雑誌は30万部超えのプレジデント、デジタルは有料会員60万の日経電子版が圧勝。ビジネス誌クロニクル。

noteに投稿しました!
ビジネス誌7誌の発行部数分析に加えて、デジタル版にて躍進を続ける日経電子版の要因分析など、読み応え満載の8000字になっております!

雑誌は30万部超えのプレジデント、デジタルは有料会員60万の日経電子版が圧勝。ビジネス誌クロニクル。
https://note.mu/media_labo/n/n8e3cabc20b8d

「メディアのことがよく解るマガジン」をnoteで開始しました。


出版概況の解説から効果的なオウンドメディアまで。メディアのことがよく解る「メディアが解るマガジン」を立ち上げました!是非スキ&フォローよろしくお願いします。

第一回目は、アメリカのファッション誌「VOGUE(ヴォーグ)」のから見えるファッション誌の変遷についてです。

モデルからセレブの時代へ。インスタグラムの登場。「VOGUE(ヴォーグ)」に見る、ファッション誌の変遷
https://note.mu/media_labo/n/n7a3326d12e16

チームの心理的安全が一番!?パフォーマンスの高いチームの条件

”Googleがパフォーマンスの高いチームは何が違うのかを分析した結果、1番の違いはチーム内の「心理的安全」だった”というツイートが2万リツイート近くツイートされ、共感を呼んでいます。

https://twitter.com/WSakebi/status/1022482496363974658

私はこのツイートを見た時、最近、逆の主張を目にしたなあと思いました。
USJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)のマーケティングの責任者としてUSJを再生に導き、現在はマーケティングの精鋭集団「株式会社 刀」の代表をされている森岡毅さんの著書、「マーケティングとは「組織革命」である。」の一説です。

実際に、余力が出てきたらすぐに目的を引き上げて全員を“空っぽ”にしようとする私のスタイルは、会社業績という点ではUSJを未曽有の快進撃で再生させました。しかしながら“人間”はどう感じていたか?私自身の観察でも、それほど勝ちまくっているのに、絶好調の業績に見合わない“疲れ”が組織ににじみ出ていたように思います。私のようにジャングル出身の肉食動物には普通のやり方でも、もともと温厚な草食文化で育った人々には非常に厳しかったと思います。常に仕事が忙しく、誰もが“ストレッチ”されている状態が何年も続いていくからです。ついて来られずに会社を去った人もいましたし、ついて来てくれた人でも、常にほっとできない、楽ができない、成長し続けなければならないのは、正直しんどかったはずです。
しかしながら”人が緊張感なくラクに過ごせる組織”は遠からず滅びます。

前者のツイートでは、チームの心理的安全をうたっていますが、後者のエピソードでは「“人が緊張感なくラクに過ごせる組織”は遠からず滅びる、と一見真逆の主張をしているように見えます。
しかし、これを会社組織の内部からの圧と、会社組織の外部(市場)からの圧という2軸で整理すると、そう乖離した主張でもないのです。

これは、縦軸を外部(市場)からの圧、横軸を内部(組織)からの圧で整理したマトリックス図です。



外部(市場)からの圧というのは、競合が多いので競争が激しいとか、市場環境の変化が早いなどの市場からの圧力が強いことを意味します。内部(組織)からの圧というのは、実力主義・成果主義の文化が強かったり、体育会系で上司や先輩からの圧迫が強い、あるいは社内政治が横行しているなど、組織内部からの圧力が強いことを意味します。
これを4現象で整理するとこのような組織に分類されます。

■ハイストレスなジャングル
外部(市場)からの圧が高 /内部(組織)からの圧が高

外部(市場)からも内部(組織)からも圧力が高くかかる組織は「ハイストレスなジャングル」です。外にも敵、内にも敵なのでジャングルの中にいるように一瞬も息をぬく余裕がありません。人によっては、このような高ストレスな組織で生き残ることに快感を覚える人もいるでしょう。ハイストレスなジャングルの例としては人気の米国ドラマ「SUIT」に出てくる弁護士事務所が適当と思います。大手の弁護士で事務所でたくさんのクライアントを抱える企業ですが、常に顧客の争奪戦が起ったり買収を仕掛けられたりと外部からの圧が非常に高い状態です。その上、組織内部から裏切り者も出てきて、主人公たちは常にこの両方の圧に耐えながら対策を講じなければなりません。

■独裁国家
外部(市場)からの圧が弱 /内部(組織)からの圧が高

外部(市場)からの圧がそれほどないのにも関わらず、内部(組織)からの圧が高い組織は「独裁国家」です。少人数の組織で市場からの影響をそれほど受けずにまわっているものの、経営者や経営幹部にパワハラ気質の人間が存在する場合はこのカテゴリに当てはまります。ちまたでよく言われる「ブラック企業」はこのカテゴリに当てはまります。「ハイストレスなジャングル」には、組織内外の圧を攻略しようとするビジネスエリートが好んで入社する傾向がありますが、「独裁国家」には仕事をほどほどにしたい草食動物が間違って入ってしまうことが多いため、非常に離職率が高くなります。

