能性が高いのです。
まとめると現在の消費者動向はこのようになっているのではないでしょうか。

▼顧客全体
・ユニクロやしまむらなどで、ベーシックな衣料品を購入。
・ファッション感度が低い顧客の場合は、ここで全て済ませることも。

▼ファッション感度が高い顧客
・お気に入りのブランドで、好みのアイテムがあるかチェックする
・併用して、ファストファッションにてシーズンごとのトレンドのアイテムを取り入れる

現在も夏のセール中のようですが、セールに出掛けた知人に「戦利品は獲得出来たのか?」と尋ねてみるとこのような返答がきました。

「いやまったく。
なんていうかドキドキする服は伊勢丹で一着みただけだったなー。
なので、口紅を買う事にしました。
あとはZARAでいいやとおもって。」

このコメントが現在の状況を現していると思うのですが、ファッション感度が高い顧客は一応お気に入りのブランドを眺めた上で、気に入るアイテムがなければ「ZARAでいいや」「H&Mでいいや」とファストファッションで保険をかけているのです。つまり、お気に入りのブランドに食い込むことが出来れば、流しそうめんの上流に位置する事になりますが、魅力的な商品を提案できなければ、ファストファッションへ流れてしまうのです。
そして、以前は「○○でいいや」の受け口となっていた価格設定が安めの中小のブランドは、全てファストファッションに代替えされつつあるのです。

EC転化率が進みつつも、ラグジュアリーブランドは横ばい

最後に、ユナイテッドアローズグループと前述のナノユニバースなどを有するTSIグループ、そしてラグジュアリーブランドを抱える三陽商会におけるECの売上の推移をグラフにしてみました。
sales03 やはりECの伸びが著しいことが分かりますが、注目なのは三陽商会のEC売上は微増となっており、ラグジュアリーブランドはEC化が進んでいないことが分かります。

ちなみにユナイテッドアローズグループの全体売上高とEC売上を比較してみましたが、全体の13%がECよりの売上となっており、ECへの転化はまだまだ進むものと思われます。
(ユナイテッドアローズグループにおけるEC売上はZOZOTOWNと自社サイトが大きく占めるようです。)
sales04ユナイテッドアローズグループ全体におけるECの比率

※売上等の数値資料はIR資料より抜粋していますが、決算期が会社によって異なるため、取得期間に数ヶ月の誤差があります。
※H&Mの2011年〜2013年の売上はスウェーデンの通過クローナを現時点でのレートで日本円に換算しているため、当時の計算とは異なります。

出典:
UA http://www.united-arrows.co.jp/ir/lib/data/slide_data.html
TSI http://www.tsi-holdings.com/financial.html
三陽商会 http://www.sanyo-shokai.co.jp/company/ir/statement.html
H&M https://www.wwdjapan.com/business/2015/01/28/00015198.html https://www.wwdjapan.com/business/2016/01/28/00019455.html http://about.hm.com/ja/About/Investor-Relations/Financial-Reports/Annual-Reports.html
しまむら http://www.shimamura.gr.jp/finance/results/
ユニクロ http://www.fastretailing.com/jp/ir/library/factbook.html

ギャル文化とギャルブランドが廃れても、セシルマクビーは生き残った理由

相次ぐギャル雑誌の廃刊や、渋谷から姿を消したギャルなどと、ギャル文化は廃れたと言っても過言ではないかと思います。それと同時に、90年代後半から2000年代前半に一斉を風靡した数々のギャルブランドも、姿を消したようです。

そんな中、渋谷109ブーム以降、年間200億円以上の売上(2009年1月期)を誇るブランド、セシルマクビーがあります。渋谷109で13年連続の売上1位を記録したこのブランドは、なぜ生き残ることが出来たのでしょうか。

他のギャルブランドと違い、品揃えのコンセプトを一本化しなかった

ギャルブランドの特徴といえば、ショップ全体でコンセプトが一本化されていることです。カワイイ系やセクシー系など、ショップごとの系統が明確に決められており、ブランドの大ヒット商品をギャルの大多数が持っているというのが、90年代後半によく見られた光景でした。女子高生たちは「me Jane(ミ ジェーン)」のショップバックをみんな肩から下げていましたし、夏になると「ALBA ROSA(アルバローザ)」のハイビスカス柄のワンピースを着たギャルが渋谷をよく歩いていました。お尻にブランドロゴが入った「COCO LULU」のショートパンツも、多くのギャルが持っていたアイテムでした。多くの売れているギャルブランドは、ショップのブランドコンセプトを絞った上で、みんなが持っている大ヒット商品生み出す構造になっていたのです。しかし、セシルマクビーは取扱うコンセプトを一本化せずに、基本的にはセクシーでありながら、エレガンスやカジュアルなど多岐にまたがる商品ラインナップを取り揃えていました。ギャル文化が衰退し「1つの大ヒットアイテムをみんなが持っている時代」が終わってからも、多様な商品ラインナップを備えていたため、ギャルに限らず若年層女性が好むファッションブランドとしての地位を確立出来たのです。