■ユートピア
外部(市場)からの圧が弱 /内部(組織)からの圧が弱

外部(市場)からの圧がそれほどなく、内部(組織)からの圧もそれほどない組織は「ユートピア」です。それほど競争しなくても収益構造を保てており、内部に圧もないので、ここで働く人々は幸せです。寡占市場や規制産業により数社に独占されている市場などの企業の組織がこれにあたります。しかし、市場構造に大きな変化が起こった場合、非常に変化に弱い組織なのですべてが崩壊するおそれが強いのです。今が幸せだったとしても、時間軸で考えると崩壊の危険性が高い組織といえます。

■チャレンジングな組織
外部(市場)からの圧が強 /内部(組織)からの圧が弱

外部(市場)からの圧が高いが、内部(組織)からの圧が弱い組織は「チャレンジングな組織」です。組織として達成すべき困難が目の前にありますが、内部(組織)の安全が保全されているため、チーム・組織で一丸となって取り組むことができます。例えるならワンピースやロード・オブ・ザ・リングなどの結束が高いチームです。組織の安全が保全されているので、メンバーは外の敵に意識を向けてどう課題をクリアしていくか、集中することができるとともに、チーム・組織内での力を合わせることができます。

というわけで4現象で整理してみましたが、冒頭のGoogleについてのツイートは内部(組織)からの圧について言及していたわけです。しかし、外部(市場)からの圧という判断軸を加えることにより、現象が4象限に分かれます。
そして元USJの森岡毅さんのコメントは、外部(市場)からの圧と戦うには常に個々人が全て力を出し切っていかないといけない、という主張なのです。「ワンピース」も「ロード・オブ・ザ・リング」も仲良しこよしのグループではなく、個々人がすごい高い能力と意思を持った上で集まった旅の仲間です。
逆にいうと、市場環境の変化が早い、グローバル化など外部(市場)からの圧は高まるばかりなので、内部(組織)の圧を社員にかけている場合ではありません。
内部(組織)の圧を抑えることにより組織・チームに安心感を与えて、外部(市場)からの圧に対応する。それがGoogleが構築するところのパフォーマンスの高いチーム=組織なのではないでしょうか。

脱出ゲーム「毎朝、田中が迎えに来る」の面白さを、製作者が全力でプレゼンする

このたび、ステージ型脱出ゲーム「毎朝、田中が迎えに来る」をリリースしました!
主人公のぼくを毎朝、執拗に迎えにくる田中。部屋の中にあるアイテムを使ってワナを仕掛け、田中を撃退するカジュアル脱出ゲームです。

リリースから早1週間。このように順調にダウンロード数が下がっております!

リリースから1週間。順調にダウンロード数が下がっている。



実際にプレイした知り合い筋には面白かったと言ってもらえる田中なので、製作者本人が何が楽しいかのプレゼンしたいと思います

田中のモデルは少●アシべのスガ●くん。

主人公を執拗に毎朝迎えに来る田中なのですが、なぜ迎えに来るかの理由は謎に包まれています。
(全ステージクリア後のエンディングでその謎が明かされます。)

田中の制作にあたり、イラストレーターの鈴木さんに「少年●シベの●ガオくんのイメージでと言ったら、まさにその通りに仕上げてくれました!

田中の初稿(左)。「もっとスガオくん似せてください」とお願いしたところ、優秀なイラストレーター鈴木さんの手により右のように、スガ●くんに近づいた。



スガ●くんといえば、ぱっと見は目がきつくて何を考えているか分からないキャラに見えますが、実際はアシ●を愛する心優しい少年です。

そんな雰囲気を醸し出したくて、そのようにオーダーしたのでした。

▲スガオくん

英語版を作るものの、田中が英語圏で通じない問題

このゲームは英訳もされてるので、世界の皆様にもお楽しみいただけるのですが、英訳をお願いした人から「そもそも、田中って通じなくない?まだ鈴木の方が良かったんじゃない?」というツッコミをもらいました。

最初は英語版はSUZUKIにしようかと思ったものの、今更変えるのもということになり、最終的に英語版のタイトルは

Tanaka comes to pick you up

と、そのまま何の飾り気もない直訳に。つまり日本人の目線で見たら、耳慣れない海外の苗字が入ったこういうタイトルみたいなニュアンスになります▼

毎朝、スメルジャコフが迎えに来る

 

元祖脱出ゲーム「バイオハザード」へのオマージュ

元祖脱出ゲームとは何でしょうか。そう「バイオハザード」です。今、「バイオハザードは脱出ゲームじゃねえよ」という突っ込みが聞こえてきたように思います。でもよく考えてください。初代「バイオハザード」は、魔の犬に追われて洋館に閉じ込められ、洋館から脱出するというゲームです。(よくよく考えると洋館にいる敵を全部倒した上にタイラントみたいな化け物と戦うよりは、魔犬をなんとかする方がはるかに難易度が低そうです。)

のほほんとして全くホラー感がない「毎朝、田中が迎えに来る」にも、初代バイオハザードに捧げるオマージュのステージがあります。
こちらです。分かる人には分かる、懐かしのこのシチュエーションです。もちろん絵の掛け替えを間違えるとカラスに襲撃されます。

初代バイオハザードを彷彿とさせる懐かしのあのステージ。



そして、このステージのキーになるアイテムが、バイオハザードシリーズには欠かせない、例のアレです。

例のアレ!



ということで、リリースして1週間の脱出ゲーム「毎朝、田中が迎えに来る」の見どころでした!実際問題、すきま時間に遊べてそこそこ面白いと評判なので是非ダウンロードお願いしますm(_ _)m

▼ダウンロードはこちら

■ アプリ名:「毎朝、田中が迎えに来る」
■ 価格:無料
■AppStore
https://goo.gl/oq65Re
■GooglePlay
https://goo.gl/wM9FJP

メディアから情報を取り除いた時に、残るもの。

メディアの特色(フィルター)を通した世界を読者に見せる

メディアというのは媒体なので、何かを介してあることを伝える器なのです。この“あること”というのが、情報にあたります。
そして、この何かというのがメディアがもつ一種のフィルターであり、このフィルターのさじかげんが、メディアがもつ特色であると言えます。

このメディアが持つフィルターは、特に紙の媒体にとっては重要性が増しています。“情報”を伝える点においては、圧倒的にウェブの方が有利だからです。
実際にフィルター(媒体の特色)が弱い紙媒体は、どんどんウェブに優位性を奪われて休刊したり部数が減少し続けています。映画情報を扱っていたぴあや、レストランやテーマパークの情報を扱っていた東京ウォーカーなどがそれにあたります。
今は、映画を観に行こうとしたらネットで上映時間を検索しますし、レストランに行こうと思ったら食べログを見るわけです。

では、メディアのフィルターが有効に機能している雑誌とはどれでしょうか。例えば以前の記事で取り上げたHanakoは、リニューアルの際に雑誌を家に置いておきたい雑貨のようなイメージでリニューアルしたと言います。Hanakoで頻繁に取り上げられるのがカフェ特集ですが、カフェの情報なら食べログでも見られるわけです。
しかし、食べログになくてHanakoにあるのは、世界観を作って読者が雑誌を見ている時間を演出していることです。

Hanakoの読者層の女性が好きそうなカフェ、レトロだったり、可愛らしいスイーツが並ぶ店舗をセレクトし、プロのカメラマンによる作品のような写真で紹介していきます。
だから、Hanakoを見ている人は単に情報を求めているわけではなく、読んでいる時間そのものを演出してくれる雑誌に価値を見出しているのです。

このように定量的な情報を、読者が好きそうな切り口(Hanakoであればカフェ)という視点で切り取り、それを雑誌の世界観とともに再構築することが、雑誌のフィルター(特色)であると言えるわけです。

この雑誌のフィルターをつくる作業は、いわゆるブランディングになります。対象読者層の選定、読者層が好む情報の選定、その情報をどのような文体とどのような写真で綴るか、その行程の全てが雑誌の空気感を醸成して、フィルターが形成されます。メディアのフィルターを通した見た世界を、読者に提示しているのです。

雑誌ではファンの獲得だったゴールが、webでは集客に

むかしの雑誌はこのフィルターの色が強く、それに共感した読者のコミュニティが形成されることで、一種のカルチャーが作られていました。

このあたりの媒体のフィルターについては、紙の編集者であれば暗黙知として持っている感覚かと思いますが、web媒体出身の編集者には伝わりづらいことになります。
それは、紙の媒体は、毎号読み続けてくれるファン(読者)を獲得することがゴールであるのに対し、web媒体の場合は検索ワードごとに自社メディアに誘導させるかという、情報の最適化がゴールになってるためです。

web媒体が効率的にこれを突き詰めた結果、ユーザーはいち早く目的の情報にアクセスすることが出来るようになったため“情報”だけをウリにしていた雑誌はどんどんwebに読者を奪われていきました。
ただ、webメディアはアクセスは肥大しているものの、かつての紙媒体のようにファン(読者)を獲得出来ているかというと懐疑的です。
以前の「MERY」は著作権の問題はあったにせよ、購読者層と同じ年代の大学生に記事を作らせることによって、読者層が求める切り口を提供し、ファン(読者)を獲得出来ていたように思いますが、かつての「MERY」のように読者層に支持されているwebメディアが果たしてどれほどあるでしょうか。