「渋原ミックス」に見るギャルファッションの衰退

一方、その他のギャルブランドはギャルファッションの衰退とともに、姿を消していきます。ギャルファッションとそれ以外のファッションの境界線があいまいになってきたと感じたのは、2008年頃からです。当時ポップティーンを卒業しつつも、まだまだギャルのカリスマだった益若つばささんが「渋原ミックス」というファッションスタイルを提唱していました。渋谷109のショップの洋服に、古着や原宿ラフォーレの洋服を合わせるという着こなし提案をしていたのです。これまでは、渋谷系は渋谷系、原宿系は原宿系として両者のカルチャーが混ざることはありませんでした。しかし、このあたりからギャルファッションの垣根が消滅し、やがてギャルブランドはその他のアパレルを含んだ多くのブランドのうちのひとつになっていきます。みんながひとつのブランドのヒットアイテムを持っている時代が終わったのです。

ファストファッションと渡りあえる構造

ひとつのヒットアイテムをみんなが持っているという構造が終わったタイミングは、ファストファッションの台頭と重なります。H&Mが2008年9月に日本初出店となる銀座店をオープンして以来、店舗を拡大しており、日本での2015年度の売上は前年112%増の約525億円となっています。H&MやZARAなどのファストファッションが日本でも台頭したことにより「安くてカワイイ」がテーマのギャルブランドは、ダイレクトに顧客を奪われることになります。さらに、これらのファストファッションの特徴は品揃えの豊富さと、そのラインナップの入れ替わりの早さにあります
生産から小売りまでを一貫して行うSPAという方式をとっており、商品開発から売り場に並ぶまでのリードタイムが非常に短いのが特徴です。店頭の商品が数週間で入れ替わるため、顧客はその場で気に入った服があればすぐに購入するモチベーションが生まれます。一部の人気商品が売れ筋であったギャルブランドとは、対照的な構造です。ファストファッションがあるから、消費者が多種多様な製品を買うようになったのか、消費者の多種多様な商品が欲しいというニーズにファストファッションがマッチしたのかはニワトリタマゴの関係です。いずれにせよ消費傾向はみんなが持っているアイテムを購入することではなく、自分に合った安くてカワイイと思うアイテムを購入する方へとシフトしたのです。
多くのギャルブランドは、このトレンドが変わるサイクルの早さに追随できなかったように思いますが、セシルマクビーはファストファッションに負けないスピードで商品を投入していたようです。2012年に行なわれた代表取締役会長の木村達央氏のインタビューでは次のように語っています。

感性が鋭く、移り気な若い女性向けファッションなので、商品回転も速く、年間20回転もする。そのため取引先メーカーは、商品によっては「依頼を受けてから3~5日でファーストサンプルを納品する」(取引先)という早さだ。メーカー側は、事前に生地や小物材料もストックしておく。サンプル納品後の急ぎの部分修正も多い。
https://www.rosei.jp/jinjour/article.php?entry_no=57821

さらに、流行のSPA方式ではなく、取引先アパレルメーカーが製造を提案した商品を揃える「品ぞろえ型」の手法を貫いているそうです。

品ぞろえ型を追求する理由を、木村さんはこう説明する。
「このビジネスモデルは、昔から変わらない手法です。『SPAでないとこれからのアパレルは生き残れない』といわれた時期もありましたが、当社は50社近いアパレルメーカーとの共同作業で、その神輿(みこし)に乗っているのです。1人のデザイナーが商品を考えるよりも、50人で考えたほうが、いい商品ができると思っています」
https://www.rosei.jp/jinjour/article.php?entry_no=57821

顧客至上主義のこだわらない経営

木村氏は、現場や社員への権限委譲を大きくとった「任せる経営」を貫いてきたといいます。そして、セシルマクビーがギャルブーム終焉後も残った最も大きな要因として、顧客にあわせてブランドを変遷させていく「こだわらない経営」があるようです。

ジャパンイマジネーションでは、入社を希望する応募者に伝えることがある。「ウチはアパレルではなく、小売業です」という言葉だ。
同社がファッションビジネスで重視することは、送り手としてのこだわりではなく、受け手の視点で考えること。お客が何を求めているかで、ブランドのテイストもどんどん変えていく。
「経営者のこだわりが強すぎる会社はダメになる」というのも、木村さんの持論だ。
https://www.rosei.jp/jinjour/article.php?entry_no=57821

顧客の動きをいち早く察知するには現場主義の姿勢が重要であり、それ故に現場や社員に大きく権限委譲を取っているようです。
多くのギャルブランドが「ギャルブランド」というカテゴリへのこだわりを捨てきれなかったからこそ、衰退していってしまったのかもしれません。対してセシルマクビーは、顧客の反応を見ながらどんどんブランドのテイストを変遷させ、今日にいたるのです。

しかし、そんなセシルマクビーも安泰ではなく、2014年時のニュースを見ると、売上が減少し続けており、15年1月期に入っても全店ベースの売り上げが、前年比10%以内で減少する月が続いているとあります。
いまだに売上が伸びつつけるファストファッションや顧客の趣向の多様化が進んでおり、近年では売上に苦戦している様子が伺えます。
2016年には会長職に退いていた木村達央氏が代表取締役社長に復帰するというニュースもあり、これからブランドのテコ入れを図っていくようです。

■参考・出典URL
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160128-00010002-wwdjapan-bus_all
https://www.rosei.jp/jinjour/article.php?entry_no=57821
https://www.wwdjapan.com/business/2016/02/19/00019681.html