しかも、今はひとつのコンセプトで対象読者をくくることが容易でした。年代、性別によって人生をいくつかのモデルパターンに分けられたからです。しかし、生き方が多様化した今、ライフスタイルで読者層をくくることは難しくなっています。(しかし、紙の雑誌は頑張ってライフスタイルでくくろうとしています。)
web媒体においてもこのフィルターを持つべきなのか、そしてライフスタイルの打ち出し以外で読者に対してフィルターを提供出来るのかは、メディアにとって重要な課題なのではないかと思います。

マンガアプリに見る、従来のデバイスのUIを引き継いでしまう現象

スマホが登場した時、ページをめくるインターフェースが多かった

従来のデバイスのインターフェースは、次の世代のデバイスまで引き継がれる傾向があります。

例えば、スマホが登場したばかりの頃は、紙をめくるようなインターフェンスのサービスがけっこうありました。

電子書籍は、本を電子化したものなので、ページめくりがあります。しかし、本来はインターネットに制限はないため、ページ送りしなくても良いわけです。
なので、一定期間たった後に、noteなどスマホに最適化されたインターフェースのサービスが登場しています。

スマホの登場で、一番影響を受けるコンテンツは漫画です。すでに各社が出している漫画アプリは数百万ダウンロードを超えており、大変人気です。
漫画というのは、出版社の歴史も長いので、非常に従来のインターフェースに引っ張られる傾向にあります。

漫画の多くは右から左にコマ割が移行しますが、スマホで見るときはこのコマ割りが小さくてセリフが読みづらい傾向にあります。

スマホで観るのに適したコマ割りは、上から下へと視線が流れるコマが大きいものです。
最近はスマホ用に描かれた漫画は、このインターフェースに従っています。

アプリになっても引き継がれる”連載モデル”

さらに特徴的なのは、出版社各社が出している漫画アプリが“連載”というインターフェースに準拠していることです。
全ての定期的に発刊される漫画雑誌は、全て漫画が連載という形をとっています。
なかには、数十年も連載している漫画もあるわけです。

だから、出版社がスマホを使って漫画コンテンツを発信しようとすると、前提として連載ありきになります。
実際、ジャンプなどの漫画雑誌は、連載型が中心です。毎日何がしかの漫画が更新されていきます。

しかし、実は漫画コンテンツ的に一番多くのユーザーを囲いやすいのは連載型ではなくストック型になります。
ピッコマがこのインターフェースにおいてもっとも成功していると思われますが、最初の何話かを無料にしておき、それ以降は24時間に1話だけ読めるチケットを発行します。
続きが気になる人は、課金をすると続きが読めるようになります。
(結末間際の数話も、課金前提となります。)
このようになストック型だと、漫画アプリを訪問したユーザー全員を対象として購読率や課金率がかかっていくことになります。

一方、連載型の場合は、連載するうちに一定量づつ購読を止めでは脱落する人たちが出始めます。
しかも、無料になるのは最新話であるため、フリーミアムにするコンテンツのさじ加減を、期間で調整していることになります。
仮にその漫画が100話あったとしたら、そこにいたるストーリーは有料課金が前提なので読む気力がそがれるのです。

一方ピッコマのようなストック型だと、一日一話は無料で読めることが分かっているため、継続率が高くなり、継続率が高いということは課金をしてくれるユーザーの母数が増えるということなのです。

このように、継続率や課金率といった係数で考えるとピッコマのようなストック型のインターフェースが有効なのですが、出版社的には今まで連載型で漫画を発信し続けヒット作を育て、ストックしたコミックで課金するという一連のモデルがベースにあるため、ストックしたコンテンツを無料で読ませることに心理的ハンドルが高いのです。

このように、インターフェースは、前世代のデバイスに加えて、従来のビジネスモデルや慣習にも強い影響を受けます。

そのモデルを崩して新しいハードデバイスに最適化するのは、たいてい新しい新興勢力になります。

女性向けサービスの出稿は、断トツでインスタグラム


女性向けサービスの出稿は、段ドツでインスタグラムが効果良いですね

タイトル、上記の画像にて、伝えたいことは全て伝えてしまったわけですが…。
レシピットという、チャットで質問すると、レシピが返答される便利なサービスを運営しています。女性比率が9割以上なのですが、Facebookにて出稿をかけると圧倒的にインスタグラムが効果良いんですね。2、3回出稿したところ、どんどん広告の露出がチューニングされて最終的にインスタグラムにしか出稿されなくなりました。(緑=リーチ 青=CV)



ちなみに、最近インスタグラムが高齢化しているという記事がバズっておりましたが、こちらは女性における年齢別分布です。確かに25歳~34歳をボリュームゾーンとして全体に分布していることが分かります。若年層以外の商材でも、十分に効果があるわけです。

出稿する際は、インスタグラム用の正方形のクリエイティブが設定出来るので、女性向けのサービスの出稿をかける場合は、必須です。

ちなみにFacebookのネットワークの広告は、このように出稿のたびにチューニングをかけてくれるのでCPAが安定していき、広告の露出先も効果が良いものになっていくのですが、その速度が速いので初回の出稿からある程度安価なCPAで獲得出来ます。

一方、Googleさんが提供しているアプリネットワーク=UACは、数千円というあり得ないCPAで始まり、1~3か月を経てチューニングされて安価なCPAに落ち着きます。予算を全体で100万前後かけられるのであれば、UACへの継続出稿もアリでしょう。

いずれにしろ、細かく設定しなくてもクリエイティブにさえ気を使っておけば、アドネットワーク側がチューニングしてCPAが安価に落ち着いていきます。
となると、広告代理店の役割とは…という時代になってきましたね。

シーチキンでマーケティングしみてる。マーケティングの考え方とは。

日常の気づきからマーケティングがはじまる

ある日、シーチキンってすごいやつなのではないかと思いました。シーチキンを使った有名レシピ、無限ピーマンをご存知でしょうか。ピーマンにシーチキンをまぜてチンしたものです。
世の中には、シーチキンを使った美味しいレシピがあふれています。シーチキンを食べている時に、実はシーチキンってすごいのではないかという気付きを得ます。マーケティングの起点は、日常の気づきや違和感から出発するのです。

気づきをデータで確かめる

しかし、気づきは気づきでしかありません。マーケティングの重要な要素として、気付きをファクトデータを持って正確にとらえるという作業に移行します。
シーチキンという商品カテゴリはすでに成熟市場でしょうから、シーチキンを販売している会社内での売上シェアを調べてみます。(ここで、ググった結果、シーチキンという名称ははごろもフーズだけが使える名称であり、正しく商品カテゴリを表すのであればツナ缶であるということが判明します。しかし、ツナ缶におけるシーチキンのシェアは5割を超えているようなので、シーチキンはツナ缶カテゴリを代表するもので良いでしょう。)

ということで、はごろもフーズのIRを見てみましょう。
(マーケティングにおける情報収集において、有効なデータのひとつがIR情報です。売上や利益の推移のみならず、各事業の主要KPIが決算報告書にて開示されている場合が多いからです。)

ということで、2018年3月期のはごろもフーズのIRを見てみます。

はごろもフーズ株式会社
平成30年3月期決算短信
https://file.swcms.net/file/hagoromofoods/dam/jcr:7edf4618-7cc0-43b9-a918-1f58514ef87e/140120180514437179.pdf

はごろもフーズにおける家庭用食品売上高は635億5,111万円ですが、そのうちツナカテゴリの売上は342億7245万円です。家庭用食品売上に占める割合は43%にのぼります。
シーチキンのツナ缶におけるシェアが5割以上ということは、ざっと計算して700億前後のツナ缶が年間に流通しているということになります。こちらの市場調査レポートによるとツナカテゴリの2017年の市場規模は790億円となっています。

多種多様な志向に対応した商品の育成進む
農産・畜産・水産加工品・乳油製品74品目の加工食品国内市場を調査
https://www.fuji-keizai.co.jp/market/17028.html

この結果を見ても、シーチキンはすごいやつと言えそうですが、比較対象の軸を増やす必要があります。それは、同じような商品セグメントとの比較をすることです。データは、比較をして初めて意味が生じます。

先ほどのレポートの中で、20品目の水産加工品(魚肉ハム・ソーセージや海苔など)の2017年の市場規模は8,703億円となっています。ということは、ツナは20品目の水産加工品全体の市場規模の9%を占めるということになります。ということは、ツナ以外の水産加工品に比べて、単純計算でツナは2倍すごい(流通している)ということになるうですね。

これで肌感覚で感じた「ツナってすごいやつなんじゃないか」が、ファクトデータによって「すごいやつだった」ことが実証されました。

得られたファクトを、仮説を以って抽象概念化する

さて、ツナがすごいやつであることが分かりました。だいたいのリサーチやマーケティングレポートは、ここで終了していることが多いです。ツナはすごいやつでした。以上。

マーケティングにおいて重要なのは、この後です。日常の気づきや違和感をデータで確かめ、事実として確定させる。その後、このファクトを仮説を以って抽象概念化するのです。
なぜツナは水産加工品セクションにて、強い商品カテゴリになっているのでしょうか。以下のような仮説が導き出されます。

・副菜の具として、ツナ缶が向いている

ツナ缶を使う時、何に使うでしょうか?ふつうはサラダに入れたり、炒め物に混ぜたりします。そう、ツナ缶はそれ単体で主役になることはありません。だいたい主菜に加えるもう1品として、副菜に活用されることが多いのです。
副菜に使われるということは、食材の登場回数が多いということになります。週に2回以上夕飯にハンバーグを食べることは少ないと思いますが、ツナ缶は副菜に”投入される”ものなので、月曜はサラダに混ぜて、金曜日は炒め物に混ぜて、と週に2回以上食卓に登場してもおかしくありません。

この点を中小概念化すると、ツナの強みのひとつは

〇副菜に対する混ぜ物である=ゆえに食卓での登場回数が主菜よりも多くなる

という仮説が立てられます。

さらに、ツナに対してもうひとつの仮説が導き出されます。無限ピーマンのレシピにおいて、ツナは具のひとつですが、味付けとしても機能しているのです。ツナはマグロの油缶なので、オイルとともに塩味が足されています(最近はノンオイルも流行りですが)。ゆえに、ツナ缶は、具のみならず味付けの調味料としての役割もになっているのです。

これを補間するデータもあります。以下の総務省のデータを見ると、年間支出額が成長軌道にのっているのはお酢とドレッシングの2つのみです。お酢は健康志向のトレンドが影響していると思われますが、ドレッシングは買ってきてそのまま野菜にかけられる調味料です。オイルや食塩を混ぜ合わせてドレッシングを作るよりは、買ってきてそのまま使えるドレッシングが使われているということです。

調味料への支出
http://www.stat.go.jp/data/kakei/tsushin/pdf/23_9.pdf

また、下記データによると2014年頃まで合わせ調味料の市場が伸びていることが分かります。個々の調味料を使うよりは、それひとつで済ませられる調味料の利便性があがっているのです。

メニュー用調味料、成長加速 市場規模5%増 640億円規模へ
https://www.ssnp.co.jp/news/seasoning/2014/09/1409290003518850.html

ということで、ツナのふたつめの強みとして以下があげられるでしょう。

〇他の食材と合わせることで、調味料にもなる

抽象概念化を、具体化して転用する

ということで、ツナ缶が強い理由について、下記の抽象化した仮説が得られます。

〇副菜に対する混ぜ物である=ゆえに食卓での登場回数が多くなる
〇他の食材と合わせることで、調味料にもなる

この抽象化した概念を他の市場や商品に当てはめて、具体的に転用することではじめて今までのリサーチやマーケティングの概念が生きてきます。

例えば、同じ水産加工品の缶詰といえば「鯖缶」があげられます。「鯖缶」も人気の缶詰であることは間違いありませんが、流通量でいえばツナ缶よりは劣るでしょう。
先ほどの抽象概念を「鯖缶」に当てはめると、2つとも条件として欠落しています。その理由は何でしょうか。仮説になりますが、それは鯖缶の形状に寄ります。
ツナ缶はフレーク状ですが、鯖缶はサバの形状をとどめており、自分で身をほぐせば混ぜ物にも出来ますが、どちらかというと主役感が強いのです。
ツナ缶はフレーク状にすることで、暗に「混ぜ物ですよ」アピールが出来ているんですね。

この公式に当てはめると、鯖缶もフレーク状にして混ぜ物であることをアピールすれば、食卓での登場回数が多くなる可能性がありそうです。

さらに、これは魚介類ではなくて他の食品カテゴリに当てはまるとどうなるでしょうか。例えば、漬物を作っているメーカーがこの概念に注目して商品開発をした場合、漬物を細かく粉砕し、つけ汁ごと商品化することが考えられます。漬物が細かく粉砕されているのでおにぎりの具にもなりますし、炒め物やサラダのアクセントにもなります。そして、つけ汁が調味料の役割を果たしてくれるのです。

このように、マーケティングは日常の気づきや違和感からはじまり、その気づきのデータによるファクト化、抽象概念化、概念を具体化して転用するというステップを踏みます。

この抽象概念を引き出しにたくさん入れておくことが、すぐに役立つアイデアの引き出しとなります。

私たちが「Tポイントカードを持っていますか?」と聞かれ続けた理由

ファミマを訪れる多数派は、Tポイントカードを持っていないか、ポイントを意識していない

ファミマで「Tポイントカード持っていますか?」って聞かれてイラっとした人はけっこういると思うんですよ。一回や二回ならまだしも、行くたびに聞かれると「だから、持ってねーっつてるだろー」っていう気持ちになるのも、いたしかたないわけです。
(最近は、あまり聞かれなくなった気もしますが。)

実際にTポイントカードを持っている人がどのくらいいるか調べてみたのですが、なんと5,981万人もいるんですよ(2016年時点)。
この資料によると、日本の総人口の47%が持っている計算になります。

カルチュア・コンビニエンス・クラブの取組みについて
(Tカード/Tポイント物価指数)
http://www.stat.go.jp/info/kenkyu/sss/pdf/161014_shiryou2.pdf

しかも、20代~70代に絞ると持っている比率はさらに高いわけです。ここまで、みんなが持っている割に存在感が薄い気がするのは、Tポイントがファミリーマート他の様々なサービスと提携しまくっているため、提携のサービスに入会すると自動的にTポイントカードの機能がついてくるためでしょう。Tポイントカードを持っている意識は薄いが、結果として持っている層が多いのではないでしょうか。

ちなみに、ファミリーマートの来店客数は1日に1,000万人とあります。(2014年時点)

ファミリーマートアニュアルリポート
http://www.fu-hd.com/ir/library/annual/document/fm/fm2014.pdf

ものすごいざっくり計算すると、来店者のうちの半分くらいはTポイントを保持している形になります。
(総人口には赤ちゃんなども含まれるため、実際Tポイントを所有している割合はもっと高くなりますが、ざっくりで言うと。)

そして、店員が「Tポイントカードを持っていますか?」という問いが有効なのは、Tポイントカードを持っていてポイントを貯めているけれど、出し忘れている人です。
来店客の内訳を整理すると

1そもそもTポイントカードを持っていない(来店者のうち半分弱くらい)
2Tポイントカードを持っているが、ポイントを貯めてない(来店者のうち半分強のうちのX割程度)
3Tポイントカードを持っていて、ポイントを貯めているが出し忘れた(来店者のうち半分強のうちのX割程度)
※冒頭のグラフ参照。

ということになり、少なくとも1と2で全体の6~8割くらいは占めるのではないかと思うわけです。ということは、「Tポイントカード持っていますか?」という一言で便益を受けるのは全体の2~4割ということになります。
残りの6~8割は「毎回聞かれるとイラっとする」のクラスタなのではないでしょうか。

ということで整理すると、お客さん全員に「Tポイントカードを持ってますか?」と聞かない方が良いと思うのですが、なぜ聞かれてきたのでしょうか。Tポイントカードを引き合いに出しましたが、nanacoだとかWAONだとか、そのほかポイントの類は全て「お持ちですか?」と聞かれます。

クレームや問い合わせによって、少数派の声が大きく見える

それは、2~4割のポイントを集めている顧客によるクレームが怖いからではないでしょうか。だいたいのポイント系カードは、会計後の後付け処理が出来ない(OR大変)な仕組みになっているようです。ポイントを熱心に集めているお客さんの方が、会計が終わった後に「ポイントついてなかったよ!」というクレームが入ることが多いことは容易に想像されます。

すると、店側としては「クレーム入るから、マニュアルで”ポイントはお持ちですか?”」と全員に聞きましょうというマニュアルを作るわけです。
そうすると、来店者全員が「ポイントカードはお持ちですか?」と聞かれることになり、結果として全体の大多数を占めるお客さんの便益を下げる結果になるのです。

この、母集団の構成は少ないけど声が大きい顧客の声が通りやすいというのは、近年顕著にみられる傾向です。CMや企業が作ったプロモーションムービーなども、100万人が見て99万9,900人がOKだと思ったとしても、100人からクレームが来たら放映中止になります。

これが、私たちが「Tポイントカード(に限らず)ポイントカード全般を持っていますか?」と聞かれ続けていた理由かと思います。この原因をさらに一歩深掘ると、担当部署(あるいは管理者)が上から怒られたくない、ということになります。
「ポイントカードを持ってますか?」と聞くオペレーションを止めて、数百人から「ポイントカードを出し忘れた。」というクレームなり問合せが来た場合、上から怒られるのは担当部署だからです。
大多数の人たちが「ポイントカード持ってますか?」と聞かれたくないと思っていても、サイレントマジョリティの声は可視化されないので、見えやすいクレームや問い合わせを優先して対応してしまうわけです。

ゆえに、こういった事象を解消するには、経営層くらいまで上の人たちが「サイレントマジョリティ」を大切にした方が良いよね。という意識がないとなかなか難しいのかと思います。

ちなみに、問い合わせやクレーム対応回避以外で、いちいち聞く場合もあります。それはポイントカードなどの販促をしたい時です。マルイなどは、クレジットカードの収益構造が大きいため、毎回マルイのカードを持っているか聞かれますし、持っていないと都度営業をかけられます。これも、人によっては止めてほしいと思うでしょうが、企業にとっては販促活動なのです。

異様に長い会議時間を、半分に短縮する方法

会議時間が異様に長くなる理由

日本の会社って会議時間が異様に長いのです。それを回避するためには、ツリー型の議論を取り入れる必要があります。
ツリー型議論とは、全員が議題に対してツリー(階層)を意識して議論を行うことです。

例えば、会社の懇親会の企画をしたとしましょう。メンバーで集まって、懇親会の企画と詳細を詰める会議をします。
以下の議論の中で、ツリー型議論を乱しているのは誰でしょうか。

Aさん「懇親会は、飲み会のイメージでしょうか?それとも、ゲームなどのコンテンツも入れましょうか?」
Bさん「確かにコンテンツを入れても良いかもしれませんね。」
Cさん「コンテンツの中身はビンゴとかですか?それとも、グループ別に出し物を行う感じですか?」
Aさん「あまり具体的なイメージはないですね。」
Cさん「ビンゴを行うのであれば、ビンゴセットを持っているので持って行けます。景品は別途手配する必要がありますが。」

この中でツリー型の議論を乱しているのは、Cさんです。

この会議の中で第1階層になる議論は、懇親会では飲み会とするか、それともコンテンツを入れるかという議論です。

〇飲み会とするか、コンテンツを入れるか(第1階層)
└飲み会とする
└コンテンツを入れる

しかし、Cさんの話はコンテンツを入れた場合の実行プランの話をしているので、第2階層の話に言及しています。

■飲み会とするか、コンテンツを入れるか(第1階層)
└飲み会とする
└コンテンツを入れる
└どういったコンテンツが良いか?⇒ビンゴをする(第2階層)

Cさんがビンゴの実行プランについて、この後5分ほど話をしたとしましょう。しかし、5分ほど話が進んだ後で誰かが「ただの飲み会で良くないですか?」という話をして、皆が合意したとします。そうすると、ビンゴについての話をした5分間が無駄になるわけです。

会議の場でこれが非常に多くみられる兆候で”今どこの階層の話をしているか”を意識しないと、階層を下った各論の話をしだす人が出て、無駄な時間が多くなるのです。

階層ごとの議論を意識することで、会議時間を半分に短縮

では、冒頭の例ではどう議論を進めれば良かったのでしょうか。まず、第1階層の議論である「飲み会とするか、コンテンツを入れるか」を決める必要があります。それを決定した上で、第2階層以降の議論に入るべきです。

まず、飲み会とした場合とコンテンツとした場合のメリットデメリットを議論し”コンテンツありの方が良い”となったとします。
これを以って第1階層の議論に決着がつくので”どういったコンテンツが良いか”という第2階層の議論に進むのです。さらに、そのコンテンツを決めた後に”どのように準備するか?”という第3階層の議論に進みます。

■飲み会とするか、コンテンツを入れるか(第1階層)
└飲み会とする
└〇コンテンツを入れる
└どういったコンテンツが良いか?(第2階層)
└どのように準備するか?(第3階層)

これを見ると、冒頭のCさんの議論が全てをすっ飛ばして、どのように準備するか?という第3階層の議論まで飛躍していることが分かります。

このように、階層ごとで決議を取る前に階層を下りて各論を話してしまうと、無駄な発言と議論が多くなるのです。個人的には、日本の会議における議論の無駄の7割は、これが原因だと思っています。
このツリー型議論を導入することにより、会議時間は半分以下に減らせるでしょう。

ツリー型議論を進めるには、司会者が発言をシャットダウンすることが必要


このようにツリー型で進めるためには、司会の役割が非常に重要になります。具体的には、階層外の話題を持ち出した人の話をいったんシャットダウンすることです。
冒頭の例でいえば、Cさんが「ビンゴを行うのであれば~」と話し出した瞬間に「まだ、飲み会にするかコンテンツを入れるかが決まっていないので、先にそれを決めてからにしましょう」とシャットダウンして議論の階層を引き戻すのです。

ツリー型の議論が出来ない人は、冒頭のツリー構造が頭の中にないので、常に脱線しがちになります。そういった人が会議に毎回参加する場合は、司会がその都度シャットダウンする必要があります。
実は、現実的にスムーズな議論を進めるためには”ツリー構造を理解できる人たちだけで、議論する”が一番スムーズな議論進行になるのです。

また、ツリー型の構造理解を養うために最適なのは読書です。しかもビジネス書ではなく、物語です。物語を理解するには、文脈を読み取る能力と、それを頭で整理する力が必要となります。小さいころから物語を読んでいる人は、自然とこのツリー型に物事を分解出来る能力が身についているのです。

ということで、ツリー型議論のすすめという記事でしたが、ツリー型に議論を進められないメンバーでの会議をするたびに、内心けっこうげんなりしています。